働き方

チーム単位で人材採用するシステムを導入した企業の狙いとは

投稿日:2016年5月17日 / by

チームで転職したい人、受け入れます

採用はチーム単位で。人材流動化が活発化する労働市場だが、人材の受け入れをチーム単位で行う企業が現れた。(株)テクノモバイル(本社:東京都港区、代表取締役社長:播田 誠、以下テクノモバイル)だ。

https://www.tcmobile.jp/recruit/2016/team/

https://www.tcmobile.jp/recruit/2016/team/

同社が新たにスタートした採用スタイルは、「エンジニア チーム採用」。その名の通り、チーム単位で人材を採用する。例えば、「転職したいが、今一緒に働いているチームや仲間と離れたくない」、「エンジニアカップルで、社内恋愛禁止の会社なので気まずい」といった人材の要望を受け止め、そのままチームとして受け入れる。

報酬はチームに提示し分配は委任

「できればチームで転職したい、と考えるエンジニアの方々に向け、そうした機会を提供しようというコンセプトから生まれた企画です。現職で共に働いているチームはもちろん、即席チームや部署単位の集団移籍など様々なチームでご応募いただけます」と同社では経緯を説明する。

ユニークなのは、報酬の仕組みだ。同社からは、あくまでチームに対する年棒を提示し、その分配は、チームに委ねる。チーム内のスキルはある程度は分かっても、各自に適正な額を決めるのは簡単でないだけに合理的といえるだろう。さらに、チームとして年棒交渉もできるとすれば、全体のモチベーションを上げやすいメリットもある。

新卒採用では、アソブロックが、2人一組採用を実施した事例があるが、転職市場でチーム単位の受け入れは珍しい。なにより、離脱された企業にとってはダメージが少なくないだけに、この制度により、企業間に摩擦が起こらないか懸念される。

もっとも、移籍成立となれば、単位がチームとあって、一転、その離職率は低くなることが予測され、受け入れた企業は、一気に経営を安定軌道に乗せることができるかもしれない。引き抜きと紙一重だが、あくまで発端はチーム側の意志。そう考えれば、今後、企業は大事な人材に去られないよう、少なくとも労働環境を整備し、コミュニケーションもしっかりと取っておく必要があるかもしれない…。

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