企業風土

次世代のオフィスがもたらすメリット

投稿日:2013年7月30日 / by

株式会社フォーバル

ライブオフィス ごく近い将来、オフィスシーンは様変わりする。職場はサロンのようなゆとりと清潔感にあふれ、固定電話に変わりスマートフォンが、社内外の通信端末となる。紙の書類も事実上消滅し、資料の保管場所はサーバー上となる。こうした近未来のワークスタイルをショールームも兼ねるライブオフィスで実践する株式会社フォーバルを訪問し、一足先に数年後の“日本の標準オフィス”を体感してきた。

通信が変えるオフィスの風景

島は部署ごとに分かれ、席は役職者を筆頭にした配置で固定。机には引き出しがあり、文具や資料などを収納する。机上にはデスクトップと固定電話が設置――こうした光景は、現代のオフィスではごく一般的ではないだろうか。ライブオフィスでは実際に次世代オフィスで働いている

数年後、新しいワークスタイルへのシフトが進むころには、こうしたシーンも過去のものとなる。先だって新しいスタイルを導入するフォーバルのライブオフィスでは、机といすがゆとりを持って配置され、その形状もソファあり、通常のオフィスチェアあり、長椅子ありとランダム。机には引き出しもなく、固定電話も見当たらない。まるでちょっとしたサロンのようでもある。

ごく近い将来のオフィスシーンは大体上記のようなものになるだろう。大きなポイントは、IP統合とフリーアドレスだ。社員の電話は、個人もしくは会社配布のスマートフォンとなり、内線・外線として使用される。フォーバルはそのスタイルを「2waySmart」というソリューションとして提案する。

大きく変わるオフィスシーンの“あたりまえ”

固定電話という物理的制約が解けたフロアでは、決まった座席は無く、ノートPCやタブレットが各従業員の主要端末となる。資料もペーパレス化により、サーバー保管となるため、引き出しは不要。各人の荷物は個人ロッカーに保管される。

従来のオフィスシーンで「あたりまえ」だったものの大半が、新しいワークスタイルを実践するオフィスにおいては激減もしくは消滅。その結果、スペースにゆとりが生まれる。それが、ごく近い将来の職場の目に見える変化だ。

ペーパレス化により、会議シーンも一変する。タブレットが標準となり、資料配布の手間が激減。準備時間も大幅短縮され、業務効率化が進む。テレビ会議もより一般的になり、出張の機会も大幅に減ることになる。

新しいワークスタイルがもたらすメリット

いずれも先進企業ではすでに導入されているが、遅くとも5年以内にはオフィスの「新しいあたりまえ」のシーンとなっているはずだ。フォーバルで実際に上記の新しいワークスタイルを実践する社員はこう話す。テレビ会議は普通の光景に「フリーアドレスなので、自分が使った席をきれいにする意識が自然と働く。結果、オフィスは常にきれい保たれ、モチベーションも上がります」。「フロアに敷居がなく、部署ごとのかたまりがないのでライトなミーティングを行いやすく、発想や企画が生まれやすい」。

これらは、新しいワークスタイルがもたらすメリットのホンの一端に過ぎない。もう少し現実的な側面からメリットを考えれば、コストの大幅な削減につながることは外せない。IP統合による回線コストの削減はもちろん、ペーパレス化により実現する省スペースを活用してのオフィス賃料抑制も可能だ。無線化により、社内のレイアウト変更も容易になり、工事コストの削減にもつながる。

左から泉氏、谷川氏

ライブオフィスで実際に働く泉氏(左)と谷川氏

「こうしたオフィスへの転換は、実はそれほど大規模なコストはかかりません。中小レベルの企業でも決して無理のないコストで実現可能です。何よりも回線コストの圧縮によって長期的には大幅な経費削減につながり、むしろ経営コストの削減となります」と同社グループ商品開発室の谷川氏はその導入メリットを解説する。

情報通信コンサル企業として、通信をメインとしたコンサルを行う同社のポリシーは、“今まさに成果を上げている経営戦略の提案”。専門家集団として、自社の製品を中心に最大限の効果が見込めるワークスタイルとして、身を持って近未来のオフィススタイルを実践しているだけに説得力が違う。

将来的にはオフィスの存在意義を変える可能性も

next-workstyle

テーブル型モニタを利用した打ち合わせはまさに近未来的

単に新しいだけでなく、経営コストの圧縮にも貢献する、オフィスにおける新しいワークスタイルへのシフト。オフィス内でのフリーアドレス、ペーパレス化は、実質的にはオフィス外での業務が可能であることも意味する。従って、在宅勤務や遠隔勤務といった多様な働き方へも柔軟に対応が可能であり、将来的にはオフィスの存在意義そのものを変える可能性をも秘める。

現実的には運用ルールの整備や対応可能な業種の選別、無線化が難しいフロア構造への対応、セキュリティの確保、など課題もあるが、そうした側面の技術も進化を遂げており、新しいワークスタイルへの大きなシフトはもはやカウントダウンに入っているといっていい。「通勤地獄」や「残業」という、画一化が基準だった従来型の働き方の象徴的な“産物”がなくなる日もそう遠くなさそうである。


アイフォン用<2waySmart>
2waySmartは1台のスマホで社外では携帯電話、社内では内線電話として利用できるシステム。通信コストを圧縮できるだけでなく、普及率の高
いスマホを活用することで、導入コストも最小限に抑えられる。利用する際アイパッド用に必要となるのは、多機能電話機、主装置、無線AP。ルーターやFAX複合機または単独電話機は既存のものを使える。iPad用もある。

URL:http://www.2waysmart.jp/

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