企業風土

オフィスレスに反発した意外な年代

投稿日:2015年2月12日 / by

お毒 ここんとこ在宅勤務を導入する企業が増えてるんだってね。アタシなんて40年前からやってんのに、なにをいまさらなのかしら…。

猫田先生 オメェのは単にオフィス兼店舗ってだけだろ。勝手に在宅勤務普及の流れに乗るんじゃない。

毒舌家

編集部ニシ マインドの部分では共通はしますけどね。仕事とプライベートの切り分けをいかにうまくするかが、導入におけるポイントのひとつではありますから。きょうテレワーク協会の「テレワーク推進賞」の2015年の表彰式にいってきたんですが、もう15回目。意外に歴史はあるんですよね。

へん0お毒 そんなのがあるのね、あたしも応募しようかしら。

猫田先生 だからオメェのは、テレワークじゃねぇだろっ。一応説明しておくと、テレワークの定義は、情報通信技術を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方。働く場所によって、在宅勤務、モバイルワーク、サテライトオフィス勤務の3つに分けられるんだな。15年前とかは、サテライトオフィスなんかがつくられたりして変に力が入ってたけど、いまとは環境が全然違う。いまや、誰でも取り組めるくらいに通信環境が整備されてて、その意味合いも単なる利便性とか生産性向上に留まらず、経営戦略にしっかりと絡んで来るレベルにまで高度に進化してる。

ニシ その通りです。今回、表彰された企業もテレワークの導入によって、組織が大きく進化し、人材面、コスト面、生産性、グローバル展開などの部分でステージアップ。その相乗効果で、さらなる成長サイクルが生まれています。審査員長の東工大の比嘉邦彦教授は、導入を成功させるポイントとして、目的の明確化とトップのコミットメントを挙げていました。まさに、経営戦略においても重要なテーマになりつつあるということだと思います。

猫田先生 単にオフィスで仕事をしなくていいというレベルの話じゃなく、就労継続、グローバル展開、多様性というこれからの働き方における課題に向かう仕組みとしても、もはや導入するか否かで大きな差がでるといっていいというくらいその重要度は増している。実際、受賞企業もIT企業だけでなく、メーカーなども増えてきているからな。

nekodaBupお毒 アタシの店でも本格導入しないとまずいかしら…。

猫田先生 飲食は例外のひとつじゃねぇか。やりようはあるかもしれんが…。政府が、数値目標を掲げて、普及を後押ししていることもあるが、これからの人口減少社会とグローバル化を考えてもテレワークを導入できないようだと、厳しいだろうな。もちろん、導入しないと会社がつぶれるなんてことはないけど、何かと不自由なることは確かだな。

ニシ テレワーク導入を積極推進するある会社の話ですが、引っ越しを機にオフィスもなくそうか、となったそうなんです。ところが、ある層が猛反発してその話はなくなったそうです。その層っていうのが、若手。意外な気もしますが「先輩たちに直接指導してもらいたい」というのがその理由だそうです。ネットで常時つながることはできるけど、やはりリアルにはかなわないということですね。もっとも、こうした反発もその内なくなるくらいにテレワーク、遠隔対応のシーンは拡大していくでしょうけどね。会社がどうするかはともかく、個人レベルでは、遠隔作業の試運転はしておいた方がいいでしょうね。フリーで使えるツールもたくさんありますから。

 

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