働き方

自分を「特別な人」にする唯一の方法

投稿日:2016年8月8日 / by 瓦版編集部

変人安田の境目コラム

自分は特別でないと考える弊害

映画俳優や、プロスポーツ選手、全国区のお笑い芸人のように、誰から見ても「特別な人」というのは存在する。彼らは特別。一般人とは違う。そう考えること自体に問題はない。問題なのは自分自身の存在を、この種の人間と対比して捉えてしまうことだ。
maincast
自分は特別ではない。自分は普通の人間である。自分は一般人だ。そう考えることによって、自分の存在価値を見失ってしまうのである。人生とはドラマのようなものだ。70~80年に渡って上映され続ける長い長いドラマ。そのドラマは物心がついた時に始まり、自分自身の死をもって終了する。メインキャストは家族や恋人、親しい友人。サブキャストは会社の同僚や、親戚、近所の人など。それ以外はみんなエキストラだ。

ドラマには有名タレントも登場する。だが彼らはこのドラマにおける主役ではない。彼らの役割は特別なエキストラ。絵画や置物のような存在とも言える。人生というドラマは人間の数だけ存在する。もちろん、ひとつとして同じドラマはない。一人ひとりが、自分だけの物語を見ているのである。見ている観客はたった一人。自分自身である。

人生の主役は自分にすべき理由

どんなに親しい家族でも、恋人でも、同じドラマを見ているわけではない。一人ひとりが違うドラマを見ているのだ。近しい人のドラマの中では、自分という人間はメインキャストかもしれないし、サブキャストかもしれない。それは相手が決めることだ。自分が決められるのは、自分のドラマのキャストだけ。そこでは誰をどの役に抜擢するかを自由に決めることが出来る。好きな人はメインキャストにすればいいし、嫌いな人はエキストラにしてしまえばいい。そして、主役には自分を抜擢すればいいのである。

それが出来ない人ももちろんいる。自分自身のドラマであるにもかかわらず、自分にエキストラのような役割を与えてしまうのだ。自分は特別ではない。自分は普通の人間だ。一般人だ。そういう意識が強過ぎて「その他の人」という役割を、自分自身に与えてしまうのである。自分以外の人が見ているドラマにおいて、自分がエキストラの役割になってしまうのは仕方がない。

だが自分のドラマでは、絶対に自分をエキストラにしてはならない。人間は往々にして、自分が決めた役割に取り込まれてしまうからである。自分をエキストラにしてしまうと、エキストラとしての差し障りのない、その他大勢の人生を演じ始めてしまう。とは言っても、別にヒーローを演じる必要はない。普通の人間でいいのだ。ただし、主役でなくてはならない。主役になることによって、ドラマの中での役割を考えるようになる。

自分の役割は何なのか。それを考えることこそが、自分を特別にする唯一の方法なのである。嫌いな人間が多いという人は、気がつかない内に嫌いな人をメインキャストに据えてしまっている。自分は普通の人間だと感じる人は、気がつかない内に自分自身をエキストラに据えてしまっている。役割を決めているのは自分自身なのである。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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