働き方

20代のマインドはすでに新しい働き方志向へ

投稿日:2016年1月20日 / by

年収アップより自分志向

上昇志向から自分志向へ。若者の仕事へのスタンスが、年収アップよりも自分らしく働けることへ推移していることが分かった。20代向けのレコメンド型転職サイト「キャリアトレック」などを展開するビズリーチの調査で分かった。調査対象は、20歳~29歳のキャリアトレック会員。

5年後の理想のキャリアは?(ビズリーチ調べ)

5年後の理想のキャリアは?(ビズリーチ調べ)

「5年後の理想のキャリアは?」という質問に対し、最も多かった回答は「専門性を高めてスペシャリストになりたい」で38.2%だった。2位の「管理職になりたい」(18%)を大きく引き離す結果で、20代の働くスタンスが、より自分志向でしっかりと先を見据えていることがうかがえる結果となっている。

「そのために重視していること」も地に足の着いた自己主張を伴った回答が上位に並んだ。トップは「自分らしく働ける」が52.1%で断トツのトップ。2位も「好きなことができる」(30.4%)。「年収アップ」(28.1%)は、「情熱を注げる」と同率の3位だった。

理想のキャリアを築くために重視していること(ビズリーチ調べ)

理想のキャリアを築くために重視していること(ビズリーチ調べ)

最初の「5年後の理想のキャリアは?」という質問に対する3位以下の回答にもこうした傾向が反映されている。「フリーランスとして働きたい」、「起業をしたい」、「副業で複数の仕事に携わりたい」と続いており、組織に縛られないことや自分のスキルを存分に活かすことに重点を置いていることがにじみ出ている。

「より限定的になるジェネラリストという何でも屋』

企業に従順であることのメリットはなし

物心ついた時から景気低迷期にいる世代にとって、もはや企業に従順であることのメリットがないことが分かっているようなドライでわが道を行くような結果といえる。実際、今後は正社員といえど、いつ解雇されるか分からない状況が続くことは避けられない。一方で、個人が直接企業とつながる機会が増大し、十分なスキルさえあれば、ビッグプロジェクトに参画する可能性も高まっている。

ビズリーチキャリアカンパニーカンパニー長の多田洋祐氏は、この調査結果を受け、次のように解説する。「政府は職業人生の長期化などを鑑み、職業能力開発促進法を成立させ、社員へのキャリア開発支援機会の提供が推奨されることになりました。ビジネスモデルの短命化やグローバル化が進み、長く活躍するためのキャリア開発が求められる中、キャリアは自己責任の時代ともいわれます。専門性を活かし、活躍するためにも20代のうちから身につけるべきスキルを見極め、未来に通用するキャリアを築くことが重要といえます」。

働き方のシフトが叫ばれ、企業の変化への動きも着々と進んでいるが、それ以上に若者のマインドが新しい働き方にフィットするかのように変化している。両者の動きがガッチリとかみ合った時、水面下で動いている働き方の変革が、一気に進展することになりそうだ。

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