働き方

在宅ワーク

【在宅ワーク】

事業主に雇用されている労働者が労働時間の全部または一部を自宅で行う勤務形態のこと。仕事と日常が混在しつつある昨今、「ワークライフバランス」の実現を目指し在宅ワークが推奨される場合が多くなっている。

在宅ワークには大きく分けて、ほとんどの労働日を在宅ワークにあてる「常時型勤務」と、週に1~2回や午前だけなど、部分的に在宅勤務にあてる「随時型勤務」の2種の形態がある。

在宅ワークがもたらすメリット

企業側にとっては、災害時にも事業を継続させられることや、会社に社員全員のでデスクを置く必要がなくなり、不動産コストの軽減、節電などがあげられる。

労働者側は、通勤負担を削減することができる。長時間通勤電車に揺られる時間に自宅でゆっくりできるのだから、それだけでも嬉しいかぎりだ。毎日の通勤時間を気にする必要がないため、住む場所の選択肢も広がる。自宅の要介護者や子どもに何か異常があった場合もすぐに対応できる。

信頼関係の上で成り立つ

通常勤務であれば上司は部下が何時から何時まで、どこでどのように働いているか分かるが、在宅ワークではそうはいかない。上司や同僚からの信頼を失わない為にも、次のポイントはおさえておきたい。

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作業時間を守る

当然のことだが、自宅にいると様々な誘惑がある。

カジュアルすぎる服装は避ける

突然の訪問やテレビ電話にも対応できるように。

不在時間を作らない

勤務時間は常に連絡をとれるようにしておく。

連絡を密に取る

チームの結束力を損なわない為に。

在宅ワークの難しさ

在宅ワークを行った人がまず直面するのは、自己管理の難しさだ。医学的には、人の集中力の持続平均時間は50分といわれている。通常勤務では作業の邪魔だと思われている他者との会話や電話、周囲の作業音などが、ある種の気晴らしとなり、集中力の持続に貢献している場合もあるのだ。自宅には、様々な趣味嗜好品がある。テレビやゲーム、天気がよければ自宅にこもっていないで外に出たいとも思うだろう。その誘惑に打ち勝つ自制心を持つことが最重要課題だといえる。

在宅ワーク制度を廃止する企業も出てきている

Yahoo社のCEOであるマリッサ・メイヤー氏は、2013年4月に「在宅ワークは確かに生産性向上にはメリットがあるが、イノベーションの環境としては不向き」として同社全体に「在宅ワーク禁止令」を発表した。

自宅が働かない社員の逃げ場所・隠れ場所になっていたという現実が明らかになり、従業員から「在宅ワーク形態のためにチーム内部が打ち解けない」という訴えがあったのも禁止令の要因となったようだ。

コンピュータメーカーの大手Hewlett-Packard社も、一時は在宅ワークを推奨していたが、現在は社員を会社に呼び戻そうとしている。

「企業の生産性」と「社員の満足度」を同時に高めていくには、在宅ワークでは不十分なのだろうか。うまく機能すればメリットが多いが、うまくいかない例が多いのも事実だ。

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