企業風土

ホンモノの風通しのいい会社がしているスゴいこと

投稿日:2016年7月6日 / by 瓦版編集部

社員の能力を最大化する仕組み
(株)フォーサイト

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社員がその能力を最大限に発揮できれば、業績は伸びる。経営者にとっては、分かり切っていることだが、永遠のテーマでもあるだろう。通信教育の(株)フォーサイトでは、業務と遊びがシームレスに融合し、職場がコミュニケーションの場としても見事に機能。上下、部署関係なく、全方位に気軽に意見を言い合い、改善につなげる仕組みが出来上がっている。どうすれば、形だけでない風通しのいい職場を構築できるのか。同社山田浩司社長に聞いた。

社員がランチをふるまう理由

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美味しそうにご飯をほおばる山田社長。豪快な食べっぷりと軽妙なトークに引き寄せられるように席を埋める社員との会話も弾み、楽しいランチタイムはあっという間に過ぎていく――。実はこの場所、会議や打ち合わせなどマルチに活用されるコミュニティスペース。肉と野菜の絶妙のバランスの美味なランチは、社員が調理したものだ。木曜日を除く平日は、社員がチームを組み、ローテーションで昼食をふるまうことになっている。

「周辺に食べるところはたくさんあるけど、学生の街だから揚げ物やラーメンとか結構ハイカロリーなものが多い。社員の健康管理は経営者の責任でもあるから、バランスを考えた食事を食べるために社員に作ってもらうことにしたんです」と山田社長は、“社員ランチ”を始めた経緯を明かす。

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実際、この日ふるまわれた料理は野菜と肉のバランスが絶妙で、ヘルシー。炊き込みご飯もカツオと昆布でダシをとった本格派で、味もボリュームも食べごたえ十分。もっとも、食べるかどうかはあくまで任意。近くの店舗で食べたければ自由だが、ランチ代が浮くだけでなく、美味とあって、利用率は8割を超えているという。

なぜ健康管理に徹底してこだわるのか

毎週投票でランチ王を決定する。これが美味さのヒミツ

毎週投票でランチ王を決定する。これが美味さのヒミツ?

企業が社員の健康を考慮し、ヘルシーランチを提供するケースは増えているが、ほぼ毎日、社員がローテーションで調理までするケースは希だ。そこまでするのは、山田社長が社員の健康に関しては、徹底してこだわっているからだ。このランチ制度の他にも、野菜ジュース&ヨーグルトドリンクを一日各1本、そして“運動編”として、週一回の加圧トレーニング、ヨガが義務付けられており、社員は、週2回のトレーニングが日課となっている。驚くのは、ランチの調理も含め、全て業務時間内に行うことだ。

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「補助金を出すやり方だと、結局続かないんですよ。それに業務時間外だと、命令権限がない。だから業務時間内にさせているんです」と明かす山田社長。人間、強制されるのは嫌だが、ものによりけり。健康のための強制なら、社員にとっては迷惑どころか、トップの愛情をストレートに感じられ、ありがたいこと極まりない。そのせいか、効果もメキメキとあらわれている。

社長を筆頭に、不思議なまでにガッチリ体型が多い社員。実はコレ、加圧トレーニングの成果なのだ。「この会社に入る前は完全インドア派で細かったのですが、加圧トレのおかげでこんな風になりました」とある社員は、厚い胸板を突き出した。レスラー並みの腕っぷしで、痴漢検挙に貢献した社員もいるという。見事な成果だが、社員はその他にも、週一回、改善提案を自由に出すことができ、職場がよくなることに関しては、どんなことでも自由に意見を言うことができる。

全ての原点は「まずやってみる」

「たいていの提案は通しますよ。普通の会社なら常識的に難しそうなことでも、まずやることを重視しています。シャワールームの設置とかね」と山田社長。「まずやってみる」。このスタンスが、独特の制度が次々生まれる原動力といえるが、同時に同社の成長にも大きく関係している。

ランチ後は各自が自分で皿洗いをし、あとはゆっくり団らん。ミニドローンで遊んでいるようだが、ここから製品の改善にもつながっている

ランチ後は各自が自分で皿洗いをし、あとはゆっくり団らん。ミニドローンで遊んでいるようだが、ここから製品の改善にもつながっている

教育系の同社は、業種的に硬い印象がある。だが、これまで見たように驚くほどソフトで柔軟性に富む。理由はシンプルだ。「教材を作成する上で重要なことはいかに活用してもらうか。そのためには、いま何が求められているかといった視点が不可欠です。何でも気軽いえる風土は、そうしたことを業務と結び付ける上でもとても役立っています」と広報課の千葉勇吾氏は解説する。

風通しの良さがホンモノになるために必要なもの

「ウチは風通しがいい」。そう自慢げに語る経営者は少なくない。だが実態は、制度を主体としたカタチだけの場合が多い。ところが同社では、ランチタイムだけをとっても本当に楽しそうに会話が弾んでいる。それは、加圧トレやヨガという共通の話題があり、ランチのチーム編成の工夫で、部署をまたいだ社員とのコミュニケーションがしっかりと構築されているからだ。なにより決定的なのは、社長の人柄。ランチタイムでも自ら皿洗いをするなど、社員と同じ目線で、経営者が醸し出す、話しにくい壁が一切ない。むしろ、社員以上の無邪気さとユーモアセンスで、潤滑油のような存在になっている。

圧倒的な存在感で多様性あふれる組織をけん引する山田社長。やはりリーダーシップが最大の肝だ

圧倒的な存在感で多様性あふれる組織をけん引する山田社長。やはりリーダーシップが最大の肝だ

メディア、教員、広告代理店など、多様な中途人材で構成される、まさにダイバーシティな組織として、拡大を続ける同社。なかには前職との比較で「あまりに自由過ぎで不安です」とうれしい悲鳴をあげる社員もいるほどだが、内に秘める高い志と鍛え上げた体でブレずに突き進む山田社長が、多才で個性的な集団をグイグイ牽引。常識に捉われない発想にもまずトライする姿勢で前進を続ける。

どうすれば社員のパフォーマンスを最大化できるのか…。経営者にとっての永遠のテーマに対し、柔軟な姿勢とぶれない志で進化を続ける同社からは、そのひとつの解が、透けてみえるようだ。


【会社概要】
通信教育【フォーサイト】社名:株式会社フォーサイト
本社所在地:〒113-0033 東京都文京区本郷6-17-9
本郷綱ビル1階
会社設立:1993年4月21日
資本金:7,267万円(資本準備金 2,767万円)2015年7月現在
従業員:90名(アルバイト・専任講師等を含む)
社長:山田浩司
事業内容:教育・学習支援業(資格の通信教育講座、書籍出版、販売)
ホームページ:http://www.foresight.jp/

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