企業風土

目に見えない職場環境改善がもたらす7つの効能

投稿日:2015年2月5日 / by

職場でのメンタルケアの必要性が増す背景

こころの保健室ではストレスチェックや疲労度チェックなど多彩なサービスが用意されている

こころの保健室ではストレスチェックや疲労度チェックなど多彩なサービスが用意されている

ストレスチェックの義務化を受け、さまざまなサービスが動き出している。働き盛りの死因トップが「自殺」という悲しすぎる状況からの脱却は日本の使命ともいえ、職場環境の改善等によるメンタルヘルスのケアは、今や企業にとって重要課題だ。オフィスリニューアルという側面でなく、瓦版では目には見えない観点からの職場環境改善にフォーカスし、それによりもたらされる効能を検証する。

そもそもなぜストレスチェックが義務化されたのか。その背景には、依然、高水準の年間自殺者の増加、減少の兆しの見えない精神障害等の労災補償状況などがある。そしてなにより、これらの原因のほとんどが職場にあると考えられることが、国までがその対策に乗り出した大きな理由だ。

「増える一方のメンタル疾患。私の印象では10人1人は該当者がいる。メンタルのケアは予防が重要。働き盛りの人は、多くの時間を職場で過ごすわけですから、そこで見逃さないことが予防において重要になります。ポイントは正しい知識、そして部下の話を聞く機会を増やすことです」と東京女子医大病院神経精神科坂元薫教授は職場におけるメンタルケアの重要性を説く。

ストレスチェックの実状は?

職場にメンタル不調者が増えることは企業にとって大きなリスクだ。まず生産性が下がる。症状がひどければ治療費負担がのしかかる。原因によっては裁判沙汰になる可能性もある。なにより公になることでイメージダウンとなる。諸々の損害は金額にすれば甚大だ。だからこそ、これらに歯止めをかける、目には見えない職場環境改善は重要になる。

さまざまな関連サービスが登場

USENが、2015年2月5日よりサービス開始した「こころの保健室」は、職場でのメンタルヘルス対策を支援するもの。ASPで提供され、個人ごとにIDが発行され、各自がストレスチェックなどセルチェックができる。パッケージには坂元教授監修のeラーニングも含まれ、マネージャーはもちろん各社員がヘルスケアに関する正しい知識の吸収をすることも可能だ。

同社ではさらに2年前から、職場環境改善サービスとしてメンタルバランス・ミュージック「Sound Design for OFFICE」を提供。同サービスは、快適で働きやすい空間をデザインする音楽を「集中力向上」、「リラックス」、「リフレッシュ」、「気づき」の4つ機能に分け、目的に応じ、職場のムードをさりげなく変化。働く人のストレス軽減や集中力向上をサポートする。

音楽による職場環境改善効果とは

音楽によるメンタルへの効果はよく知られているが、オフィスにおいては、上品なBGMを採用することで好感度がアップ。さらに電話やOA機器の騒音に対しては、小音量のBGMが音のカーテンとなり、マスキングする効果もあるという。また、4つの機能のうち、「気づき」には「ノー残業デーアナウンス」があり、朝・昼・定時後等に流すことで、実現効果が高まることを専門家も認めている。

いずれのサービスも目には見えない職場環境改善だが、それだけに効果はジワリと浸透し、やがて大きなリターンとなる。いくらでもある業務に体を酷使して取り組み、その代りに見合った給与がもらえる時代は終わった。適度な業務を、最高の職場環境で、最高レベルに仕上げ、見合った価値を付けた商品を生産し、しっかりとリターンをもらう。市場環境の変化により、新しいスタイルへのシフトが求められる働き方。労働環境環境の改善も、その動きに追随しなければ、企業は結果的に大きなリスクを抱えてしまうことになる。

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