働き方

ヒトはなぜ、お金を使うより貯め込んでしまうのか…

投稿日:2016年11月14日 / by 瓦版編集部

変人・安田の境目コラム

消費することで得られる満足の本質とは

現代人は食べ過ぎである。外食する度、私はそう思います。ランチについてくる山盛りのご飯。これでもかという程のお惣菜。もちろんそれが消費者の要望なのでしょう。でもいくらなんでも、多すぎます。
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同じ料金なら、量が多い方が得。たくさん食べないと満足出来ない。お腹が減って仕事にならない。それが消費者の本音でしょうか。

確かに、どんなに食べても、どれだけカロリーを摂っても、それ以上にエネルギーを消費すれば、人間は太りません。たとえば水泳選手は、1日に1万キロカロリーも摂取します。でも太りません。

一方、現代人は、肥満気味の人が多い。それは運動不足だからではなく、食べ過ぎているからです。若いうちは食べても太りませんが、
同じように食べていると中年太りになります。エネルギー消費が落ちていくからです。

いっぱい食べないとお腹が減る。これは若者にとっては、正しい主張です。でも中年のおじさんには、正しくない主張。おじさんには、もうそんなにカロリーは必要ないのです。

本当の快楽とはなんなのか…

たくさん食べることによる満足。それは、満腹中枢を刺激することによる、脳みその満足です。身体には悪いけど、脳みそには快感。つまり、脳みその欲求に、身体が振り回されているのです。

お金や財産も同じかもしれません。通帳の数字そのものには意味がありません。お金は使って初めて価値を発揮するからです。でもそこに数字が並ぶと、脳みそは嬉しい。

だからどんどん貯め込んでしまうのです。貯め込むために、一生懸命働き、貯め込むために、一生懸命節約する。そして貯め込んだまま、死んでしまう。

たくさん食べる。たくさん稼ぐ。たくさん貯める。たくさん所有する--。その快楽に、私たちは盲目的に従っています。でもそれは、本当の快楽なのでしょうか。麻薬や、酒がもたらす、一時的な快楽。それと同じではないでしょうか。

私は酒飲みなので、酒そのものを否定する気はありません。酔うことを楽しむ、という快楽があってもいいと思います。でも、酔っている時にしか感じないような快楽、それは本当の快楽とは言えないのです。

酒に酔うのも、お金に酔うのも、権力に酔うのも、構造は同じなのだと思います。それは本物ではない。脳みそが勘違いしているだけの、一時的な快楽。では本当の快楽とは何なのでしょう。私たちは、その答えを見つけなくてはならないのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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