働き方

リモートワーク時代に必要な心構えは?

投稿日:2015年3月31日 / by

~仕事・働き方のエキスパートがズバリお応えします~

<質問>

「リモートワーク時代に必要な心構えはどんなものでしょうか?」

「新しい働き方では、リモートワークが中心となる印象です。時間と場所の制約がなくなるわけですから、生産性も高まり、会社にとっても可能性は大きく拡がると思います。一方で、対面が減少することで、何かが欠落してしまうのではというぼんやりとした不安もあります。私は推進派ではありますが、現状は反対派が多い印象です。いずれシフトする日に備え、私はどんな心構えでいればいいでしょうか。(34歳男性)

nayami

【回答】

「重要なところでは相変わらず対面が基本です」

まず、”リモートワークが中心となる”という表現ですが、仕事において重要なところは相変わらず対面が基本となります。作業やコミュニケーションはリモートでも良いですが、「決断」が迫られるようなところには、対面の要素が重要になります。

また、その漠然とした不安は、リモートワークという言葉のイメージから発せられる”無機質さ”がもたらすのではないでしょうか。

人間は、精神を持つと同時に肉体を持ちます。花を愛でる心があり、春の風に心地よさを感じる身体があります。リモートワークであっても、この五感の脈動を無視することはできません。…というよりも、この五感の開花を補助するのがリモートワークであり、それは決して無機質ではないということです。

何を言いたいかというと、人間が人間らしく生活し、人間らしく働くための手段が1つ増えるという意味において、リモートワークの重要性が増すということをご理解ください。(もちろん、それを適切に使うことができれば、生産性も大きく上がります)

また、”心構え”ということですが、柔軟性を保とうと心がけることです。もっと具体的に言えば、自分が今持っているものを手放すことを恐れないことであり、小さなプライドは、いつでも捨てられる心のしなやかさを持つことです。

どうしても、人間は、今持っているものに、しがみつきたくなります。時に、知らず知らず、持っているものを自分のアイディンティと結びつけてしまいがちです。それを手放さなければならない時に、人は悶絶します。

しかし、考えてみてください。時代は常に変化し、人は何かを手放した時、必ず何かを手にします。これまでの人生を振り返っても、誰もがそれを実感することでしょう。

以上となりますが、常に、柔軟にしなやかに前進していってください。

※仕事や働き方に関する質問のある方はこちらのメールアドレスまでお願いいたします→ info@w-kawara.jp


ワーク・デザイン【回答者プロフィール】 長沼博之(ながぬまひろゆき)

一般社団法人ソーシャル・デザイン代表理事。事業開発コンサルタント。次世代のビジネスモデル、働き方、社会のあり方を提案するオンラインメディア「Social Design News~社会をより良くする近未来インスピレーション情報~」(http://social-design-net.com/)を運営。これからの働き方やロボット社会について、またメイカーズ革命やクラウドソーシング等についてテレビや雑誌からの取材多数。著書に「ワーク・デザイン これからの〈働き方の設計図〉」がある。

 

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