インタビュー

フリーランスから独立への近道とは

投稿日:2013年4月4日 / by 瓦版編集部

海外ノマドマスター平城氏瓦版インタビューVol.2

 

@SOHO創業者 平城寿氏【経営者編】


優雅に海外ノマド生活を送る平城寿氏。日亜をまたにかける生活を謳歌する氏は、学生時代から起業することを視野に入れていた。国内最大級の会員数を誇るフリーランスの独立支援サイト「@SOHO」。今回は、前回の「海外ノマド編」に続いて、同サイトの立ち上げ秘話や今後の展望について、聞いた。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

@SOHOはいかにして誕生したのか

@SOHOホームページ平城氏の海外ノマド生活には“縁の下の力持ち”といえる存在がある。@SOHOだ。同サイトは、同氏が作り上げたシステムで、インターネット上でのフリーランスの仕事探しの一大拠点となっている。同サービスが稼ぎ出す安定収入が、氏の海外ノマド生活を力強くサポートしている。

――フリーランスにとって@SOHOは頼もしいパートナーといえる存在となっています。もともとどういうきっかけでサービスが誕生したのでしょうか。

平城 大学を卒業後、九州の福岡を拠点に仕事をしていたのですが、知り合いの社長の誘いもあり、2001年に独立して東京に出てきました。当時、福岡の企業はやはり個人に対する信用が低く、個人が企業を相手にビジネスをするなど考えられないことだったのですが、東京では個人に対しても業務を委託する風土があった。でも、それをつなぐインフラがない。あるにはあったのですが、本格的に使えるサービスが無かった。だったら自分が作ろう、ITエンジニアだったので自分で作れるのではないか?ということでスタートしました。

必要が“開発”の母だった

マックを覗き込む平城氏――開発にあたって苦労はありましたか

平城 無いですよ。というのも私自身が仕事を探すためのツールとしての意味合いもありましたので。自分がサイトの運営者になれば、ある意味真っ先に私に仕事の情報が来るので、食いっぱぐれることは無いかと思いまして。公私混同ですかね(笑)。まぁ、確かに最初は企業からの案件と登録者を増やすことには苦心はしました。ですから最初は他社サービスへのリンク集や所謂“まとめサイト”みたいな感じでしたね。もっとも、当時はRSSの仕組みも確立されていなかったので、このあたりの仕組みの構築に苦労はしましたが。

国内最大級会員数の驚きの運営“実態”

――それがいまや国内最大級の会員数を誇る規模にまで拡大しました。

平城 今でも会員は増え続けていますね。でも、実は@SOHOについては、従業員は1人も雇っていないんです。日々の運営作業要員として、1名主婦の方に外注としてお願いしているだけですね。

――エッ。弊社でも活用させてもらっていますが、てっきり100人以上のスタッフがいる規模かと思っていました…。

海外でも仕事ができる仕組み

稼ぐ仕組みを自動化しているから海外へも自由自在に飛び回れる(平城氏撮影)

平城 私にとってWebで稼ぐ事というのは、日々の作業を徹底的にシステム化し、如何に人の手を介さずに自動的に回っていけるように工夫するか、と考えています。@SOHOも可能な限りシステム化し、どうしてもできない部分だけを人の手で対応しています。システムと運営ルールさえ確立してしまえば、最少人数でも問題なく回していけます。

――あれだけの会員規模ですからいろいろなビジネス展開もできるでしょうし、利益を増やすこともできると思いますが。

平城 確かにビジネスというのは、利益を上げるために人員を増やし、規模を拡大していきたいという方が多いかもしれません。でも私の場合は、10人で10億稼ぐビジネスモデルよりも、1人で1億稼ぐビジネスモデルでいい、という考え。お金を稼いでも結果的に自由が無くなるのは本末転倒。だから、今後も@SOHOで従業員を雇う予定はありません。

台頭するクラウドソーシングについて

――いまは類似のサービスでクラウドソーシングも急増しています。脅威に感じることはありませんか。

平城 根本的に考え方が違うので、全く心配はしていません。そもそも私は、クラウドソーシングでは、独立して本格的にビジネスを展開したいという方にとっては、あまりメリットがないように感じています。というのは、間にシステムが介在するために、登録者は企業と直接の取引ができない。ということは、企業からすると「相手が誰かはあまり関係ない」。これでは、独自の顧客を開拓しにくいと思います。会社に縛られずに仕事を得やすいというメリットはあるでしょうが、各人の技量が本当の意味で生きる形に結びつかなければ、意味が無いと思うんです。クラウドソーシングの運営事業者としても、取引を仲介することになるわけですから、いろいろと人手や手間もかかり人件費だってバカにならないでしょう。

目的はあくまでもフリーランスの独立サポート

――確かに@SOHOでは会員は基本登録無料。その後のやり取りは、登録者本人が直接、企業とすることを許可しています。

平城 フリーランスは直接企業とやり取りができるようにならないと、その後、独立を視野に入れているとしても先が見えない。ほとんど“放置プレー”状態でかなり自由度は高いですが、だからといってサイトを退会する必要性も無いですし、登録者は増え続けている。登録者が明確にメリットを感じてくれている証拠だと思っています。まぁ、お金儲けに長けている人から見れば、いろいろと課金ポイントはあるのでしょうが、一人でも多くの人が独立できる環境を創る、ということを私のミッションとも思っていますので、マネタイズに関しては、それほど執着がないのかもしれません。

今後は海外進出と新サイト構築を視野

ノマドの魅力を語る平城氏――では@SOHOの今後の展望については何かお考えですか?

平城 私自身は今、海外ノマド生活を送っていますが、@SOHOの海外進出は計画しています。すでにフィリピンを拠点に地盤を着々と固めています。海外から日本にサービスが入ってきて市場を脅かす事例は多いですが、この分野も例外ではありません。そこで@SOHOが海外に打って出よう、ということですね。あとは、SOHO向けの製品やサービスを、@SOHOの登録者にレビューしてもらい、ランキングするサイトの新設を構想しています。例えばWeb制作に便利なソフトのランキングなど。その道のプロであるSOHOの方がレビューをする、そうした情報には価値があると確信しています。あとは、ITエンジニアのビジネスマッチングサービスを最近スタートしましたので、そちらにももっと力を入れていきたいと思っています。@SOHO発のスターも生みたいですね。

海外ノマド編はコチラ


【プロフィール】平城 寿 Hirajo Hisashi

1976年宮崎県生まれ。九州大学工学部卒(1999年)。もともとITエンジニアで、2004年にSOHO事業者向けビジネスマッチングサイト「@SOHO」を1人で立ち上げ、4年で日本国内No.1の会員規模にまで育て上げる。その後インターネットの可能性に魅了され、自らネットを活用した「場所や時間にとらわれないワークスタイル」を実践。2011年より海外に拠点を移し、アジアを中心に毎月5都市以上を訪問。『海外ノマドスタイ』を確立して、その魅力を発信している。

平城寿公式ブログ:http://hirajo.com/

平城寿Facebook:http://www.facebook.com/hisashi.hirajo

@SOHO:http://www.atsoho.com


130329-sh1〈@SOHO〉
SOHO、フリーランス向けの業務委託、在宅ワーク、副業、企業の求人情報ポータルサイト。国内最大級の規模を誇り、会員数は18万人を超える。
@SOHO:http://www.atsoho.com/


読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について