企業風土

人と会社をしっかりと結びつける為の採用を実施する会社

投稿日:2014年6月10日 / by

人と会社をしっかりと結びつける為の採用を実施するコールド・ストーン・クリーマリー・ジャパン

コールド・ストーン・クリーマリー・ジャパン株式会社
小高千佳氏

インタビューに答えてくれた小高氏注文をすると楽しい雰囲気で歌を歌いながらアイスクリームを作ってくれるお店をご存知だろうか?五感でお客様に”楽しんで”いただく体験型デザートショップコールド・ストーン・クリーマリー・ジャパン(以下コールドストーン)では、普通の会社とはまったく違う採用方法を取り入れている。

オーディションという名の採用面接

コールドストーンの面接は、「オーディション」と呼ばれ20人ぐらいでグループ面接を行っている。従来のアルバイト面接によくある、店舗で店長と一対一で向き合うというものでは決してない。オーディション会場は地方店舗などの例外を除いては本社で行われているという。これは正社員の面接だけではなくアルバイトクルーも同様である。採用の際のモットーとして「素敵な方を幸せに採用」というフレーズを掲げているそうだ。

「コールドストーンの面接は、能力よりも人間性やその人が持っている価値観を重視しています。履歴書は一切見ないんですよ。履歴書を見てしまうと、学歴や今までの経験などから、その人について先入観を持ってしまうので」
その人が何をやってきたかなどの先入観は採用面接に必要ないと小高氏は語る。人として一番変わりにくいのは、生まれ持った人間性であり人それぞれが持つ価値観であるからだ。
価値観さえ一致すれば、人と人は同じ方向へ向かっていくことができる。コールドストーンが重視しているのはその部分である。

コールドストーンにはMissionとCore Valueという行動指針が存在する。

コールドストーンのミッションとバリューMission

・Make People Happy(人々を幸せにする)

Core Value

・Do the Right Thing(正しいことをしよう)

・Be the Best, Be #1(常に最善を尽くし、一番になろう)

・Bring Out the Best in Our People(仲間のベストを引き出そう)

・Profit by Making People Happy(人々を幸せにして、正当な利益を得よう)

・Win as a Team(チームで勝利しよう)

この指針に共感できる人こそ、コールドストーンで楽しく幸せに働いていける人だといえる。オーディションという名の面接を行う理由もそこにある。面接は面接にあらず、その人に本気でコールドストーンの仕事を楽しんでもらえるかどうか、そして応募者にとってもその場の雰囲気や空気を、実際に体感できることはクルーになった場合も、そうでない場合もとても大きな経験となる。
もちろん、コールドストーンのクルーになりたくて応募してくる人は、様々である。引っ込み思案な人でも、お客さんとしてお店に入った際、その雰囲気や明るさに心地よさを感じ「自分もここで働けば何かが変わる」という熱い思いを持って応募してくることがあるという。
このように一風変わった採用形態をとっているため、クルーの面接は毎日行われているわけではない。主にクルーたちが卒業していく1月、2月、3月やアイスクリームの需要が高まる夏前などに、頻度を高めて行っているそうだ。

Strawberryオーディションでは一体どのようなことが行われているのだろうか?小高氏に聞いてみた。
「オーディションではまずそれぞれをあだ名で呼び合うところから始まります。その後グループワークを行いオリジナルの歌を作ったり、幸せエピソードを話したりするんです。オーディションでは特に三つのポイントを重視してみています。まずは第一印象を見ます。そしてそれぞれが持つリーダーシップとチームワークを見ていくんです」

まるでレクリエーションのような形で進行するオーディション。会場にきた応募者たちは、このオーディションに合格できれば、晴れてクルーの一員になれるというわけだ。
オーディションは一回3時間もの時間を要するとのこと。かなりハードな面接だが、この部分からもコールドストーンが掲げるミッションに対して、心から共感してくれるクルーを集めたいという想いが伝わってくる。

「オーディションは、コールドストーンで働きたいというお電話をいただいたときからはじまっているんですよ。電話をしてくれた人にも幸せや、楽しい気持ちなどそういう雰囲気を伝えたいので、お店にお客様がいらっしゃったときのような応対をしています。長い時なんかはお電話だけで15分もお話してしまうこともあるんです。そこまで電話で話ができると、オーディションで実際にあったときも、初対面という感じがしないんですよ。私たちも実際に会えるとうれしいですし、応募してきてくれた方もとてもリラックスした状態でオーディションに臨めるんです」
これだけ徹底された採用面接を行う甲斐あってか、仕事についてからのミスマッチはかなり少ないと小高氏はいう。
コールドストーンでは仕事に誇りや連帯感を感じるか?という問いに多くのクルーがYESと答えている。一連の採用方針を見ていると、その数値の高いのも納得できよう。

strawberry-ice採用のミスマッチは企業にとってはなかなかの損害である。せっかく育てた人材を短期間で失う要因にもなりかねない。これはどんな企業にも起こりうることである。しかし、そのミスマッチを極限まで減らすことができれば、それは企業にとっても従業員にとっても幸せなことなのではないだろうか。
コールドストーンは特徴のある会社である。大きなミッションを掲げ、そのことに対して携わる人全員で共有したいと考えている。社員一人一人が会社に対して強い思いと向上心があるからこそ、一緒に働くクルーたちも全力で選び、共により良いお店作りを目指しているのだ。
重要なのは社員もクルーも向上心をもって幸せに働くことにあり、それこそコールドストーンが掲げるMake People Happyなのかもしれない。

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