企業風土

ブラック企業について最も多かった相談とは

投稿日:2013年9月5日 / by

おっちょこちょい伝衛門 2013年9月1日に行われた“ブラック企業”に関する「無料電話相談」の実施結果の速報値が発表されました。全国で1042件の相談があったそうでやんす。

お毒 やっぱり多かったわね。日曜日にやったのもよかったんでしょうね。電話が途切れないもんだから、厚労省も驚いたんじゃないの。

伝衛門 でしょうね。面白い結果もみえてきましたぜ。相談が多かったのは、30歳~39歳(24.3%)。本来の想定ターゲットは20代(24.2%)の若者だったんですが、中堅層も結構、「ブラック」に苦しんでるんでやんすね。40歳~49歳も17.5%いたそうですから、この問題は結構根深いのかもしれないでやんす。

お毒 相談者は本人からが68.7%で当然ながら一番なんだけど、その家族からも21.4%ってことだから、もはや社会問題化してる感じねぇ。

猫田先生 相談者の年代が意外に高かったのは、相談が多かった業種をみれば、ある程度想像はできる。一番が製造業の20.4%、2位が商業で19.9%だったんだ。若者の使い捨てが多いとされる飲食業にあたる業種からの相談が意外に少なかったのが、相談者の年代に影響したんだろうな。かわいそうに仕事だったんだろう。それにしても日曜日に中高年が、企業について相談してる姿を想像すると、なんだかこの国の行く末が不安になるぜ。

毒舌家

お毒 相談内容は賃金不払い残業が過半数の53.4%、長時間・過重労働が39.7%、パワハラが15.6%だったのね。不満の多くは「こき使い」のようね。相談者の年齢が高いわけね。

伝衛門 この状況を受けた田村厚労大臣は、改めて悪質なブラック企業へ社名公表も含めた厳しい姿勢で対処することを宣言してるでやんす。

物知り
猫田先生 厚労省はこの速報と併せて、平成26年度の概算要求に若者の「使い捨て」が疑われる企業等への対策の強化予算として18億円を盛り込むことを報告している。具体的な使い道としては、今回の電話相談の延長ともいえる「労働条件相談ダイヤル(仮称)」の常設、「在職者向け相談窓口」の設置、「労働条件相談ポータルサイト(仮称)」の設置などだな。これまで野放しだった搾取労働者への受け皿を充実させ、雇用改革・人材力の強化につなげる意向だ。

お毒 なんだか、ガス抜きだけに終わる気がするんだけどねぇ。だって、どんなに相談を受けて、企業を特定して、そこにチェック入れたって、企業はシラを切るだろうし、もみ消しを図るでしょ。これまでだってそうじゃない。なぜブラック企業が増えてんのか…。そこらへんをしっかり見つめて、抜本的に変えていかないと、本当の効果は出ないんじゃないかしらねぇ。

伝衛門 珍しくいいこと言うでやんすね。さすがは弱者にやさしいオネェ様!

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