働き方

デスマーチ

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デスマーチとは、直訳すると「死の行軍」を意味し、ビジネスにおいては「過酷極まりない労働状況」を指す言葉だ。現在はさまざまな業界で使われる言葉だが、デスマーチはとりわけIT業界で多用される。過密すぎる納期スケジュールの真っただ中にいる社員は、まさに「デスマーチに巻き込まれている」状態なのだ。働けど働けど状況が良くならないという悲壮感を上手く表現している言葉といえるだろう。

デスマーチは何故発生する?

さまざまな要因が考えられるが、ハッキリしているのは、業務量に対し、作業が追い付かない状態にあるということだ。なぜそうした不均衡が起こるのか。それがまさにその元凶ということになる。たいていの場合、営業部と制作部の意識のズレが“ありえない”労働環境を誘発する。ここではデスマーチが発生する直接的な原因の いくつかを紹介しよう。

  • ・開発に1年かかる案件を、契約を急ぐあまり半年の期間で受注してしまった。
  • ・予算が不足しているため、制作に必要な人数を確保できていない。
  • ・人数は十分なのに、制作を行うためのスキルが足りていない。
  • ・ユーザーの意見をすべて聞き入れてしまったため、制作部も対応せざるを得ない。
  • ・業務を行ううえでの優先順位が間違っている。



上の事例からも解るように、そのほとんどが仕事の安請け合いによるものだ。従って、受注の際、目先の利益だけで動かず、現場の細かい状況確認を行うようにすれば、デスマーチに陥ることはまずないといえる。しかし、またとない大口案件を受注するために、あえてリスクを知ったうえでデスマーチの状況に突入するということも少なくない。また、会社が倒産寸前であり、運営資金を確保するためデスマーチにならざる得ない状況も存在する。その意味では、会社の最前線に立ち全力で数字を上げる営業部隊が、多少暴走ぎみになるくらいは、大目に見てあげてもいいのかもしれない。

デスマーチの状態が続くと…

とはいえ、大口受注の安堵や喜びは一瞬の出来事に過ぎない。その後に待ち受ける業務は、まさに「死の行軍」だ。押しつけられる制作部にとってはたまったものではない。よほどのスーパーマンでもない限り、社員の身体や精神に悪影響があると思って間違いない。度重なる残業や精神的な重圧から労災問題を引き起こし、結果として「ブラック企業」の烙印を押されることにも繋がりかねない。真っ当な企業運営を目指すのであれば、デスマーチの状況に陥る前に何らかの対策を行うべきなのは言うまでもない。

だが、不幸なことにデスマーチを乗り越えることこそ、社員や組織を成長させるための試練と捉える社長や上司も確かに存在する。純粋にチームや部下を成長させたいという気持ちからなのか、企業利益を追い求めるからこそのスタンスなのか…。全く持って知る由もない。せめて、そうした考えのもとで社員を再起不能にしてしまわないようにと祈るばかりだ。

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