働き方

ステマ(ステルスマーケティング)

ステマ(ステルスマーケティング)とは

ステマはステルスマーケティング(stealth marketing)の略語である。

ステルスマーケティングとは消費者に宣伝とは気付かれないように広報活動を行うマーケティング行為をさす。“ステルス”(stealth)は「内密の」や「レーダー探知が不可能」という意味がある。インターネット上などであたかも利用者を装い、特定の商品やサービスの広報活動をすることが多い。

自社に関する口コミサイトで否定的な意見を削除し、良い意見だけを残して行為印象を与えるようにしたり、著名人・芸能人などの社会的に影響を与えやすい人物が、企業から報酬を得て宣伝しているという事実を隠して第三者的な立場を偽装し、特定の企業や製品について高い評価をブログやtwitterなどに掲載したりする等も挙げられる。

実際にはステマではないが、「結果的に宣伝になっている」ことをステマといっているひとも多い。ステマは昔からあったマーケティングの手法だが、下手なやり方が目立つようになり、注目されるようになったのだろう。

ステマ行為は違法ではないが、ばれてしまうと評判や信頼はがた落ちとなり、致命的な傷を負うことになるので、ハイリスクであり、マイナスリターンになりかねないことを心得ておく必要がある。

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ステマの由来は戦闘機

ステマはアメリカで開発されたステルス戦闘機に由来している。ステルス戦闘機とは一般的にレーダーに探知されにくいよう設計された航空機を指す。消費者に広告と悟られないように宣伝する様子がステルス戦闘機と似ていることからこの言葉がうまれたと考えられている。

最初のステマ炎上のケース

2011年1月1日にアニメ制作会社「シャフト」の公式サイト上に、大手まとめブログ「やらおん」と同じアフィリエイトが掲載されているという情報が2ちゃんねるのニュース速報板に書き込まれ、大騒動に発展した。アフィリエイト(成功報酬型広告)とはある広告媒体のウェブサイトに設置された広告によって、閲覧者が商品やサービスを購入した場合にでた利益を広告媒体に成功報酬として与える一連の広告形態を指す。
「やらおん」は主にアニメのスレをまとめている個人ブログで、絶大なアクセス数を誇っており、「やらおん」の批評を受けたアニメは内容の出来は関係なく、日の目を見ないという意見があるほどアニメ業界に大きな影響力を持っていた。
その一方、特定のアニメを批判し、偏向的な記事を書くことが多いため、2ちゃんねるを頻繁に活用している一部の人たちから『アニメ業界の癌』といわれて、あまり好かれていなかったという。
そんな中、「やらおん」とアニメ制作会社を結びつける証拠が出てしまい、アニメの評判を操作していたのはシャフトなのではないかという推測が2ちゃんねるの間で広まった。これに対して個人ブログを利用してステマを行う企業も、それを引き受けて小遣い稼ぎをするブロガーも、どちらも悪質であるとニュース速報板の利用者が奮起したことが“ステマ騒動”の発端である。

ステマ騒動が加速した3大原因があった

奮起したニュース速報板の利用は、少しでも企業の宣伝が背後に感じられるスレッドを見つけると批判する内容の書き込みを連投するようになった。さらにこの状況で火に油を注ぐような出来事が起こり、ステマ騒動は爆発的な広がりを見せることとなった。

原因となった主な出来事は以下の3つである。

原因その1

ニュース速報板にはほとんどな確立で専属の削除人がおり、速報版に立ててはならないとするスレッドを不定期に削除している。この削除人が、前述したシャフトと「やらおん」のスレッドを削除した為、ニュース速報の利用者が再び抗議し、さらに削除人同士の中でも削除対象のスレッドではないと非難の声が多く上がる事態となった。この件が再びステマ騒動の加速に勢いをつけた。

原因その2

ちょうど同じタイミングで飲食店の口コミ情報サイトで有名な「食べログ」において、ステマ業者が存在するということが多くのメディアで大々的に報道された。このことにより「ステマは陰謀論ではなく、実在する」ということと「ステマは違法なのではないか」という重要な情報に煽られ、ますますステマ騒動が話題となっていった。

原因その3

ニュース速報板には「運用家族」と呼ばれるニュース速報板の自治に積極的に関わる集団が存在する。この運用家族がステマをしているブロガーと繋がっており、速報板をステマをしているブロガーが利用しやすいようにしているという情報が流れた。実際にはデマ情報だったのだが、自治を支配している団体がステマを行っているブロガーと繋がっているのではもうニュース速報板はだめだという速報板の利用者が増え、アフィリエイトの転載禁止をとルールで定めているニュース速報(嫌儲)板を利用し始めるようなった。

以上の出来事が積み重なり、ステマ騒動の拡大に拍車をかけたのだ。

芸能人ブログにも大きな影響を与えた

飲食店の口コミ情報サイト「食べログ」で発覚した“やらせ問題”で、「好意的な口コミを書き、店の評価を上げる」と売り込む不正業者と、その誘いに乗ってしまった飲食店の関係性が明らかになった。この事件の場合、やらせを持ちかける業者も依頼をする飲食店も、どちらも消費者を騙す行為であることを認識しているので悪質度は高い。
しかし、その一方で消費者を騙そうという意図はないにもかかわらず、ステマと疑われてしまう場合もある。有名な事件はとある生活用品製造会社が販売している歯磨き粉のプロモーションに関しての芸能人ブログの利用である。サイバーエージェントのブログサービス「アメブロ」は、モデルや芸人、スポーツ選手など約1万人の著名人がブログ機能を利用している。この機能の中に「記事マッチ」という有償サービスがあり、企業が著名人らに商品を提供して、気に入れば商品を紹介する記事を書いてもらえる。
企業はこのサービスを利用したのだが、あるタレント2人の書いた記事の内容がほぼ同一であり、商品提供を受けている記述もしていなかったため、ステマと勘違いされて非難の声を浴びる結果となってしまった。
この事件を受け、サイバーエージェントは関係性の明記に同意する著名人にのみ「記事マッチ」の依頼を行うようになった。
世間ではほぼ同じタイミングで食べログ事件が報道されていたため、怪しい文体に飛び火してしまったのだろう。

ステマと疑われないよう事実を明確に

実際にステマを行っている人も中にはいるが、罪のないものまで疑われてしまうのは残念である。有名人に限らず、ブロガーを招いて試食会や体験イベントなどの口コミマーケティングをする際は、商品の提供やイベントへの参加を企業とブロガーの関係性を明記し、書く内容に企業側は一切干渉していないことが口コミの信頼性を保つのに重要だ。

ステマのリスクを認識する

商品の使い心地や店の雰囲気の感想などは個人差が大きく摘発は困難であったり、現行法でステマ行為を罰する法律がなかったりするため、ステマを利用する企業は実は多い。しかし名を売るには有効なマーケティングであるが、批判されやすい手法であるため、ステマを活用する際はリスクを認識しておく必要があるだろう。

ステマはばれなきゃステマじゃない?

ステルスマーケティング自体は、実際のところ日常茶飯事に行われているものである。人が気付かないから「ステルス」なのであり、それが明るみになった時点で「ステマ」として叩かれることとなる。
現状では、ステマだとばれたものから「ステマ」だと非難されるが、実際に行われているステルスマーケティングは、もっと巧みに行われているものであるということを認識しなければならない。
それに、いくらステルスマーケティングが明るみになり、叩かれたたり、サービスの評判が下がったりしたとしても、その価値が下がるわけではない。元からしっかりしたサービスや商品を提供してさえいれば、炎上はそれほど恐れることでもないのだ。

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