オフィスでの作業を快適にする簡単な方法
働き方の磨き方 ＜特別編＞
内勤ワーカーの疲労回復アイテム大特集
快適に仕事ができれば、作業ははかどり、いいアイディアも浮かぶ。オフィス空間が快適なら、さらに作業は加速する。しかし、明日からオフィスを変えることはできない。それでも明日から快適に仕事をする方法はある。『働き方磨き方』は今回、＜特別編＞として実際の活用事例も交えながら、内勤ワーカーの快適なワークスタイルを実現するアイテムの数々を紹介する。
目の疲労にはＰＣメガネ
内勤ワーカーにとって、着実に体にダメージを与えるものの筆頭といえるのが、パソコン。1日の大半をＰＣモニターと向き合うことも珍しくない。それにより、特に影響を受けるのが目だ。パソコンから発せられるブルーライトの影響が叫ばれるようになってからそれほど経っていないが、無防備に光線を受ける続けることは、目にとっていいわけがない。
対策としていまでは定着しつつある、ＰＣメガネがある。福利厚生の一環として、希望者に無料で提供している企業もあるほどだ。今回は、各メーカーからさまざなブルーライトカットメガネが発売されている中で、まずはお試しとしてピッタリな製品を紹介する。（株）トレードワークスのパソコンメガネだ。
ブルーライト対策アイテムとして定着しつつあるＰＣメガネ
おススメの理由はその価格。なんと相場の半値に近い。それでいて、ＰＣメガネとして機能は十分に備えている。とにかくその効果を試してからでないと判断できないという人でもこの価格なら、大丈夫だろう。
インナーウェアは疲労緩和に
アイウェアによる、目の疲労軽減。その効果を実感する声は多く、いまではかなり一般的になりつつあるが、インナーウェアによる、デスクワークの疲労軽減にトライしている企業もある。メディア事業を行う（株）サイバー・バズ（渋谷区）だ。
コンプレッションウェアによるリカバリー機能を実感するサイバー・バズ社員
「弊社では、長時間のデスクワークで肩や腰に負担を抱える社員が多く、何とかできないかと考えていました。そうしたところ、ＰＣスーツこと『ＲＹ400』（SKINS）を導入している企業の存在を知り、弊社でも導入を前提にトライアルをおこなうことにしました」と同社人事・採用担当の吉澤麻貴氏は、導入の経緯を説明する。
インナーウェアによって、疲労回復につながるとはどういうことなのか。同製品を扱う（株）デサントセールスプロモーション統括部の松井美紀氏は「コンプレッションウェアは、ほどよい着圧によって全身の血流を良くすることが期待されます。着ていることを忘れるほどの快適な着心地ですが、ＲＹ400は静的状態継続における着心地を工夫することで、体の負担をリカバリーし、コンディションを良好にしてくれます」と説明する。
実際にＰＣスーツを着用している社員は「姿勢がよくなったといわれる。着圧で緊張感があるからだと思います」（男性エンジニア）、「ロングタイツを着用していると夕方も足のだるさがなく、足回りが軽やかです」（女性ディレクター）などと話しており、絶妙の着圧が疲労緩和に貢献しているようだ。
バランスボールの導入で腰痛持ちが激減した
バランスボールイス代わりに腰痛撲滅
オフィス用品の工夫で、疲労をやわらげる取り組みを行う企業もある。（株）アドックインターナショナル（東京都立川市）だ。同社では、通常の椅子の代わりにバランスボールを使用することを許可している。バランスボールの導入を決めた同社人事総務部の小林康代氏は「健康診断で腰痛の人が多いことが分かり、何か対策はないかと考え、やるなら継続できるものと考えて選別した結果、バランスボールの採用となりました」とその経緯を説明する。
通常のオフィスチェアが並ぶ中、違和感なくバランスボールを“マイチェア”として仕事に励む同社従業員の一人に聞くと「最初のころは少しつらい部分もありましたが、腰痛はなくなり、いまは違和感なく使えています」とその効果を明かす。体幹が鍛えられ、姿勢がよくなることで、腰痛が緩和されるようだ。同社では、バランスボールとあわせ、ラジオ体操も導入。ダブルの相乗効果か、いまでは腰痛の従業員はほとんどいなくなったというからすばらしい。
デスク回りは機能性アイテムで対策を
オシャレで機能性が高く女性社員にも人気のボディポップオフィス（http://littleearth.co.jp/）
デスク回りでは、高機能マウスパッドが疲労軽減の有効アイテムとなる。ELECOMのマウスパッド「ＦＩＴＴＩＯ」は、自然な姿勢で使えるよう角度にこだわることで、手や腕の負担を軽減。さらに手首の負担を軽減するためにハンドレストとマウスパッドを一体化。素材もレースカー用品などの分野で実績のある柔軟性に優れた合成ゴムを採用するなどで、マウスパッド使用により発生する手や腕の負担をできる限り軽減する工夫がちりばめられている。
疲労軽減をサポートするオフィス用サンダルもある。（株）リトルアース（静岡県静岡市）の「ボディポップオフィス」だ。同製品は、京都大学大学院医学研究科研究室との共同研究に基づき誕生。約1000個の天然ゴムによる足裏の刺激、足にフィットすることを考慮した形状、かかとに内蔵された衝撃吸収材・エラストマーによる負担の軽減などで、就労中に 着用することで、仕事をしながら同時に疲労を回復する効果が期待できる。
長時間のデスクワークは寿命を縮める！？
内勤ワーカーにとって、知らぬ間にじわじわと蓄積される疲労は永遠の悩みの種。ある研究では長時間のデスクワークは寿命を縮める、とのデータもあり、軽視はできない。オフィス空間を快適にすることももちろん選択肢のひとつになるだろうが、時間もコストもバカにならない。ちょっとした工夫や機能性のアイテム活用で少しでも疲労が軽減されるなら、企業にとっても従業員にとってもありがたい。先ずはマウスパッドの導入、あるいは格安のＰＣメガネからでも始めてみてはどうだろうか…。それで従業員が快適に作業できるのなら、安いものだろう。
