働き方

色彩検定の資格ってどんなの?

投稿日:2014年5月13日 / by

色に関する資格は2種類ある

色彩検定は、とくに女性に人気の資格で、合格すると色彩に関する幅広い知識を有する人と認められたことになる。

色彩は、日々の生活の中に深く関り、様々な心理的・機能的効果をもたらしています。学習を重ねるにつれ、色を心理的・機能的にとらえられるようになり、ファッションやインテリアのセンスも磨かれることでしょう。色彩はすべてに存在するものなので、色彩を活かす仕事は無限にあります。

色に関する資格は2種類あり、ひとつは内閣府が認定し、公益社団法人色彩検定協会が実施する「色彩検定」と、東京商工会議所が認定する「カラーコーディネーター検定試験」となっている。

とくに大きな違いは無いようだが、色彩検定協会はもともと全国服飾教育者連合会という名称で活動しており、アパレル分野に強い資格と言われている。とはいえ、この色彩検定は幅広い分野で活かせる資格であるため、取得すればその知識をライフスタイルにもビジネスにも生かすことができるのだ。

実際、色彩検定試験において出題されるのは、色彩に関する専門的知識のみではない。例えば、ファッション・インテリア・エクステリアなどの項目に分けられた問題もあり、このことからも色彩検定における知識が、日常生活のあらゆるシーンで役立つことが分かるだろう。今回は、色彩検定に焦点を当てて紹介する。

カラーコーディネーターの仕事とは

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色は、そのものの印象を左右する大きな要素である。落ち込んでいる日に明るい色の洋服を着たり、ベッドルームを落ち着いた色で統一したりなど、専門的な知識を持っていなくても、色が気分に及ぼす影響というのは、実は誰でも自然と感じることができる。

カラーコーディネーターの場合は、この感覚を理論に落とし込み、色彩に関する専門的な知識を持って、色を目的に応じて組み合わせるのだ。カラーコーディネーターはもともと、感性の比重が高いものと思われがちであった。しかし、色彩検定を取ることで色彩に関する知識を理論的に学ぶことができるため、例えばクライアントに提案を行う際には、理論に裏付けられた説得力のある提案を行うことができる。

日常におけるあらゆる場面で色彩が関わってくるため、カラーコーディネーターの活躍の場は広い。それだけ色の知識を活かせる仕事はたくさんあり、例えばファッション・ウェディング・インテリア・美容・WEBデザインなど幅広い分野で、色彩に関連した仕事に携わることができるのだ。

色彩検定は、近年ではインテリア、ファッション、グラフィック等のいわゆるデザイナーと呼ばれる人達から、販売、企画、事務といった一般的な職種の人達まで、社会人にも幅広く受け入れられています。これはあらゆるモノに色があり、それらに関わるすべての人が対象となりうるからでしょう。

以下では、色の知識を活かすことができる仕事を紹介する。

ファッションコーディネート提案

色彩に関する知識をもとに、スタイリストとして、あるいは販売員としてコーディネートの提案を行う。常に流行の色に関する知識を取り入れ、個々に最も似合う色や引き立てる色を瞬時に判断する。

商品開発における色彩提案

新商品を開発する際、その商品の色彩面での提案を行う。どのような色遣いをすれば、人が手に取りたくなるか、デザインを引き立てるか、販売戦略も含めて色彩における知識を活かす。

インテリアにおける色彩提案

インテリアにおいて、印象を決める重要なポイントは色であると言える。インテリアコーディネーターと併用して、色彩検定を取得する人も多く、依頼人の要望に従って、できるだけそのイメージに近づけるべく色彩面からの提案を行う。

店舗の空間演出における色彩提案

店舗を訪れた人にどのような印象を与えたいのかによって、カラーコーディネーターが提案する配色はまったく異なる。また、店舗の業種業態によっても違ってくるため、カラーコーディネーターには幅広い知識と提案力が求められる。

結婚式場におけるドレスや空間演出における色彩提案

結婚式場では、花やテーブルコーディネートなどによる様々な空間演出が行われる。結婚式はめでたい場であるため、いかに空間を華やかに盛り上げられるかが、カラーコーディネーターの腕の見せ所となる。

カラーコーディネーターが女性に人気の理由

色彩検定が女性に人気の理由としては、上記で紹介したように、ファッション、インテリア、ウェディングなど多くの業界に活躍の場が広がっていることが挙げられる。このことで、出産したあとの仕事復帰や転職する際の選択肢が広がるのだ。女性にとってはとてもありがたい資格と言える。

また個人の趣味として、ファッションやインテリアなどのコーディネート力を身に付けるために、資格を取得する女性も多い。色彩に関する幅広い知識を持っていれば、様々な場面において日常をより豊かにすることができる。ビジネスにも日常生活にも、両方に活かすことができるというのが、色彩検定の人気の理由のひとつなのだ。

カラーコーディネーターの年収とは

カラーコーディネーターという職業において、色彩検定の資格のみで独立している人は少数であり、インテリアコーディネーターや販売士などの資格と合わせて活用している場合がほとんどだ。

そのため、カラーコーディネーターの年収を算出することは難しく、また業種も様々であるため、確立された相場はないと言える。つまり、カラーコーディネーターの資格を持つ人がどのような業種・企業・地位にいるかによって、年収には大きな開きが出てくるということだ。

ただ、カラーコーディネーターの資格を取ることによって、企業によっては資格手当が出る場合がある。基本給に加えて、プラスアルファで給与がアップすることは、色彩検定の資格を持っていることの大きなメリットであると言える。

カラーコーディネーターの合格率とは

色彩検定協会のホームページによれば、2013年度の受験状況は3級が29,573人で、このうち合格率は74.42%、2級の受験者数は13,548人で、合格率は63.01%、1級の受験者数は2,220人で、合格率は34.55%となっている。

色彩検定は、3級から1級までの段階があり、1級になれば合格率はグンと下がる。1級では、試験が1次・2次に分かれ、実技が実施されるため、2級・3級の試験と比べて勉強量は増え、内容はより幅広いものとなるからだ。

色彩検定の職業別受験比率は、社会人の場合、流通・販売・小売りがトップを占め、次いでサービス業、IT・コンピュータ、各種メーカー、ファッション・デザインなどがランクインしている。

この結果から色彩検定は、実際に働く現場で必要とされていることが分かるだろう。働きながら資格取得を目指すことは簡単なことではないが、労力と時間をかけてでも取りたい資格であるということだ。

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