インタビュー

働くって自由なことなんだ。仕事を楽しむためにやること、知ること

投稿日:2013年12月24日 / by 瓦版編集部

株式会社仕事旅行社 田中翼氏 インタビュー

shigoto-ryokou-tanaka3仕事旅行社。この名前を聞いてどんなサービスをイメージするだろうか。仕事旅行社は、その名の通り、あらゆる仕事・職業に旅行ができるというサービスを提供している。今、自分が働いている仕事とはなんだろうか、働くことに対してのあり方とはなんだろうか。それらについて深く考えてみたことはあるだろうか?そんな悩みを持ったときには、是非仕事旅行をしてみて欲しい。今まで知らなかった物事が見えてくるかもしれない。「働くって自由なことなんです」田中氏はそう静かに語ってくれた。

仕事を知るためには実際に触れることが重要

世の中には様々な職業が存在する。デスクの上で本やインターネットを使いその職業について調べたところで、それはただの知識でしかない。実際にそれを経験できるのが仕事旅行というわけだ。

仕事旅行社が案内する職業は多種多様。料理人、サービス業、エステティシャンやメイクアップアーティスト、さらには神主や伝統工芸…など、一般的なものから普通では体験できないような職業までありとあらゆる旅行先が揃っている。

「掲載している職業の基準は、自分たちがおもしろいと思うところです。最初は自分たちが体験してみてから、お客さんに商品として案内しています。その職業を体験して知ることで、その職業に転職した人もいらっしゃいます」(田中氏)

仕事旅行による人生の方向転換。単なる企画物でなく、時代のニーズに合った企画だからこその結果といえるだろう。自分の生き方や人生を模索する人は年々増え続けている。約2割がリピート利用しているというのは、そうした意識が高い人が多いことを反映しているといえるだろう。

仕事とは自分にとって何か?

仕事旅行社を始めた理由について田中氏は「転職して同じ職種や同じ業種にスライドしたところでやる仕事は同じ、そこに違和感があった」と話す。確かに今の転職事情では、自分がやっていた経験を活かして転職する、や、ステップアップをするために転職する、ということが当然のように根付いている。つまり自分のキャリアは、最初の選択によりその後の道筋はほぼ決められてしまっているという現状があるのだ。

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キャリアコンサルタントも企業を紹介する際には、その人のキャリアに沿った同業界、同業種を進んで紹介するし、人材を求める企業側も即戦力を求めているので、これは仕方ないのかもしれない。しかし、これでは本当に自分に合った仕事に気付かないまま、人生を終えてしまうことにもなりかねない。

このことに気付いた田中氏は、知り合いの会社などを何社か見て回り、その仕事ぶりを見せてもらうことにしたという。他の会社が何をしているのかを知ることで、今までにない刺激を受けた田中氏は、これを商品にしたらおもしろいのではないだろうかと、現在のコンセプトを思いついたそうだ。

「働くことってなんだろうと考えたときに、当然のように語られている『仕事は辛いもの、だからお金がもらえる』っていう考え方になんとなく違和感を持ったんです。人生の半分以上は働いているわけですから、その部分をおもしろい、楽しいと思わないと損な気がしています」

まずは体験をしてみて自分の適性を知るところから

今、働き方の多様化は加速している。個人の時代とも言われ、会社に属さず自分で何かを始めようという人は少しずつだが増えてきている。しかし、一般的な企業に勤めている人であれば、いくら個人の時代だからとはいえ、すぐにフリーになったり、個人で事業を起こしたりすることは現実的ではない。今まで突き進んできた道の先にはない場所に未来のキャリアプランを打ち出されたところで、そちらの道に進むことは非常に難しいのだ。

そこで、まずはお試しではないけれど、どんな仕事なのか見に行ける、体験できる場があるのはうれしい。

「仕事に対しての価値観というのは個々で違います。だから、こういう仕事、働き方があるんだよ、だからこっちの方がいいよ。という考え方を押し付けることはできません。それが合わない人も必ずいるんですよ。そんなとき、仕事旅行なら立ち戻れるんですよね。こんな仕事や働き方があることはわかったけど、やっぱり自分は今までの働き方が合っている、という気付きも与えられるんです」

仕事旅行を行うことで、新しい気付きがあれば、今後の自分を考えるよいきっかけになっていくだろう。


仕事と生活は共生している

ここ数年の間、厚生労働省を中心にワークとライフを切り分けた考え方として、ワークライフバランスという言葉が盛んに飛び交っている。仕事は仕事、生活は生活、どちらかに偏らずにバランスを取って生きていこうという考え方である。名だたる大企業がこの考え方に賛同し、「仕事と生活の調和推進プロジェクト」というものまで発足している。これは今までの労働環境を見直そうとする動きの一環であるが、田中氏はこれについて疑問を投げかける。

ワークライフバランスとはよく言いますけど、ワークとライフを切り離しちゃうのはちょっと違うと思います。仕事も生活の一部として楽しんでいかなきゃ、豊かな人生は送れないんですよ。仕事あっての生活なんです。もちろん仕事をしてて辛いこともありますけど、それは普通に生きていても一緒じゃないですか。それならやはりワークもライフとして楽しみたい」

最近ではプア充という言葉も生まれているように、心の持ち様で幸せの価値観は人それぞれ違ってきている。生活と仕事、その全て楽しんでいくことができれば、それ以上に幸せな人生はないだろう。それぞれを切り離して考えるか、一緒にして考えるかは人それぞれだが、仕事と生活の距離についても見直すことができれば、自分らしい働き方というものはおのずと見えてくるものなのかもしれない。

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