働き方

次世代型共創を実現するプラットフォームの可能性

投稿日:2015年8月20日 / by

革新的アイディア生み出す次世代型プラットフォーム

アドバンスの可能性を語るパソナテック寺岡氏

アドバンスの可能性を語るパソナテック寺岡氏

「革新的サービスを生み出したい」。市場の飽和や製品サイクルの短期化などもあり、こうした課題を抱える企業や事業担当者は少なくないだろう。社内リソースを活用したとしても「革新的」なアイディアが出てくるのは現実的には難しいのが実情だ。昨今はそうした閉塞感を打破すべく、外部リソースを有効活用する事例も拡がり始めている。

(株)パソナテック(東京都千代田区)の「Job-Hub ADVANCE」は、そうした中でもかなり練り込まれた法人向けの新サービスといえる。既存製品に紐づいた企業のアイディアや要望を、事業化まで見据えて具現化する点で、一線を画す。利用イメージはこうだ。

事業担当者が、既存プロダクツに付加価値をつけたいとする。それを担当者が同サービスへ依頼。すると、最初に有識者がシーズを磨き上げる。それを今度は、オンライン上のコンテストやリアルのアイディアソンなどで、ブラッシュアップ。ローンチフェーズでは、クラウドソーシングの『Job-Hub(ジョブハブ)』で最適な人材をアサイン。要件定義から開発までを実施・サポート。さらに、場合によってはクラウドファンディングの活用まで支援する--。

より具体的には、オープンイノベーションに取組む必要性を感じているが、どうすればいいか分からないとしよう。その場合、同サービスから産学官の連携実績による、最適なソリューションが提案される。自社技術を使った新しいコトづくりを行いたいが内部知見に限界を感じている場合には、企画から実開発、ファンド支援までのサポート実績で全面フォロー…といった具合だ。

要するに、企業にプロダクトやアイディアのベースがあれば、ジョブハブを核にしたクラウドソーシングによる人材プールの叡智と同社の事業支援のノウハウを複合的に活用することで、オープンイノベーションがもたらされるというわけだ。もちろん、企業や事業担当者は、サービスを丸投げするのではなく、あくまで共に創り上げるスタンスでプロジェクトに関わることになる。その意味では、同サービスは、企業と外部リソースの次世代の関係性を示す仕組みといえるかもしれない。

オープンイノベーションの可能性を最適化する画期的な仕組み

「オープンイノベーションでいえば、単にアイディアを募るだけならアイディアソンなどでもいいわけですが、私どもは事業化までの道筋も視野に入れ、トータルで支援します。その点で類似サービスとの違いがあると思っています。人材のアサインにおいても、こちらでスキルを個別に確認して人選したり、必要に応じてクラウドソーシングでもメンバーを公募するので、仕組みの中でより質の高い人材をご紹介できると考えています」と同社マネージャーの寺岡幸二氏は、その強みを説明する。

例えば、有識者の選定では、単に案件の分野に関わる直接的な専門家を揃えるだけでなく、違う分野のスペシャリストを複数アサイン。そうすることで、多様な視点から可能性を検証。その上で、その具現化にあたる人材も厳選することで、将来を見据えた、社会に変革を起こし得る、それでいて実現可能性もしっかりと見極めながらのアイディアの練り上げを実現する。

革新的アイディアは、予想もしない分野や能力によって生み出されることも珍しくない。クラウドソーシング本来の魅力は、不特定多数の叡智による無限の可能性の活用だ。ところが、現状は、手軽で安価な外部リソースという側面が強まっている。そう考えれば、同サービスは、案件そのものが登録者の潜在力を引き出す仕組みにもなっており、クラウドソーシングの課題となっている質や報酬の低下を理想的な形でクリアする可能性をも秘める画期的なプラットフォームといえる。

昨今は、IoTやロボット開発、人工知能など、従来の発想やリソースでは対応しづらい案件が増大している。そうした案件に対し、外部リソースの役割も比例して増している。一方で、有効かつ最適に活用する術すら分からない企業が少なくないという状況もある。こうした課題を埋める同サービスは、人材の可能性を最大化するプラットフォームの原型にもなり得るだけに、新時代の働き方の行く末と相まって、今後の展開が大いに注目される。

 

 

 

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