インタビュー

仕事と夢を両立する理想的な働き方とは

投稿日:2016年1月27日 / by 瓦版編集部


女子ラグビーセブンズで東京五輪目指す整体師の気になる日常
ファクトリージャパングループ 木元絵里花さん

「仕事」と「夢」の両立は簡単ではない。仕事で夢をかなえる人もいるが、仕事で夢をあきらめる人の方が多いのが実状だろう。整体師の木元絵里花さんは、仕事をしながら「夢」を追いかけている。勤務する㈱ファクトリージャパングループのアスリート支援を受けることで、両方しやすい環境を確保。充実した毎日を送っている。普通の会社員とは違う日常に密着し、その可能性を探る。

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木元さんには2つの顔がある。「整体師」、そして「女子ラグビーセブンズのプレイヤー」だ。午前中はラグビー選手、午後は整体師。普通の会社員が、午前も午後も会社で働き続ける時間をおおよそ半分に切り分け、整体師とラガーウーマンを両立する。

午前はラグビー、午後は整体師の毎日で目指す大舞台

「夢はセブンズで東京オリンピックに出場することです。現状では、まだまだレベルアップが必要で、道のりは簡単ではありませんが、大きな目標として目指しています」と木元さんは力強く宣言する。こうしたことを自信を持っていえるほどいま、仕事と夢を両立する環境が充実し、心身が日々成長していることを実感している。

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セブンズは、7人制ラグビーのことで、通常のラグビーの半分以下の人数で行われる。そのため、一人一人の役割が大きく、一人でも欠けるとチームが機能しなくなるといわれる。展開の速さや個の力が際立つなどで、みる楽しさも備え、男子ラグビーの躍進もあり、人気と知名度が上昇している。すでに出場権を獲得した2016年、そして2020年の東京五輪で正式種目となることが決まっており、ますます注目度が高まっている。

目標達成への青写真とは

木元さんにとって「夢」の実現となる東京オリンピック出場への道のりは、現時点では所属する『カ・ラ・ダファクトリー A.P.パイレーツ』で実績を積み重ねることが重要になる。2015年11月にリオ五輪の出場権を獲得したサクラセブンズとの力の差は、まだまだあるが、決して不可能な場所ではない。

「まずは、チームとしての完成度がまだ高くないのでひとつでも多く勝てるようになることが目標です。ただ、代表選出には、個々の能力もみてもらえるので、チャンスはあると思っています。チームに入ったのも五輪を目指せると思ったからなので」とチームで副将を務める木元さんは、力強く先を見据える。

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男並みの強さにも対応出来る手技は好評だ

人生を変えた、入社後の思わぬ展開

もはや「夢」といっても、かなり明確になっている印象だが、もともとはそんなつもりで、㈱ファクトリージャパングループへの就職を決めたわけではない。同社への就職は、「スポーツトレーナーになりたい」という思いをかなえるのに一番の近道になる、との判断に過ぎない。そこに大きな変化が起こったのが、入社2年目。同社による女子ラグビーチームの創設だった。

「外部からの募集に加え、社内公募もあったんです。そこで、まだ競技人口も少ないし、必死に頑張れば五輪を目指せると思い、迷わず手を上げました」と木元さんは当時を振り返る。ラグビー経験はゼロだが、高校時代はハンドボールに打ち込み、体力には自信があった。そして、選考を見事クリア。その瞬間から、「スポーツトレーナーになりたい」という仕事における目標と「東京五輪出場」というアスリートしての「夢」を追いかける毎日に突入した。

二足のわらじを履く、フル回転の日常

平日の一日は大体、こんな感じだ。<7時起床、9時練習開始。12時30分練習終了。帰宅後食事と仮眠。4時勤務スタート。8時業務終了。10時前後まで技術練習など。12時前後就寝>。週末は土日のどちらかをフルタイム勤務。そして、どちらかが休日で、シーズン中は練習もしくは試合となる。ジャージから白衣に着替える、目が回るような忙しい毎日の印象だが、木元さんはサラリと明かす。

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チームでは副将として全体にも目を配る

「仕事で辛いこともありますが、それはラグビーで解消されます。ラグビーの練習は辛いですが、それは仕事でお客様に喜んでもらうことで吹き飛びます。両方がうまくリンクして心身のバランスを整えてくれるから、結果的にストレスみたいなものは全然ないんです」。理想的な仕事とラグビーの関係性だが、木元さんの持って生まれたメンタリティと体力によるところも大きいだろう。

アスリートの活動支える充実の支援制度

心・技・体という言葉がある。この3つが充実してこそ、最高のパフォーマンスが発揮できることは言うまでもない。木元さんが、常にそうした状態でいられるのは、同社のアスリート支援の仕組みがあればこそだ。グランド確保や練習、試合日程の調整、合宿所や食事の提供など、部員は、何の不安も抱えることなく、競技に没頭できる環境が整えられている。

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五輪出場を夢に整体師としても理想を目指す木元さん

それは、A.P.パイレーツの設立趣旨が、トップレベルを目指す女性アスリートが競技に没頭できる万全の環境を整え、同時に社会貢献するための人材育成を目的としているからだ。いわゆる実業団チームといえばそれまでだが、整体師という技術職に就くことは、引退後の失職不安解消にも直結する。それだけに、実業団にありがちなトップレベルをキープできなくなったときの居心地の悪さはなく、同社の環境は、両立でトップレベルを目指すアスリートには理想的といえる。

2つの顔を持つことで生まれた副産物

2つの顔を持つことで生まれる副産物もある。もともとはスポーツトレーナーを目指していた木元さんはこんなことをいう。「万一、この先、競技者の道を絶たれるようなことがあっても、このチームにはずっと携わっていたい。選手とトレーナーの気持ちの両方が分かることで、スポーツトレーナーとしても役に立てる自信がつきました」。思いもよらぬ形でプレイヤーの道へと進んだことで、木元さんは、整体師としての成長曲線も加速させた。

「仕事のせいで夢をあきらめた」。もしも、そんな理由で目の輝きを失い、日々の仕事に漫然と取り組んでいるなら、あえてもう一度、夢にチャレンジしてみるのもいいのかもしれない。もちろん、それがスポーツで体力的にきつければ、別のカタチで関わるというアプローチでもいいだろう。好きなことや夢を持ち続ければ、何かが生まれ、前進につながる--。仕事と夢の両立を目指し、はつらつとハードな毎日をこなす木元さんの働き方からは、とりわけ仕事一筋で、暗い顔をしている人には大いに参考すべきヒントが詰まっている。


<プロフィール> 木元絵里花(きもとえりか)
1990年9月11日生まれ。大阪府出身。専門学校卒業後新卒で㈱ファクトリージャパングループ入社。2年後に創設された女子ラグビー部の社内公募でチーム入り。スポーツ歴は、バスケットボール→ハンドボール。整体師としての目標は、『出会えて良かった。』と思っていただけるような整体師になる。ラグビーでの夢は「2020年東京五輪出場」。


【カ・ラ・ダファクトリー A.P.パイレーツ】
選手としてトップレベルのプレイヤーを目指しながら、引退後の社会生活に役立つ職業技能も身につけられる思いを込め、運営母体の㈱ファクトリージャパングループが設立した。女性アスリートが競技に没頭できる万全の環境を整え、同時に社会に貢献するための人材育成を行う。チーム理念は「感謝」。部員は随時募集中で、整体師として勤務することが条件。HP:http://karadafactory-ap-pirate.com/

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