企業風土

アソブロックに入った新入社員はどのようにして年俸を決めるのか?

投稿日:2013年11月19日 / by

アソブロック株式会社 団遊氏 インタビュー 其の参

団氏がプロデュースしたハチミツをもって

団氏がプロデュースしたハチミツをもって

アソブロックが考える「働き方」~新入社員育成術~

「事業会社でなく、育成機関」と自社を位置づけるアソブロック(株)団遊社長。とはいえ、新入社員であっても年俸宣言制度は適用される。社会人5年目でも簡単でない、自身の値付け。新人にも容赦ない同社の育成スタンスは、ある意味“スパルタ式”だが、実に理にかなっている。


制度を知ってもらった上での入社面接

―入社面接でこの制度があることを言うんですか?

ああ、言ってます。

新入社員は給料が21万円なんですよ。ここはもう会社側が決めないといけないんです。新卒のときに自分で幾ら下さいって言うのは難しいじゃないですか。根拠が無いしね。そこはもう21万円ですって決まっています。

ひとつ面白いのが、新入社員って全員「21万円って貰いすぎちゃうか」って思っちゃうんですよ。これは多分どこの会社でもそうなんです。学生時代のアルバイトのときに、あんなに頑張って15万16万だったのが、会社に入社してすぐ20万超えるんだって違和感があるんですよね。「何もできないのに20万以上貰える!」ってなるんです。

ところが3年経つと、「うちの会社給料安い」ってなる。100%(笑) !

―なりますね(笑)。

それは周りとの比較だけであって、全然自分との向き合い方じゃないんですよ。世の中を知ったふりして、自分の能力と関係なく「給料、うちの会社低くて」とか言うんです。それがつまずきの一歩だと思っていて「なぜ21万が安いのか」ってことをやっぱり問いかけられる自分でいないと成長はないぞと思ってます。

それでやったので、うちは減らす子がいますよ。

―減らすんですか!

減らすんですよ。それはそれで「減らさんでええんちゃう?」って言ってますけどね。それでも、自分で自分の値段を決めるっていうことで「これぐらいにしときたいと」いうんですね。

アソブロックで働く人々

アソブロックで働く人々

教育体制について

―新卒の子を育成するに当たってやられていることはあるんですか?

新卒の子への教育とか、目立ってやってないんですけど、課題だなとは思っています。この会社では人を育成するモチベーションが起こりにくいんですよ。

旧来的な日本の終身雇用っていうのは、会社を育てる意味も込めて、後輩が育ってくれないと楽できないっていうところもあったと思うんです。ところがアソブロックでは、後輩が大きくなったら後輩が給与を取ってどんどん成長していくだけなんで、そういうモチベーションが起こりにくいんです。

―それに育てる時間は自分から捻出されていくだけですもんね。

そうなんで、後輩に仕事を教えるみたいなことは少ない分、「聞かれたことはとにかく必死で教えなさい」ということを義務付けています。「わざわざ自分から後輩に教えに行かなくてもいいよ」とも言ってます。

育てられる側には「教えてもらいたいことと、分からないことを整理して聞く能力だけは身に付けよう」と言ってます。

―御社の理念に質問力とありますが、若い子はなかなか質問力というものを磨く機会が少ないように思えます。何か若い子に対してはどのように成長を促していますか。

そうですね。20代は人に可愛がられてなんぼだっていうのがあると思うんですよ。だから、遠慮せずにドンドン聞くことが大事ですね。教えてもらい上手な子って、いるじゃないですか。そういう人間になったほうがいいよっていう、得だよっていうことを言ってます。

其の壱 あなたの仕事はいくら?自分で年俸を宣言できる会社
其の弐 あなたは役に立ってる?会社に自己価値を進言してみよう
其の参 アソブロックに入った新入社員はどのようにして年俸を決めるのか?
其の四 転職も容認?適材適所の働き方
其の五 人材が集まると生まれるシナジー
其の六 会社としてよりも個人としての成長を促す会社の在り方

其の七 仕事は自ら取りに行く姿勢が大事
其の八 継続することでカラダに染み渡るワークショップのあり方


asoblock-Nameplate【会社概要】 社名:アソブロック株式会社
所在地 :〒162-0064 東京都新宿区市谷仲之町 2-10 合羽坂テラス4号室
設立:2003年 5月
役員:代表取締役社長 団 遊
事業内容:マーケティング戦略事業、ブランディング戦略事業、その他
URL:http://www.asoblock.net/

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