働き方

工数7割削減も可能な次世代面接ツールの実力

投稿日:2016年8月26日 / by 瓦版編集部

HRテックで加速する戦略人事

第六回 面接を変える動画プラットフォーム
タレンタ(株) 「HireVue」

人事における労力で大きな負荷となっているのが面接だ。人を見極める作業だけに、とにかく多くの時間を費やす。しっかりと人材を見極める面接官育成も容易でない。いわば採用のボトルネックといえるこの部分にテクノロジーを活用することで、企業にとって大きなメリットがもたらされる。タレンタ(株)の「HireVue」は、動画によるウェブ面接プラットフォーム。世界187か国600社以上で採用される革新的といわれるサービスだ。

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基本機能は、録画面接機能とライブ面接機能。特に録画機能は、いつでもどこでも“面接”が可能になり、時間の有効活用ができるなど、業務効率化に貢献するとして注目される。「機器に慣れていない人でも簡単に録画可能なよう設計されています。面接側にとっては、完了した録画面接をいつでも都合のいい時に見ることができますから時間の無駄がありません」と同社最高執行責任者の田中義紀氏は解説する。

2017年には、これらに加え、グローバル版で搭載されている予測分析機能を国内版にも搭載予定で、そうなれば、選考の手間が大幅に軽減されることになる。一体どんな機能なのか。「録画面接のビッグデータを人工知能で分析。今後活躍しそうな人材や自社の社風に合う人材を順位づけします。これにより、選考の手間が大幅に軽減できます。工数が70%近く削減できるというデータもあります」と田中氏。面接にAIを導入することにより、驚異の効率化が実現するワケだ。

人工知能の活用で実現する効率化と高精度

海外で先行する事例では、IBMが3次面接までを全て、「HireVue」だけで行い、4000人の応募者から75人にまで絞り込んだ。しかもその全てが、採用水準に達する能力を有していたという。アンダーアーマーは、急拡大でボトルネックとなっていた人材補充を「HireVue」の活用で35%短縮。同社の躍進に貢献した。

面接は、人が人を直接見極める点では、人工知能に不向きに思える。だが、大量の人材を見極めるとなると、人間でもある程度効率化を考え、チェックポイントを絞り込む。そうなれば結局は、AIの得意領域であり、可能な限り候補者の絞り込みに活用するのがスマートだ。その上で、最後は人の目で見極める。それによって、短時間でより精度の高い人材の選抜が実現することになる。

日本版の予測分析機能が搭載されるのは来年の予定だが、すでに大手アパレルや国内最大手の美容脱毛サロンでの導入が決まるなど、新たな面接ツールとして、その期待値はかなり高まっている。採用プロセスが短縮されることは、その分、内定者フォローの時間を十分に確保できることになり、テクノロジーの有効活用によって、人材を人としてより丁寧に扱うことが可能になる。そう考えれば、ドライに思える面接での人工知能活用もむしろ、理想的な共存関係にみえてくる。

動画データに加え、キャリアや活動データもリンクさせれば、企業は、人口減少時代の人材不足を、戦略的に「質」でカバーすることも可能になる。HRテックの拡大は、人材獲得競争を激化させると同時に、明確なビジョンを持った企業が、より強固な組織力を構築するための理想に近づくサポートにも大いに貢献することになりそうだ。

 

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