企業風土

休憩時間を3時間にすると会社はどうなるのか

投稿日:2014年4月15日 / by 瓦版編集部

HUGOオフィスリフレッシュが上昇させる生産性と売上

(株)ヒューゴ
働き方によって、生産性やモチベーションは変化する。「こうでなければならない」。もしも、そうした固定観念が業務効率化や社員の士気にマイナスに作用しているとしたら…。大阪に本社を置くITベンチャーの(株)HUGOは、なんと昼休みが3時間。長い休憩中は、昼寝よし、娯楽よし、トレーニングよし…何をしてもOKだ。それでも業績はしっかりと上げ続ける。同社代表の中田大輔氏に、その秘密を直撃した。

休憩を3時間にした理由

一般的な休憩の3倍にもなる長い昼休みは、同社代表の中田氏の経験からその導入が決まった。前職では仕事中の居眠りが「悪」とされ、評価に大きな影響を与えていたという。会社だから当然のことではあるが、一方で、「居眠りと成績は無関係」という思いもあった。さらにいえば、眠気は生理現象。コントロールすることで仕事効率を上げることこそが重要、という考えが強まっていた。

シエスタ

休む時はしっかり休み生産性を上げるのがHUGO流だ

プライベートでの欧州旅行での体験が、その思いの背中をさらに強く押した。「スペインで買い物をした際、昼の1時を過ぎると客がいるのに休憩の準備をはじめ、なんだかゆっくり見ることができなかった。シエスタのことは知っていたが目の当たりにして、不愉快というより様々な仕事スタイルが存在するということを認識した」と中田氏は振り返る。

前職を辞め、起業した時には当たり前のように「シエスタ」制度を導入した。従って、同社では平日午後1時から4時は、ほぼ連絡がつかない。その時間に電話すると、ご丁寧に「お電話ありがとうございます株式会社ヒューゴです、ただいまシエスタ中のため、おつなぎすることができません。午後4時以降におかけ直し下さい、お電話ありがとうございました。」とアナウンスが流れる。

昼寝はもちろん映画鑑賞、トレーニング何をやってもOK

通常の3倍となる3時間もの昼休み。リフレッシュのための仮眠が推奨されているが、医学的に効果が期待されるのは30分以内。ランチの時間を1時間としてもまだ、1時間30分も時間が余る。この時間は、公序良俗に反しない限り、何をしてもよい。映画鑑賞よし、ジムでトレーニングするもよし、ショッピングするもよし…。本当に何でもよし。常識的な仕事中の昼休みでは考えれらないことでもOKだ。

中田大輔氏

シエスタ制度導入は自身の経験が反映されている

「我々の仕事はマーケティング戦略の構築やそれに伴うデザインやプログラミングなどアイデアと集中力が必要な仕事が中心。ですから、眠いとか、疲れている、とかは非常に生産性を下げてしまう。心身ともにリフレッシュして、仕事に着手することでより良い仕事をしてもらうことが最も重要と考えています。そもそも仕事中にそうした時間がないのは、マイナスとさえ思いますね」と中田代表は力説する。

一般的な会社では、無遅刻無欠勤。仕事には全力で取り組み、ルールや上司の命令に従順であることが美徳とされる。もちろん、社会人としてあるべき姿の一端は含まれているが、人間である以上、眠い時もあれば、遅刻することも時にはある。同社のシエスタ制度は、そうした、従業員の不調を自身の責任でリカバリーするために与えられた“充電タイム”というのが、その本当の狙いだ。

早く帰る方がよくないのか

もっとも、通常の会社より休憩時間が2時間長いということは、イコール就業時間もそれだけ長くなることになる。それでは、正直いいのか悪いのか判別が難しい。実は、その心配は杞憂でしかない。用事があるなら、シエスタの時間に休まず、仕事に注力し、早めに帰ればいいだけなのである。極めて合理的な就業効率最大化のための“弾力時間”。それが同社のシエスタ制度といえる。

一見、何でもありの面白い制度にみえるが、実際には最高の仕事をするために与えられた“自由時間”。その証拠に、同社の業績は創業以来、上がり続けている。毎日のシエスタでは足りず、抜本的なリフレッシュが必要となれば、「超回復休暇」という長期休暇制度も用意されている。いい仕事をするためには何が必要か…。中田代表が、それを体験的に熟知するからこそ、制度はしっかりと機能し、定着している。

シエスタ以外にも揃うユニークな制度

同社には他にも、フェラーリ乗り放題、モナコ大富豪研修…など、ユニークな制度が揃う。ITベンチャーならではの自由な発想による面白さでもあるが、中田代表は意外にクールだ。「いずれも思いっきり仕事をしてもらうためになにかの刺激なればという感じです。こうした制度がある会社だから入ってみたい、という動機でも私は歓迎です。何かを感じることが大事なんです。いま社長付を募集しています。興味があればぜひ応募してください」と中田代表。

業務の成果はもちろんだが、それ以上に規律を守ることを重視する傾向が強い日本企業の働き方。もちろん悪いことではないが、多くの企業が「そうあるべき」と思考停止気味になっている中で同社は、常識にとらわれず感性を重視し、仕事の効率アップにつながる働き方を追求する。しっかりと結果を伴っているからこそクールさが際立ち、だからこそ新しい働き方としての可能性を存分に感じさせる。

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