働き方

非正規の動向から透ける「正社員」に迫る危機

投稿日:2015年11月5日 / by 瓦版編集部

お毒 もうびっくりポンよ、常連さんの息子が超一流企業に就職が決まって今春入社してたんだけど、こないだ辞めちゃったんだって。たった半年よ。落ち込み過ぎて一気にハゲツルピンになってて、もう一度びっくりポンよ。

猫田先生 パワハラでもされたんかの。まぁでも、今や一流企業の正社員なんて、大した価値はねぇんじゃねぇのか。親からすりゃそりゃ、期待の星だったろうからショックかもしれんが、大したことねぇって。

お毒 アタシもそういって励ましたんだけど、辞めてミュージシャンを目指すなんて言ってるから絶望してんのよ。

毒舌家

編集部ニシ 正社員比率はどんどん減っていますからその意味ではもったいないですが、全ては価値観の問題ですよ。厚労省の最新の調査では、非正規の比率が前回調査より1.8%アップして40.5%。いよいよ5割に近づく勢いです。非正規を活用する理由のトップは経費削減(38.6%)。やはり景気が悪いんです。一概に比較はできませんが、収入については正社員だと平均20万から30万円が33.7%で最多ですが、パートだと20万円未満が9割。年齢・性別にもよりますが、一度正社員を辞めると非常に戻りづらいともいわれていますから、お父さんはこの賃金格差によるワーキングプアを心配しているんでしょう。

へん0お毒 そうなの。初任給30万円近くだったのが、いまはコンビニバイトで時給1000円。本人はイキイキしてるそうなんだけど、常連さんはメソメソしっぱしなしよ。

編集部ニシ 気持ちはよく分かります。ただ、調査を深読みすると、正社員の仕事内容は「事務的仕事」が39.2%。次いで管理的仕事が18.5%なんです。この6割弱の仕事って、もうすでにロボットで代替可能ですから、正社員に胡坐かいててももってあと5年でしょう。いまのうちにかなりスキルを磨き上げておかないと、ヤバいことになりますよ。その意味じゃ、ミュージシャンなんてよっぽど人間らしくていいかもしれません。

nekodaBup猫田先生 考えてみりゃ、改札、高速道路の料金所、レジ、ホテルの受付、会計…なんかはもうすでに自動化が進んでるもんな。タバコ屋もそうか。あそこで働いていた人はどこ行っちまったんだ?って話だよ。

編集部ニシ いまは自動運転の話題もかなり盛り上がっていますしね。ロボットの浸食はどんどん進んでいます。あぶれた人もどこかで働いてはいるんでしょうけど、仕事が消滅する心配をするのってとてもつらいですよね。

猫田先生 ロボットの浸透と労働力の減少がうまく補完し合えば理想的なんだがな…。仕事にもよるが、無尽蔵に働けるロボットが巨大な労働力になっちまうんだろうな。その分、人はより人間らしい仕事に集中できるようになればいいってことなんだろうけどな。

編集部ニシ その通りですね。あと、非正規については、まるでロボットのように企業に都合よく使われる宿命にあるワケですが、せめて待遇はきちんとすべきですよね。というのも正社員を「希望しない」非正規は44.2%で「希望する」の38.3%を上回っています。さらにその理由のトップは「都合よく働ける」(37.9%)なんです。それだけ働き方が多様化しているワケです。塩崎厚労大臣が経団連、経済同友会へ非正規から正社員への転換を要請していましたが、それよりも同一労働同一賃金をより強力に推進する方がいろいろな意味で理にかなっていると思いますね。

お毒 ミュージシャンでは無理よね。歌手が一曲歌えば1000円ってわけにはいかないものね。

猫田先生 アーティストの世界は実力が全て。曲単位じゃは測れんな、残念ながら。

ニシ 一曲歌うことだけなら同一労働同一賃金も可能かもしれません。ただし、楽曲が売れるか売れないかは実力次第。だから、がっぽり稼ぐとなるとやはり、実力が全てということになりますね。

◇過去の三者三様

 

 

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