働き方

群衆が動かすビッグプロジェクト
Vol.4(株)エス・エム・エス

投稿日:2014年1月17日 / by

エス・エム・エスの活用事例

なるカラ

クラウドソーシングで依頼したデザイン

ヘルスケア系の上場企業である(株)エス・エム・エス。順調に拡大を続け、今後も有望分野といわれるジャンルでさらなる飛躍が期待されている。「高齢社会に適した情報インフラの構築」を掲げる同社は、クラウドソーシングを積極的に活用し、効率的に事業環境の土台構築を進める。

利用のきっかけは、クラウドワークス社からの紹介だが、その可能性を感じた同社は、様々な案件でクラウドソーシングを活用する。

「看護師向けセミナーチラシのデザイン」、新規立ち上げの「薬剤師向け医薬品検索ポータルのロゴ」、「全国の介護事業者が集まる協会のロゴデザイン」などをコンペ形式で募り、実施実例を重ねている。

上記のようなジャンルのデザインは、メッセージ性やイメージが依頼者側にあっても、具体的な指示はしづらい場合が多い。せっかく意図通りに出来上がっても、ユーザーに伝わりづらいモノになる可能性もある。本来ならば、じっくりと製作者と打ち合わせを重ねたい案件といえるだろう。

コンペ形式が秘める可能性

全国介護共栄会

コンペ形式では新たな気付きもある

コンペ形式は、そうした部分を補う仕組みを内包する。なぜなら、最初に成果物がズラリ目の前に並ぶからだ。顔の見えない不特定多数の人によるものだが、依頼者の意図を汲んだプロが提供するデザイン。依頼者側の右脳に訴えかけて新たな気付きを与えつつ、ぼんやりとしていたイメージをいい形で絞り込み、結果的により理想に近いデザインが選べる可能性も高まる。

同社では、上記のような数万円レベルの案件のほか、1件数十円のアンケートや数千円単位の記事作成から数十万間円規模のウェブデザイン・コーディング、予算100万円のシステム開発など、様々なテーマや価格帯の課題解決方法として、クラウドソーシングを存分に活用している。

ある程度の企業規模となると、品質が優れていてもこれまでの取引関係や企業規模によって、発注先を選別しがちになる。加えてクラウドソーシングの場合、難しいことではないもののある程度使いこなせる人材も必要となる。発注案件は着実に増えてはいるものの、そうしたことなどがネックとなり、日本では大企業がクラウドソーシングを爆発的に活用しているとは言い難いのが現状だが、この事例のように、まず活用してみてから採否を判断してもなんら問題はないだろう。

(取材協力=クラウドワークス)

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