企業風土

急成長ベンチャーがきしみなく前進するために大切な要素

投稿日:2016年3月24日 / by 瓦版編集部

(株)ホワイトプラス

企業にはそれぞれのビジョンや経営理念がある。それが会社を方向付け、社員を動かし、その発展へとつながる。(株)ホワイトプラスは、宅配クリーニングサービス「リネット」を運営する創業7年目のベンチャー企業。まだ発展途上ながら、創業時からの“遺伝子”が脈々と受け継がれ、急成長を遂げている。その秘密に迫った。

whiteplus

 急成長のきしみを滑らかにする“遺伝子”のチカラ

宅配ネットクリーニングは、インターネットで申し込めるクリーニングサービス。ITテクノロジーにクリーニングという日常を掛け合わせ、店舗での受け取りが基本のクリーニングとは一線を画し、より利便性の高い次世代型のクリーニングを実現。働く女性などの支持を受け、急成長している。特に最近の2年では、450%の成長を遂げ、会員数は2015年には15万人を突破した。

勢いあるベンチャーにありがちな、急成長時のきしむような痛み--。同社では、未成熟ゆえに起こりがちな組織の課題を比較的スムーズに潜り抜け、順調に発展を続けている。その源泉は、同社に創業時から脈々と流れるDNAといえるだろう。ごく自然に、創業者の意志が増えていく社員に受け継がれ、浸透することで、組織の拡充が歪まず、ブレることなく、突き進んでいる。

whitepluse2

風通しがよく活気にあふれる社内

創業時の「世の役に立つ」という思いに凝縮されたビジョン

2009年。井下孝之社長、森谷光雄取締役、斎藤亮介取締役の3人で創業した同社。もっとも、その当時、画期的なビジネスアイディアがあったわけではない。あったのは「世の中の役に立つ企業をつくる」という「志」だけだった。この、「世の役に立つこと」という思いだけを頼りに、3人は知恵を出し合い、150のアイディアの中から検討を重ね、「宅配ネットクリーニング」に絞り込んだ。

苦心の末に絞り出した画期的なアイディアだったが、店舗型のクリーニング店はびっしりと浸透しており、「無謀」という声も少なくなかった。それでも、「世の役に立つ」サービスになる、という確信をもって、地道に粘り強くクリーニングの世界に進出。まさに常識に捉われないチャレンジ精神で、その礎を築きあげた。この時の苦労が、現在、チャレンジ精神とやりきる実行力をもたらす同社の遺伝子に大きな影響を与えていることは間違いないだろう。

whitepluse3

ホワプラチャレンジは、全員参加のイベントでチーム編成は組織を縦横に組み合わせており、絆も強固になる

組織活性化イベントの開催でDNAを強固に

着実に成長を続けてきた同社は2015年、さらなる躍進を果たすべく、ひとつの企画を実施する。「ホワプラチャレンジ」とネーミングされた、事業・組織活性化のための社内イベントだ。その目的は「失敗を許容し、挑戦し続ける文化を創る。そのためのきっかけを提供する」ため。これまでの足跡を振り返りながら、「失敗を恐れず、挑戦し続けてきただろうか?」という、社長を筆頭にした全社員への問いかけの意味もあった。

「チャレンジ」のワードに象徴されるように、同イベントでは、かなりの部分が社員の裁量に任せられる。ザックリとしたテーマこそ上層部から与えられるが、あとは社員の独創性に委ねられ、チーム単位で最大100万円の予算もつく。審査の結果、採用されれば公式に業務となり、やりっ放しで終わらない点も、社員のモチベーションとチャレンジ意欲を掻き立てる。

whitepluse4

明確なビジョンに基づく裁量を大幅にゆだねられた新事業プロジェクトは自ずと全社に活気をもたらす

昨年11月に行われた第一回のイベントでは、「全員桃太郎プロジェクト」を実行したチームが最優秀チャレンジ賞を受賞。同プロジェクトは、クリーニング工場のスタッフが自ら楽しんで品質改善に取り組める仕組みを構築することを目的にスタート。絞り出されたアイディアは、顧客の評価が担当スタッフにリアルタイムで届く仕組みをつくる、というもの。クリーニング工場の担当スタッフにとって、リネットのサービスは、ネットでのやり取りのみで、顧客の顔が見えない。そこを何とか可視化することで、担当スタッフのモチベーションアップにつながるとの考えからだ。

 誰もが経営に“自分事”になれる環境

受賞から約4か月が経った現在、取り組みは最終段階に突入。諸々の課題をクリアして、実用化の手前までプロジェクトは進行している。2016年3月に行われた進捗報告を見届けた井下社長は「各チームの発表を聞いていろいろなことがやれると思った。自分たちの可能性に改めて気付けました。もっとみんなのパワーを出せる環境をつくりたいと思います」とうれしそうに感想を述べた。

創業当時から、常に新たな可能性を追求し、メンバーが知恵を出し合い、それを煮詰めながら発展してきた同社。そのスタイルは、どんなに成長しても変わることはない。むしろ、若いメンバーが、自分事として会社の発展にコミットする姿に全体が刺激され、DNAはより強固となり、受け継がれていく--。誕生しては消えていくベンチャーも多い中で、売り上げ至上に陥らない、同社の事業の磨き方は、大いに参考にできそうだ。


【会社概要】
ホワイトプラス社名:株式会社ホワイトプラス(英:WHITEPLUS, Inc)
設立:2009年7月
資本金:729,500,000円(資本準備金含む)
役員: 代表取締役 井下孝之
取締役 斎藤亮介
取締役 森谷光雄
監査役 福武英明
所在地: 〒150-0002東京都渋谷区渋谷1-11-1 COI西青山ビル3

読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について