働き方

学生が“面接官”の就活イベントを開催

投稿日:2015年5月29日 / by

学生が企業の人事担当を“圧迫面接”

まるでちょっとした会見の様です

まるでちょっとした会見の様です

「社長、ぶっちゃけ、顔で採用決めることあるでしょ?」。就活が活発化する中、学生が企業の社長や人事担当者に質問を浴びせる異例の逆面接就活「社長まる見え!鑑定団」が、このほど都内で開催された。学生20人、企業4社が参加した。「焼き肉就活」を手掛ける採用コンサルティング事業の株式会社アドヴァンテージ(神奈川県横浜市)が主催した。

「奥さんと仕事どちらが大事ですか」、「圧迫面接ってなんの意味があるんですか」、「なぜ学歴が大事なんですか」…通常の面接では聞けないようなきわどい質問が企業の代表者に次々浴びせられる。普段は学生に聞く側の企業側。だが、意外に打たれ弱いのか、最初は少々たじろぐ場面も見られた。

「従来の企業主導の面接では、学生は自分を良く見せるための“仮面”を被ってしまい、本音で話せなくなってしまいます。その結果、ミスマッチによる離職等が数多く起きているのが今の採用の現状。このイベントでは、立場を逆転させることで学生主導の空間を作ります。学生が本音の質問をし、それに答えることで企業側も本音をさらけ出します。お互いが本音を見せることで、相手を深く知るきっかけになり、良い出会いに繋がります」と主催者は意図を明かす。

実際、時間の経過とともに着実に企業と学生の距離は縮まっていった。最初は聞きづらさに配慮して、質問をガチャガチャで選ぶところからスタート。途中からは直接挙手での質問へシフト。学生側は意外に積極的で、ここぞとばかりに上記のような質問を浴びせかけた。

立場の逆転で空気はいい感じに和む

後半は各テーブルに分かれよりフランクに

後半は各テーブルに分かれよりフランクに

十分に空気が和んだところで、最後はグループに分かれ、学生が各社長・人事担当者を囲み、さらにフランクな形で逆質問を続行。終わるころには、互いが同じ目線に近い感覚で打ち解けあっていた。この日は、即内定はなかったが、今後、面接等を経て、内定へとつながる可能性はある。

参加した学生は「面白そうなので参加した。ざっくばらんに話しが聞けてよかった」、「楽しかった。もっとフリータイムで話したかった」と満足げだった。一方の企業側は、「何を聞かれるのか分からないので緊張感がありました」と苦笑い。それでも、いつも違う視点と距離感で学生と接することができ、手ごたえを感じていた。

同イベントは、新卒採用サービス「ベツルート」のリアルイベントとして実施されたが、サイトへの登録者は1000人を超える勢いで増えており、メガ求人媒体経由とはちょっと変わった別ルートでの就活として、学生の間にも着実に広がりをみせている。同社では、今後、活用企業の開拓に力を入れながら、従来型の採用シーンの偏りを最適化し、多様な人材が気持ちよく就職できる入り口としての独自のポジションを確立していく。

 

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