働き方

次世代型オフィスのキーワードは「小屋」

投稿日:2015年11月19日 / by

オフィスの中に小屋を設置する空間づくり

働き方の進化とともに、オフィスのカタチも変化している。フリーアドレスをベースに、無線化を進め、空間として快適さや機能性を打ち出した近未来的なオフィスも多数登場し、生産性を高める拠点としてのオフィスに求められるステージは上がっている。そうした中、(株)ディー・サイン(中央区京橋、佐藤浩也社長)が、(株)SuMiKa(港区高輪、玉木克弥社長)との業務提携により展開する新ブランド、「オフィスの中の小屋」は、さらなる進化系として注目される。

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オフィスのプロジェクトマネジメントを手がける同社が送りだす新ブランド「オフィスの中の小屋」は、その名の通り、「小屋」だ。提携するSuMiKaが2015年9月に発売を開始した「家の中の小屋」を、同社が、オフィス市場へ展開する。

「小屋」は、デスク、ソファ、本棚などの機能を兼ね揃えており、それだけで一つの作業空間を創りだす。その外壁は、一面をホワイトボードにするなどアレンジ可能で、間仕切りがわりにもなる。単に小屋を置くだけでは、殺風景だが、外壁をうまく活用するなどで、置き方を工夫すれば、オフィス全体をデザインと機能性を備えた新たなワークスペースへと“リフォーム”できる。

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もっとも、これまでに様々な先進的なオフィス空間を手掛けてきた同社だけに、空間に「小屋」を設置するという発想は、陳腐にも思える。一体なぜ、オフィスの中に小屋の展開を着想したのか。

「小屋」が次世代型である理由とは

「フリーアドレスやノマドなど、オフィスに関するトレンドはこの数年で一回りした感があります。そうした中で、せっかく改装してもすぐに壊したり、引っ越ししたりと、もったいないケースも多く見受けられました。さらに昨今は、スタッフの増減 などで部署やチーム、プロジェクトなど、組織構成の変更が頻繁に行われます。都度レイアウト変更するのは企業にとってもコスト的に大きな負担となります。そこで、小屋を活用することで、間仕切りを使うことなく、柔軟にスペースを変更できると考え、この製品を投入することになりました」と同社取締役の長尾成浩氏は説明する。

オフィスの中の小屋が持つ可能性を語る長尾氏

オフィスの中の小屋が持つ可能性を語る長尾氏

「オフィスの中に小屋」というと、空間にドンと小屋があるイメージだが、外壁のトーンを合わせることで驚くほどスペースになじむから不思議だ。加えて、製品は木製で木の香が香ばしく、置くことで心が癒される。さらに小屋だけに隔離された内部では作業に集中でき、職場にいながらしっかりと自分の居場所を確保できる。これらを、小屋の組み立てと移動だけで自在にできるメリットは、急成長中の企業や新規プロジェクトが次々立ち上がる企業にとっては、計り知れないだろう。

ワークスタイルのトレンドの観点からも「オフィスの中に小屋」は理にかなっている。異業種とのコラボがスタンダードとなり、より開放的なオフィスが求められる次世代の働き方では、共有スペースと個別スペースの区分けがポイントなる。小屋は物理的にもそうした柔軟性に適しており、今後、注目度が高まりそうだ。

WORK STYLE BOX同社では、こうした展開に加え、ワークスタイルをより快適にする提案を情報発信すべく、自社メディア「WORK STYLE BOX(ワークスタイルボックス)」も立ち上げた。キャッチコピーは“自分たちらしいワークスタイルを探そう”で、“はたらく”をより楽しむための情報を随時発信。豊かで快適な働き方のヒントを提示していく。

「働き方」の意味がこれまで以上に濃くなる中で、「いかに働くか」は人生を豊かにする上でも重要になりつつある。職場に新たに別空間を持ち込むという、ありそうでなかった提案が、職場にどんな化学反応を起こすのか、今後の展開が注目される。

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