働き方

なぜ、衣食住に困らず不安がなくなっても理想の社会にならないのか

投稿日:2016年12月26日 / by 瓦版編集部

理想の社会に必要なものとは

誰もが、衣食住に困らない、とか。教育や医療が完全に無償化される、とか。こうなったらいいな、という理想の社会みたいなものがあります。不安なく生活出来ること。誰もが平等に教育を受けられること。医療費の心配をしなくてもいいこと。それらは、素晴らしいことだと思います。でも十分ではない。それだけでは理想の社会とは言えない。そんな気がするのです。
motivation

なぜなら、そこに生き甲斐がないから。贅沢すぎるでしょうか。健康に生きていけるだけで、感謝しなくてはならない。そう思われるでしょうか。私はそうは思いません。動物は、ただ生きている。それが動物にとっての、正しい姿。でも人間にとっての、正しい姿ではない。私はそのように考えています。何のために生きるのか。その疑問に気がついてしまったから。生き甲斐という言葉を見つけてしまったから。

人間にとって生きがいとは

では、人間にとっての生き甲斐とは、何なのでしょう。長生きすることでしょうか。贅沢することでしょうか。それとも人に、羨ましがられることでしょうか。たしかに、そういう生き甲斐もあります。そもそも生き甲斐なんて、人によって違うのです。でも、もしも人類に共通する生き甲斐があるとしたら、それは一体どういうものなのでしょうか。

人類の寿命を延ばすこと、でしょうか。ちょっと違う気がします。宇宙の謎を解明すること、でしょうか。ちょっと実感が沸きません。もっと身近で、もっと分かりやすく、もっとワクワクするような、生き甲斐。
それはやっぱり、仕事ではないでしょうか。実につまらない答えですけど。好きなことや、得意なことを、仕事にしている。その仕事で、きちんと生活していける。誰かの役に立っている実感がある。仕事をした相手から感謝される。生き甲斐とは、詰まるところ誰かの役に立っている実感なのだと思います。

衣食住も、教育も、医療も、大事です。でもそれと同じくらい、いやそれ以上に、生き甲斐は大事。やりたいことを仕事に出来る社会。やりたいことで人の役に立てる社会。やりたいことで人から感謝される社会。それこそが理想の社会ではないでしょうか。人には、必ず居るべき場所があり、やるべき事がる。私にはそう思えてならないのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について