インタビュー

女性の働き方を支援する会社が目指すもの

投稿日:2014年11月21日 / by 瓦版編集部

STRIDE

ヴィジョンそのものが〈働く女性支援〉

(株)STRIDE
代表取締役社長
石田裕子氏

女性ワーカーが活躍できる環境へと社会がシフトしつつある。カギを握るのは、「働き方の変革」だ。サイバーエージェント(CA)の子会社として設立された「STRIDE」。同社がミッションに掲げるのは、〈女性のさまざまな働き方の支援〉。世間に追い風が吹くものの、決して簡単ではないテーマに、同社はどう切り込んでいくのか。CAで、女性の活躍をけん引してきた二児の母でもある石田裕子社長にその戦略や展望を聞いた。

どうやって女性支援を実現するのか

石田社長

STRIDEの狙いを明かす石田社長

女性の活躍が強く求められている。第二次安倍政権の鼻息は荒く、女性管理職増へ数値目標も設定するほどの力の入れようだ。とはいえ、実現へのハードルはいくつもある。大きなもののひとつに、多くのライフイベントが訪れる女性が、いかに柔軟に働けるか、働き続けられるか、がある。つまり、現在の働き方をいかに変革していくかが女性の活躍を後押しする上で重要なテーマといえる。

「STRIDEは、女性の働き方の支援をミッションに掲げています。そのために、働き方の選択肢がたくさんあることを提示していきたい。そうすることが、女性の働きやすさにつながっていくと考えています。いま時点でできること、新たに必要なことなど、女性の声を集めながら、企業に対しても、どんな働き方が望まれているのかを提言していければと考えています。また、女性に限らず男性側にも働きかけることが大切だと思っています」と石田社長は、ミッション実現へのスタンスを明かす。

クラウドソーシング起点に働く女性のつながり創出

stride3ミッション実現への基盤となるのが、CAから事業譲渡されたクラウドソーシングサービス「mama&crowd(ママ&クラウド)」から改称した「Woman&Crowd(ウーマン&クラウド)」だ。現在約3.5万人の登録会員がいるが、年内に20万人を目指す。ここで、仕事のマッチングにとどまらず、働く女性のつながりを創出し、コミュニティ内で悩みや課題を解消。時にはリアルとも連動させながら、女性が働きやすい世の中にすべく、情報発信も絡めながらうねりを起こしていく。

「Woman&Crowd(ウーマン&クラウド)」の運用においては、他のクラウドソーシングとは違ったアプローチも視野に入れる。WEB完結の手軽な仕事のマッチングはもちろんだが、将来的には、企業が抱える業務の切り出しやこれまでになかったような女性を活かせる仕事の創出なども手掛ける。それにより、「時間と場所にとらわれない働き方」を可能にするクラウドソーシングの魅力に、さらに新しい付加価値をプラスし、より多くの女性が自分に合った仕事に出会えるプラットフォームの実現を目指す。

本質を変えるためには根本の意識変革必要

女性の働き方を支援することをミッションに掲げる同社にとって、石田社長のキャリアも大きな武器となる。生き馬の目を抜くCAで初の女性営業統括を務め、その後、子会社の代表取締役も経験。そして今は二児の母。社長、管理職、そしてママとしての経験は、働く女性が抱える課題を全て体感していることであり、石田氏のこれまでの足跡はそのまま働く女性のロールモデルとなる。

「ともすれば女性は管理職を敬遠しがちでしょうが、その良さを知らないという側面もあると思います。実際、私も管理職を目指して働いていたワケではありませんでしたが、与えられたチャンスをこなし、そのポジションに就くことで、よりやりがいや欲が出てきました。STRIDEではそうした部分もしっかりと伝えていきながら、働く女性を啓蒙していきたいですね。数値目標的なことでなく、根本の意識を変えていかないと本質は変わっていかないと思いますので」(石田社長)。

stride4男女雇用均等法の設立から30年弱。これまで、女性の活躍については、行政や企業においてさまざまな取り組みが行われてきた。だが、笛吹けど踊らずの感は否めなかった。その大きな原因は、制度はよくてもそれを受け入れる人の冷ややかな意識だった。女性自身はもちろん、男性の理解が大きく欠落していた。そうした視点もにらみつつ、同社は、時代に即した新しい観点から女性の働きやすさを追求していく。

妊活休暇や妊活コンシェルジュ、在宅勤務などをパッケージにした女性支援の制度「マカロンパッケージ」を導入するなど、女性を活かすことに長けるCA。社会が女性を活かす機運が高まるタイミングに、その子会社として同社が生まれたのは、ある意味で必然といえるのかもしれない。吹きつける追い風を神風にできるかは、働く女性の心をいかに的確につかみ取り、現実に即したプランへ落とし込めるかがキーとなるだろう。そのために何をすべきか…。必要な要素を把握し、強い発信力・PR力を誇る同社が、真の女性活躍社会実現に近い位置にいることは確かである。


【プロフィール 石田裕子】
株式会社STRIDE 代表取締役社長 (サイバーエージェント100%子会社)
慶応義塾大学卒業後、2004年にサイバーエージェント入社。アカウントプランナー(広告営業職)として実績を上げ、2006年にチームリーダー、2008年にマネジャーに昇格し、同年には初の女性局長、その後女性統括に就任。2011年10月より、当時会社の命運を賭けたスマートフォン向け「Ameba」の開発に携わる。2013年2月には、スマートフォン向けオークション事業の子会社「パシャオク」の代表取締役社長に就任。そして、2014年9月に女性の働き方を支援する子会社「STRIDE」を設立、代表取締役社長に就任。私生活では、2009年に結婚、現在2児の母。


woman&crowd

http://stride-inc.co.jp/

会社概要
株式会社: STRIDE(ストライド)
所在地: 東京都渋谷区円山町 28-3
代表者: 代表取締役社長 石田 裕子
設立: 2014年9月1日
資本金: 9,000万円
事業内容 :クラウドソーシング事業、女性支援に関するイベント企画・運営事業
株主: 株式会社サイバーエージェント 100%

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