インタビュー

転職も容認?適材適所の働き方

投稿日:2013年11月26日 / by

アソブロック株式会社 団遊氏 インタビュー 其の四

リラックスする団氏

和室を会議室にしているアソブロック

アソブロックが考える「働き方」 ~転職・副業について~

会社にとって人材の流出は、痛手である。経営者にとっては、育てた人材が去るのは、寂しさもあるだろう。ところが、(株)アソブロック、団遊社長は、社員に転職を奨め、時に斡旋もする。一般企業ならご法度のダブルワークまでも推奨する。「育成機関」と断言するだけに当然といえるが、それにしてもドライすぎる。その真意はどこにあるのか…。


社会のシガラミからは大きく逸した転職事情

うちは社員に「転職もした方がいいよ」って言ってます。転職をするときに自分としてはこれくらい貰いたいっていうのを、自分の言葉で会社に対して言えるっていうのは大事だと思うんですよ。「僕はこのスキルがあって今までこの年俸をもらっていたから、これと同等の評価をして欲しい」っていう。

実際のところ「前職で幾らでした」っていうのは、キャリアコンサルタントからしたら「はあ?」ってなることでしょ?大企業の部長で、1000万貰ってたっていわれても「それなんか意味ありましたっけ?」ってなりますよ。人はキャリアを勘違いしちゃってるんです。

「私は前職アソブロックっていう会社で、このプロセスを経てこういう年俸になってきたので、これと同等の価値はあると思います。なので、この仕事でこの値段でいきたい」って言えばその金額が市場的に是か非かは別として、聞いているほうは「それなりに考えてキャリアを積んでるな」と思うわけですよ。それがとても大事で、どこにいっても通用する力っていうのは、自分のことを自分でしゃべれるってことだと思うんです。

それに、僕は転職した方がいいなと思う子は転職を勧めて、転職先を探したりもするんですよ。

―ええ!でもそれを言ってしまうと「お前はいらない」という意味にも受け取られませんか?

でも次が本人にとって魅力的であればいいじゃないですか。僕はいつも「リクナビに登録せえよ」って言ってるんです。キャリアコンサルタントの面談で、市場評価を受けとかないといけないんです。

自分から先頭にたっていくタイプじゃない子も世の中たくさんいるんですよ。「うちでは活かせないけど、別のところでこういう才能を活かせるのに」っていう子も当然中には居るんですよね。うちは人材育成っていう観点から見てるので、その人の一番良いところが最大限活かされる場所はどの職場かっていうのを考えたときに、それがうちじゃないってなったら、そうである職場に行かしてあげたほうが、その子のためなんです。

平日なのに社内に居る社員は一人

ダブルワークを容認しているので社員が少ない日もある

アソブロックでの働き方

―今日は社員さんが少ないようですけど、皆さん外に出ていらっしゃるんですか?

この会社にはルールも出社時間も無いんですよ。1回も会社に来なくていいんです。実際に来ない子いますよ。

―実際にこないということは在宅勤務をやられているということですか?

在宅勤務という言い方もしてなくて、どこで働いてもいいよということにしてる。うちはダブルワークも容認してます。他社の正社員になって、アソブロックが業務委託でもいいし、アソブロックが正社員で他社が業務委託でもいい。会社的にはどんな形態でも全くOKなんです。半分他社に出社して、半分アソブロックに出社します、という人も何人か実際にいますね。

ダブルワークを歓迎することにはひとつ理由があって、これからグローバルワンになっていく中で、1ヶ所で部長になって800万とか、日本国内だけで競争したらあるけれど、世界中のエンプロイヤーが一同に介した場合は、日本人だっていう理由だけでそんな高額所得をもらえる時代はなくなるんです。

そのことを踏まえて「じゃあ、俺は世界中で800万もらえる実力をつけよう」と思うと、これはこれでものすごく大変なんですよ。だったら、300万ずつ3ヵ所からもらえるようになっとけよという。そしたら合算で900万だぞ、という。

そうすることで、個人のキャリアもシナジーが起こるはずなんですよ。「自分の持ってるキャリアとあの事業を合体させたら、こんな価値発揮ができるぞ」と思ったら、その価値を持って売り込みに行けと言ってます。

其の壱 あなたの仕事はいくら?自分で年俸を宣言できる会社
其の弐 あなたは役に立ってる?会社に自己価値を進言してみよう
其の参 アソブロックに入った新入社員はどのようにして年俸を決めるのか?
其の四 転職も容認?適材適所の働き方
其の五 人材が集まると生まれるシナジー
其の六 会社としてよりも個人としての成長を促す会社の在り方

其の七 仕事は自ら取りに行く姿勢が大事
其の八 継続することでカラダに染み渡るワークショップのあり方


asoblock-Nameplate【会社概要】 社名:アソブロック株式会社
所在地 :〒162-0064 東京都新宿区市谷仲之町 2-10 合羽坂テラス4号室
設立:2003年 5月
役員:代表取締役社長 団 遊
事業内容:マーケティング戦略事業、ブランディング戦略事業、その他
URL:http://www.asoblock.net/

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