インタビュー

仕事は自ら取りにいく姿勢が大事

投稿日:2014年3月21日 / by

アソブロック株式会社 団遊氏 インタビュー 番外編

これから社会人になるにあたって

dan-talking 44月になると、いろいろな会社で新社会人が働き始めることとなる。わくわくドキドキしている人もいれば、不安で一杯の人もいるだろう。はたまた、もうすでに仕事に対して、ダルいなどのネガティブな感情を抱いている人もいるかもしれない。
仕事には人それぞれのやり方、考え方、そして働き方がありちょっとした考え一つで変わっていくものである。やりたいことがある、やれることがある、そう感じたときにどう動くべきかで人生は変化していく。

ここでは自らの仕事を開花したアソブロック団氏の体験談を紹介しよう。誰もが彼のように考え、行動することはできないかもしれないが、自ら仕事を取りに行く姿勢について、少しだけでも学びになれば幸いである。

ライター時代の団遊氏

個が活きる仕事や、個を活かす仕事に注力しているアソブロック。自分にしかできないことを一人ひとりが、模索していかなければならないと語ってくれた団氏。そんな団氏は一体どんな経歴を積んでこられたのだろうか。そのルーツとなる仕事はなんだったのか。今回は団氏が初めて就いた仕事について伺った。


ライターをやっていた過去

―団さんはライターをやられていたんですか?

はい。最初は小説家をしてたの。すぐなれると思って(笑)。大学を卒業して小説家になって、図書館で毎日本を書いてたら芥川賞くらいすぐ取れるなと思ったの。したら、取れなかった(笑)。8ヶ月位経って、もうこれはダメだってなりました。それでバイトを普通にするのも癪なんで、世の中のことを色々と調べてたんです。

そんな中コンビニで雑誌を見てたら、原稿の最後に“文:○○○○”って書いてあるじゃないですか。クレジットってやつですが「この人文章書いて金もろてんねや」と思った。しかもその文章より俺の方がうまいと思ったんですよ。「これくらいなら書けるわ」と思って、すぐにその出版社に行ったんですよ。「すいません、僕○○さんより文章うまいんですけど」って。

―売り込みにいったわけですね。

直接編集部に言いにいったんです。素直に「○○さんより文章うまいんで僕を使って欲しいんですけど」って言うたんです。そしたら、「寝言は寝て言え」と。「アホか」と。散々怒られたんですよ(笑)。

―もちろん文章を持って行かれたんですよね?

小説ですよ、持ってる文章は(笑)。だから「君文章書いたことあるのか?」って言われたとき「もちろんです、どうぞ」って小説を渡しました。そうしたら「これなんや」言われて「僕の書いた小説ですけど、良かったら読んでください」って言ったら「君分かってるか?」みたいになって、散々怒られました。

そこで、ライターは編プロを出るか、もしくは出版社からおりてやるもんなんだってことが分かったんですよ。

でもいまさら出版社に就職はできへんやろし、編プロ入るのもなあ、と思いました。

それならやっぱり売込みやと思って、まず駅で名刺を作りました。最初名刺が無かったんですよ。これが不審を招いたんだと思いました。そして、また改めて行ったんですよ。他の出版社に(笑)。

―まず名乗ってしまったんですね。

そうです、「ライターです」って。で、「君いつからやってんの?」って「あっ、最近なんですけどね」って(笑)。

まあ、どこも仕事はくれないんですけど、1ヶ所だけ出入り権をくれたんですよ。人育てに熱心やったんですね。それで、そこに毎日通いました。

初めての取材

―編集部に出入りして初めての仕事はなんだったんですか?

当時雑誌の編集してた人が、電話でなんか焦りながら喋ってたんですよ。その人がやけに時間を気にしてまして「何とかしますから!」って言って電話切りはったんですよ。これは明らかにライターが取材のキャンセルですよね(笑)。僕は机にずっといたから全部聴いてて「きたぞ!」と思いました(笑)。

それで、僕、その人の後ろを何往復も歩いたんですよ。でも、その人は自分でなんとかすると思ってたみたいで、自分の知り合いのライターの名刺をずっと見てるんですよ。

僕からすれば、「僕が、ここにいるじゃないか」と思ってたんですけど、反応がないからこっちから「お困りですか?」って声掛けたんですよ。すると「困ってない!」って言われました(笑)。その後で3人位に電話を掛けても全然見つからなかったみたいでした。

それでもすぐ行かんとあかんから、仕方なく僕に向かって「書く?」って言ってきました。あんな挑発的な「書く?」は人生初でしたけど(笑)。「もちろんですよ!ライターですから!」って答えました。これが初仕事です。

―どんな取材をされたんですか?

最初の取材は、奈良県にあるお好み焼き屋に行きました。そこで250ワードの記事なのに3時間取材したんですよ。多分お好み焼き屋のオーナーもあまりにも訊くから特集だと思ったでしょうね。僕も初めての仕事だし嬉しくて「聞き漏らしたらいかん!」って思って、その人の人生全てを訊きました。

それがスタートですね。頑張る気があればどんどん仕事が入ってきましたよ。2年で売れっ子になりました。

―得意なジャンルとかありましたか?

なんでも書きましたね。一応映画と演劇を出版社からパスをもらってレギュラーでやらせてもらったんで、映画と演劇はよく書いてました。老人ホームの入居広告から、エロ小説まであらゆるものをやりましたね。生きるのに必死でしたからね。

でもあの時期は大きかったですね。人生で一番良かった時期はあの時期ですね。やっぱり「自分で稼ぐのって大変だな」って思ったんですよ。

ライターを辞めた経緯

―今は書いてはいないんですか?

そうですね、頼まれてたまに書くことはありますけど、基本は書かないですね。ライターを辞めたのは、物凄いライターに出会ったことなんです。今はもう60歳過ぎてますけど、僕がライターをやめたきっかけの人なので、僕が今でも勝手に仲良くしてもらってます。

当時、原稿の器用さを買われて編集の仕事もさせて貰ってました。「編集をやったほうがライターとしても伸びるぞ」って言われたんです。

その時にライターとして発注したのがその人だったんですよ。それで原稿が上がってきて、読んだ瞬間に「あ、これは一生かかっても書けない」と思ったんですよ。「すっごいうまいな」と、じゃあ「僕はこの世界で一番にはなれないわ」と思いました。

編集ではそのとき負けると思う人がまだいなかったんで、他人に負けないところに行こうと思って、編集に切り替えました。それから書いてないんです。

でも、その人だけでした。ライター初めて2年目で出会ったんですよ。そのとき「あっ、プロのライターって、こんなのがいっぱいいるんだ」と思いました。それで辞めたんですけど、すごいのはその人だけでした(笑)。いきなり最高峰を見てしまったんですね。

其の壱 あなたの仕事はいくら?自分で年俸を宣言できる会社
其の弐 あなたは役に立ってる?会社に自己価値を進言してみよう
其の参 アソブロックに入った新入社員はどのようにして年俸を決めるのか?
其の四 転職も容認?適材適所の働き方
其の五 人材が集まると生まれるシナジー
其の六 会社としてよりも個人としての成長を促す会社の在り方

其の七 仕事は自ら取りに行く姿勢が大事
其の八 継続することでカラダに染み渡るワークショップのあり方


asoblock-Nameplate【会社概要】 社名:アソブロック株式会社
所在地 :〒162-0064 東京都新宿区市谷仲之町 2-10 合羽坂テラス4号室
設立:2003年 5月
役員:代表取締役社長 団 遊
事業内容:マーケティング戦略事業、ブランディング戦略事業、その他
URL:http://www.asoblock.net/

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