企業風土

ネットプロテクションズが掲げる『縛られない働き方』の本質

投稿日:2014年4月25日 / by

「つぎのアタリマエをつくる」のが使命

株式会社ネットプロテクションズ 秋山氏 五十嵐氏
np-interview2ネットプロテクションズは企業のミッションとして「つぎのアタリマエをつくる」を掲げている。このミッションには、世の中に変革を起こすような当たり前になりうる事業を創っていきたいという想いと、組織での働き方や社会でのあり方についても次の当たり前を創っていきたいという強い想いがこめられている。

ネットプロテクションズが行っている事業は未回収リスク保証型の後払い決済というものである。

簡単に言えば「NP後払いであれば商品が届いてからの支払いが可能」ということだ。このサービス自体をはじめるにあたって、最初は「本当にこのようなことが実現できるのか?」「後払い方式で支払う人などいるのか?」などと懐疑的な意見が多かった。しかし、今となっては、サービスは徐々に広がりを見せており、ネットプロテクションズはいずれこれが当たり前になることを目標としている。

これは働き方においても同じようにいえる。現在ネットプロテクションズが行っている「一風変わった独自の働き方」が、徐々に社会に浸透していき、世の中での当たり前になっていくことを目標としている。

縛られないという言葉を完全に実現させようとしているワーキンググループ制度

ネットプロテクションズ秋山氏ネットプロテクションズのサイトには「縛られない働き方」という言葉が踊る。縛られない働き方とは、社員が会社に縛られずとらわれずに自分の考えを持って働いていくという想いがこめられている。そこで生まれたのがワーキンググループという働き方だ。ワーキンググループとは通常行っているセールスやマーケティングなどのラインの業務とは別に、社員主導で会社の事業を動かしていく社内制度のことである。ワーキンググループは部署横断で組まれており、ネットプロテクションズでは通常業務の中の2割ほどをワーキンググループの活動時間として設けている。

Googleでは20%ルールというものを実施している。業務時間の20%を個人の自由に使っていいという制度である。ネットプロテクションズでもそれに近いイメージで通常業務だけではなく、新卒採用や社内の風土改善などについて考え活動する時間を、ワーキンググループとして実施するような働き方を推奨している。

現状はおおよそ8:2の割合で、新卒採用等の社内業務でしか実施できていないが、理想としてはさらに対象を多様化させ、時間の使い方に対しても受け入れていきたいと考えている。

たとえば、社員をネットプロテクションズだけで働いてもらうのではなく、他社に出向するなどして勉強をしてもらうというのも、一つの働き方である。他にも育児や介護などのプライベート面でのサポートを業務に組み込むことも検討している。さらには社員の一人が「起業して自分で事業としてやりたい」といえば、企業側がそれを支援するといった環境づくりも目指している。

ネットプロテクションズの信念は社会貢献にある

ネットプロテクションズ五十嵐氏しかし、いくら縛られない働き方を進めるといっても、起業して社員が会社から出て行くことになると、会社にとって大きな損失にならないのだろうか?

「ネットプロテクションズを卒業してスタートアップ、ベンチャーで働いているメンバーもすでにいます。会社からすれば優秀な人財には残ってほしいという思いはもちろんありますが、世の中に優秀な人財を輩出し、そこで様々なチャレンジをしてもらうというのも、ひとつの社会貢献の在り方なのでは?と考えているので、基本的には起業や自立などは推奨しているんです」と秋山氏は語ってくれた。

もちろん、起業し巣立っていった社員とは、その後もコミュニケーションを取っている。現時点では、ナレッジ共有や情報共有といったことしかできていないが、いずれは事業としてリンクしていくことができたらと考えているとのことだ。

ネットプロテクションズの理念:7つのビジョンと5つのバリュー

ここで、ネットプロテクションズが掲げている7つのビジョンと5つのバリューについて紹介させていただこう。

7つのビジョン

  • ・歪みがない事業・関係性をつくる
  • ・すべてのステークホルダーと真摯に向き合う
  • ・みんなで会社をつくる
  • ・志を尊重する
  • ・わくわく感を大切にする
  • ・違いこそを組織の力に替える
  • ・厳しく求め、支え合う

5つのバリュー

  • ・誠実に向きあう
  • ・力を合わせる
  • ・本質を考える
  • ・最高にこだわる
  • ・自分を磨く

これらの理念を元にネットプロテクションズは縛られない働き方を実現させようとしている。

ネットプロテクションズではもともと、社内から次世代を担うようなリーダーを輩出したいという想いがあった。一人の社員が次世代を担うようなリーダーになるためは、何事も自分から率先して行うという意思があることが、第一の条件である。そこで企業側がすべきことは、意思の高いリーダーにチャレンジできる環境を提供し続けることではないだろうかと考えているという。

当事者意識という言葉がある、仕事をしているのは自分であり、自分がしている仕事には意味があり、仕事が会社を、そして社会を動かしていると認識することである。この意識を芽生えさせるためには、やはり自分で考え動いていくしか方法はない。しかし、自分で考える環境、自分で行動する環境がなければ、その想いは成就しない。

ネットプロテクションズではその環境を惜しみなく与えている。環境を与えられた社員が成長していくことがわかっているからだ。このような土台作りができてこそ、「縛られない働き方」自分で考え行動できる働き方ができるのではなかろうか。

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