企業風土

世の中のニーズを見極め、クリエイターを成長させる試み

投稿日:2014年4月21日 / by

クラウドゲート株式会社

石井氏 金井氏 内藤氏 中村氏
crowdgate個人の時代がやってくるといわれている。世の中にはクラウドソーシングサービスが広まっており、多くの人々にとって、様々な仕事のチャンスが身近になった。しかし、その中で実際に仕事を請けられている人間は一握りしかおらず、サービスの恩恵を受けられる人にも、依頼される仕事にも偏りが見られるようになってきた。その中で埋もれてしまうスキルを、どうにか活かして業界自体を活性化させようという取り組みを行っているのがクラウドゲート株式会社である。社名と同名の「クラウドゲート」というクラウドソーシングサービスを運営している。

すべてはクリエイティブサービスにおけるニーズマッチングのために

クラウドゲートではもともと法人向けイラスト受託サービスを主として行っている。そして2012年4月にクラウドソーシングのサービスをリリースし、個人法人問わずさまざまなクライアントから仕事を請けいれるようになった。

クラウドソーシングサービスとは、簡単に言えば仕事を請けたいクリエイターと仕事を依頼したいクライアントをweb上でマッチングさせるサービスである。世の中にはいろいろな仕事が存在していて、システムの開発や、WEBの制作、文章の構築、デザイン、動画編集などその内容は多岐にわたる。クラウドゲートが行うクラウドソーシングサービスでは、特にイラストやデザインの依頼が多く展開されている。

クラウドゲートでは”『創る』を支援する”ことを経営理念としており、クリエイターの制作環境を改善するだけではなく、企業に対しても新たなもの創りを提案しているという。

もっとクリエイターの『創る』を支援するために立ち上げたイラスト学校

クラウドソーシングサービスのクリエイター登録の際には審査を受ける必要がなく、誰でもクリエイターとして仕事のチャンスを得ることができる。依頼の傾向としては、バナーやロゴ、キャラクターデザインの制作などが特に多い。
一度依頼したクリエイターに、その後リピートして依頼するというクライアントも多い。クオリティだけでなく、クリエイターとのやりとりに満足し、同じクリエイターを指名して仕事をしたいということである。つまりクリエイターにとっては、まずひとつ目の仕事を請けられるかどうかが大切になってくる。

現状、クラウドソーシングサービスでは一つの案件に対して最大で200件以上の応募が殺到することがあるという。その中から、クライアントに選ばれるためには相当のスキルが必要になるだけでなく、求められる要望に応えることができるか、という部分も重要になってくる。
世の中には絵が上手なクリエイターは多くいるが、その全てが仕事を請けられるわけではない。スキルの面では申し分ないが、絵のテイストが少し合わないという理由で、依頼が見送りになったというケースが意外と多いらしい。illust-school-001
クラウドゲートではイラストレーター業界に関するトレンドや移り変わりに関する情報を伝える手段として「クリエイター白書」を発行している。
https://www.crowdgate.co.jp/whitepaper/2013/
クラウドゲートはこれまで、デザインやイラストなどの受託制作をメインの事業としていたため、早い段階でクライアントが希望するイラストのニーズやトレンドに関する情報を得ることができる。そのノウハウをクリエイターに提供していくために、クリエイター白書を公開し、今後も更新していく予定とのことだ。

また、イラストを実践的に学べる場としてプロのイラストレーターがクリエイターに対して個別指導を行なう「イラスト学校」というサービスをリリースした。全てはクリエイターのレベルアップを促し、クライアントとのミスマッチを無くすためである。

経験させることでスキルアップを促すカリキュラム

イラスト学校とはその名の通り、イラストについて学べるサービスである。とはいっても、学び舎があるわけではなく、講習は全てオンライン上で行われる。受講条件は簡単で、クラウドソーシングサービス「クラウドゲート」にクリエイター登録していることだけだ。
現在のコースは、まずはお試ししてみたい方向け、短期間完結型のトライアルコース、実際のイラスト制作で必要な工程をトータルで学べるベーシックコース、実践レベルのノウハウを学べるスキルチェックコースの三つが用意されており、自分のレベルや目指すキャリアに応じて選ぶことができる。

2014年3月末にリリースしたスキルチェックコースでは、最新トレンド案件の要素をベースにして作成した仕様書を教材といるので、ゲームイラスト案件に導入できるための必要な基礎を学ぶことも可能となるだけでなく、今後の仕事につながっていくというわけだ。

「仕事としてイラストの制作を経験することでクリエイターさんは成長していきます。仕事を通して活躍していただくためには、やはりクリエイターさん自身のレベルアップが必要不可欠になってくるんです。そのためには世の中のニーズにあった描き方やテイストを、実践しながら学んでもらうことが一番なので、こういった方法をとっています」石井氏は語ってくれた。

イラスト学校の受講料はとてもリーズナブルな設定になっており、トライアルコースとスキルチェックコースにおいては現在一回3,000円で受講することができる。
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目指すところはクリエイティブな仕事の多様化

クラウドゲートでは、クラウドソーシングサービスをはじめたことで、これまでのゲーム業界以外にも、クリエイターの活躍の場を様々な業界に拡大させることができるようになり、クリエイターのジャンルもイラスト・デザイン以外に拡大させることができた。 今では、クリエイター数は10,000人を超え、提案数も10,000件を超えており、始めて2年弱のサービスとしてはかなりの伸びを見せている。

そして、イラスト学校を始めたことで、クリエイターが持つスキルレベルの底上げに成功している。世の中のニーズにあったクリエイターが増えることで、イラスト業界的にも個人へ依頼することができる仕事が増え、仕事の幅も広がっていくという。

個人のスキルを活かしてそれを仕事にするためには、それ相応のスキルと世の中のニーズを捉える力が重要になっていく。これはイラストの世界に限った話ではなく、実践的な経験が不足している人はなかなかその殻を破ることができない。

クラウドゲートではクリエイターの経験不足を補い、さらに仕事につながるようなスキームを作り上げることで、仕事の多様化にも挑戦している。クリエイターだけでなく、クライアントにも多様性を促すプラットフォームエンジンとしてクラウドゲートはこれからも躍進していくことだろう。

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