インタビュー

女性もマネジメントをしていく社会へ

投稿日:2016年1月15日 / by 瓦版編集部

シダックスビューティーケアマネジメント株式会社
代表取締役社長 及び レオパレス21社外取締役
笹尾佳子氏

笹尾氏

2015年現在、アベノミクスの一環として女性管理職を30%にするという目標を政府は掲げている。しかし、現状では管理職になりたいと考えている女性はそこまで増えてはいないようだ。一体そこにはどんな理由があるのだろうか、また女性を管理職に引き上げる秘訣とは。


マネジメントの標準化ができるように

― 今、働き手が減っていく中で女性の管理職を増やしていこうという話もありますが、そういった動きがあまり盛んになっていないようです。

私の中で持論が合って、マネジメント業務は標準化できると思っているんです。普通の専門業務と同じように、マネジメントという業務については、やることが決まっているんですよ。チームに目標を明確にしてあげて、モチベーションを上げるようにしてあげて、情報を共有してチームの一員だという自覚を持たせることがすごく大事ですね。扱う商材とかサービスによってやり方は多少違いますが、マネジメントの面でやることって標準化できるんですね。そうすると、誰でもやる気があればマネジメント業務をできるようになります。マネージャーとして女性という性差はなくて、その人のポテンシャルでなんとでもなるんですね。

男女100人が会社にいたとして、「誰かにマネジメントをお願いしたい」と会社が考えたときに、誰がその仕事を一番やりたいと思ってくれているか、成果を出してくれるかで判断しますから、そこに性差はないんですよ。その意識がまだ日本の会社には足りないんだと感じています。たとえばAというマネージャーとしての能力が高い女性がいたときに、その人をどのようにしてマネージャーとして育てていこうか、どう変えていこうか、といった意識が社会全体を見ても足りていないのです。

― 会社側の意識がまだそういった方向に向いていないという形でしょうか

女性管理職が増えない理由にはもちろん、女性側にも問題があります。人によっては結婚したら仕事を辞めたいと考えているとか、プライベートが影響して情緒不安定になっているとか、表面的な部分で悪く判断されてしまっていることもあります。でも、マネージャーとして適任な能力が備わっていると考えられる人がいれば、マネージャーとして育てていくべきなんです。

女性だからとか、男性だからとかは関係なくて、マネジメントの面白さ、チームを変えることの面白さ、人を育成することの楽しさを、そういう人たちに経験させてあげれば一気に変わると思うんですよ。

化粧室

意図的に経験を積ませることで気持ちを変えて行く

― 経験を積ませることが大事なんですね。

以前いた会社では管理職になる前の女性たちにも、意図的にリーダーシップ研修を受けさせていました。会社員として働いていくからには、将来的には必ずリーダーとかマネージャーとかの役割についてもらわなければいけないので、覚悟のためという意味合いもありましたね。長く勤めるなら通らなければいけない道として、研修を続けていました。

他にも、若いときから誰かに仕事を教えることを経験させました。マネジメントの大半は教えることなので、そこをすんなりクリアできれば、自然と管理者として育っていくんですよ。マネージャー以外のフォロワーの中で、二番手三番手を育成していくための経験を積ませるのが大事なんですよ。

よく考えると、女子スポーツの世界にも、部長とかキャプテンとか存在するじゃないですか、男子のスポーツと同じように、女子にもキャプテンやマネージャーがいるので、女性だから管理職ができないっていうわけじゃないんですよ。

会社組織になったからといって、そういうことができなくなるという事態がおかしくて女性でも、必ず10人に1人はマネジメントやらなければいけないという認識をさせ、そのための育成ができれば、普通に女性管理職は育っていくはずなんです。

もちろん、男性がマネージャーをしていた方が、収まりがいいというのもありますし、同じレベルの女性を並べたときに、そこで上下関係が生まれてしまうと、組織としてのバランスが崩れるという理由で、その場しのぎの人事がされることはあるんですけど、それを続けていては、いつまで経っても問題の解決にはならないんです。

― 他には、女性を管理職にするにあたって気を付けるところはございますか?

多少女性に合わせたコミュニケーションとか、合理的な判断は必要です。たとえば、マネージャーとして育成している女性が感情的になったときには、管理職の人はそれに流されないようにしなきゃいけませんよね。感情的になった理由や経緯については、ちゃんと聞きだしてあげて、対処することも必要なんですけど、基本的には毅然とした態度で接していかなければいけません。

他にも、マネージャーとして登用をした人に対して、会社は責任を持って育てていかなければいけないというのもあります。仕事に対しての不満とか愚痴とかを、上の人がきちんと聞いてあげる必要があるんです。

管理職って、それなりに孤独なんですよ。男性の場合は、飲みに行ったり遊びに行ったりして、ストレスを発散できる社会を持っていることが多いのですが、女性の場合は家庭があったり、女性同士の中にはライバル心が芽生えたりすることもあるので、外に対して愚痴が言いづらいんですよね。そういう不平や不満を受け止める人がいれば、女性管理職が定着していく可能性はあります。

「できない理由」を常に考えなければいけない

― 3割の女性管理職を社会全体で作ることは可能なのでしょうか。

会社の使命として女性管理職を3割作るんだと考えたときには、全社員の中で、それに見合う人をピックアップしていかなければいけません。しかし、ピックアップした人の中には、能力的に管理者として活躍できない人も必ず出てくるんですね。その時には、「なぜこの人はできないんだろう」と考えていくことが大事です。

他にも仕組みをしっかりと伝えることも重要です。私は前職介護の会社にいたのですが、そこでは、契約社員として一年間働いた人だけが正社員になれるという制度がありました。社員登用の際には必ず役員が面談をして、社員になる条件を話すのです。

たとえば「会社に管理職になって欲しいと求めたときに、合理的な理由がなければ拒否できないんですよ」とか「会社が求めたときには、通える範囲内で異動をしていただきますよ」とか「会社があなたに必要だと判断した研修は、業務なので受けていただきますよ」とか、必ず条件に対して合意の確認を取ったうえで社員化していったんですね

女性の管理職を増やしたいといっても、社員の方から拒否反応が出るようならば、入社時に仕組みとしてきちんと伝えて、合意させていればいいわけですよ。もちろん、合理的な理由があれば、拒否はできます。たとえば、子育てとか介護とか、どう考えても無理な状況というのが存在するので、そこは許容するのですが、好き嫌いで判断させないようにしなければいけないんです。会社としての入口をきちんとして、この会社で働いていく覚悟を決めさせるためにも、仕組みの明確化は必要なことなんです。

◇参考

女性活躍推進法


女性管理職を増加させるためには、女性自身の気持ちを変える事も重要であるが、社会全体での仕組みづくりが必要だという。笹尾氏が話してくれたマネジメントの標準化がしっかりとできてくれば、管理職というものに対してのプレッシャーはなくなっていくし、社会人として働く上で、必ず通らなければいけない道だということがわかってくることだろう。


シダックスビューティーケアマネジメント株式会社
代表取締役社長:笹尾佳子様

本社:〒150-0041
東京都渋谷区神南1-12-10
シダックス カルチャービレッジ7F

TEL:03-5784-8874

事業内容:エステティック業、リラクゼーション業、マッサージ業、関連商品の研究開発及び販売、それに付帯する一切の業務

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・神山離宮(東京都渋谷区神山)

URL:http://kamiyamarikyu.jp/
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