企業風土

在宅ワークに死角はあるか

投稿日:2014年2月20日 / by

お毒 こないだいの関東エリアの豪雪はハンパなかったわね。アタシの友達は車中で2泊もしたそうよ。「積もった」レベルじゃなくて、「埋もった」レベルだったものね。山梨県は1メートル越えだものね。

猫田先生 時期的に大雪になりやすい時期ではあるけど、ちょっとレベルが違ったな。都心でも交通機関が乱れて、業務を早め切り上げた企業もあったみたいだ。

毒舌家

お毒 首都圏は本当に天災には弱いわよね。予報の精度は上がってるんだから、もう少し事前に対策をしてもいいんじゃないかしら。

物知り

猫田先生 そろそろ東日本大震災から3年になるが、あの時のことは決して忘れちゃいかんよな。アレ以降、事業継続の観点からテレワークへの関心が高まっている。時間と場所にとらわれず、業務を遂行するワークスタイルだな。今回のような場合は、大雪の予報を受けて、社員に在宅勤務を命じれば、業務には何の支障もでない。安倍政権でも柔軟な働き方の実現を視野に入れ、多様な人材活用の観点等から成長戦略の中にその普及拡大を盛り込んでいる。

お毒 結局、仕事は会社でするって固定観念があるから、交通機関のマヒで会社に行けない=事業休止、となるのよね。でもそもそもいつでもどこでも働ける体制ができていれば、業務を停止する必要なんてまるでないもの。いまはそうしたインフラも整ってるんだから、どんどん導入推進すべきよね。どうしても会社で仕事がしたくない、って人なんてそんなにいないでしょ。

猫田先生 セキュリティ対策と業種の問題はあるが、基本PCが使える環境があれば、リモートワークの導入は不可能ではない。確かにもっと積極的に導入してもいいよな。ちなみに、2010年からテレワークを主体とした働き方革命を進めるネットワンシステムズは、自社での効果を22.6億円と算出している。交通費やオフィス賃料、セキュリティなど様々な観点から利益を弾き出しんだな。オフィスは会社が拠点でなくなるので縮小できるし、当然交通費は不要になる。テレビ会議で出張も大幅に減らすことができる。さらに、社員にとっても時間の有効活用が可能になることもあってか、勤続意識が導入前より5%アップしたそうだ。

おっちょこちょい

お毒 どう考えたって、マイナスの要素は思いつかないものね。いい顔をしない人がいるとしたら、部下を面と向かってしかることでしかアピールできない無能マネージャーくらいじゃないのかしら。

猫田先生 あとはオフィス専門の不動産業者かね…。それと人事制度も絡んでくるから総務・人事あたりの担当者も渋い顔をしてるかもな。それはともかくいまは、カフェや新幹線、飛行機も“オフィス仕様”になってるし、どこでもかしこでも仕事ができる環境が整いつつある。自動運転カーも実用化間近だし、もはや移動時間、細切れ時間も立派な稼働時間に転換できる時代だよ。

伝衛門 “ながら仕事”ならアッシの特技でやんす。飯を食いながら、寝ながら、おならしながら…どんな状態だって仕事ができるのが、アッシの売りでやんす。

お毒 だからあんたの仕事はいつも汚ったないのね。結局こっちで全部やり直してんだからね。この不良品っ!

猫田先生 テレワークはオフィスで業務をすることが標準じゃなくなるという観点に目がいきがちだが、それとは別に、商談に専門家が“同席”できるって見方もできる。例えば、アメリカ在住の研究者が、日本支部の商談にテレビ電話で加わり、クライアントにより詳細な説明をするといったことだな。ビジネスの質を圧倒的に高める、という観点からみてもテレワークは今後の新しい働き方としてかなり有望といえるだろうな。心配があるとしたら、時間と場所の概念が薄れることで仕事とプライベートの区別がつきにくくなるってことくらいじゃねぇかな。

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