働き方

25人に2人。職場におけるLGBTの実状

投稿日:2016年8月29日 / by 瓦版編集部

日本初の非当事者中心のLGBT関連の職場意識調査

リオ五輪でも話題になったLGBT。グローバルの観点ではもはや、オープンにすることが当たり前になりつつある。では、日本の職場におけるLBGTの実状はどうなっているのか。日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津 里季生)が調査した、職場における性的マイノリティに対する意識調査から検証する。

調査は、インターネットリサーチにより実施(2016年6月30日~7月4日)。対象は、全国の20歳~59歳の有職男女1,000名(民間企業等の職場における意識を把握することが目的のため、自営業者(家族従業者含む)、家内労働者は除いた)。

連合調べ

連合調べ

まず、自認している性別、性的指向については、「LGB」(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル)が3.1%、「トランスジェンダー」1.8%、「アセクシュアル」(他者に対して恋愛感情も性的感情も向かない者)2.6%、「その他」0.5%で、LGBT当事者等(性的マイノリティ)は8.0%だった。LGBT非当事者は92.0%(女性非当事者45.3%、男性非当事者46.7%)だった。

そもそも、「LGBT」という言葉の認知状況や「LGBT」に対するイメージはどうなのか。いわゆる「LGBT」という言葉を知っていたかについては、「知っていた」が47.1%、「知らなかった」が52.9%となり、わずかだが、知らなかったという人のほうが多い結果となった。

認知率を男女別でみると、女性46.8%、男性47.4%とほぼ同レベル。世代別では、20代で54.8%、30代で47.6%、40代で46.8%、50代で39.2%と、若い世代ほど認知率が高い傾向にあった。役職別では、一般社員・一般職員では45.8%、リーダーの役割(非管理職)では51.8%、管理職では56.1%となり、役職が上がるにつれ高い認知率だった。

全体に若者、女性ほど髙い理解度

ではLGBTに対しどんなイメージを抱いているのか。「他の人と変わらない存在」が最も多く47.1%、次いで、「差別や偏見を受け、大変な境遇にある人びと」が41.8%、「テレビに出たりする等、芸術やファッション、芸能等の分野で秀でている人びと」が20.0%、「一部の職業に偏っていて、普通の職場にはいない人びと」が16.5%となった。「他の人と変わらない」というイメージが最も多いものの、「差別や偏見を受ける状況に置かれている」とのイメージも見受けられる。

連合調べ

連合調べ

職場の人から「LGBT」であることを明かされたことがあるという人は、どのくらいいるのか。いわゆる「LGBT」当事者からカミングアウトをされたこと、または、当事者がカミングアウトしていると聞いたことがあるかという質問には、「職場の上司・同僚・部下・後輩からカミングアウトされた」は3.8%、「職場の上司・同僚・部下・後輩がカミングアウトしていると聞いた」は3.1%となり、職場の人からカミングアウトされた人、または、職場の人がカミングアウトしていると聞いた人の割合は6.6%だった。また、仕事関係からのカミングアウトについては、「取引先・関係企業等の人からカミングアウトされた」(0.5%)や「取引先・関係企業等の人がカミングアウトしていると聞いた」(0.6%)といった回答も僅かながらみられた。

こうした実状の中で、上司・同僚・部下がLGBだったとしたら?に対しては6割半ばが『嫌でない』と回答する一方、3割半ばは『嫌だ』と回答。上司・同僚・部下がトランスジェンダーだったとしたても『嫌でない』が7割半ばも、『嫌だ』が2割半ばだった。ハラスメントの存在については、受けた、見聞きしたが、2割強など、LBGTに対する不十分な認識や対応の難しさが透けてみえる結果となっている。

そもそも、いまだ男女差別が根強い日本で、LGBTに対する理解が十分にあるとは思いづらいが、概ね若者ほど理解度が高く、女性ほど抵抗を感じる割合が低いのは、明るい傾向といえ、決して偶然ではないのかもしれない。人口減少時代にあって、誰もが活躍できる社会の実現を目指す日本。世界標準の観点からも、職場に“偏見”が存在することは、時代遅れであることはしっかりと認識しておく必要がある。同調査は、その意味で、踏み込みづらい職場での現実を透かす貴重なデータといえるだろう。

 

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