働き方

夏休みに「武装」するための“働き方本”必読の7冊

投稿日:2014年8月8日 / by

読めば会社で「強く」なれる参考本

明日8月9日から夏季休業という企業も多いだろう。普段はなかなか考える時間もなく業務に追われる日々の多忙なビジネスパーソンも、こういう時くらいはじっくりと自分の「働き方」について考えてみてはいかがだろうか。“働き方と天職を考える”瓦版では、参考図書として7冊を紹介する。

「ワークデザイン」(阪急コミュニケーション:長沼博之著)

b4

これからの働き方の変化を俯瞰的に捉え、どうすべきなのかを的確にアドバイスする内容。特に、迫りくる働き方の変化に鈍感な人におすすめの一冊だ。大きな要因として、産業構造の大変革を指摘。それにより、企業の特権が失われ、一方で個人でも大きなプロジェクトを動かせる環境が整備つつあることから、“新しい働き方”へのシフトが加速すると分析する。読むことで、当たり前と思っていた企業での働き方に対し、危機感が芽生えるとともに、未来へ向け、なにをすべきかもみえて来るかもしれない。サブタイトルにある通り、これからの働き方の設計図を描く上での、頼もしい資料になるハズだ。

参考:なぜいま新しい働き方なのか

「僕は君たちに武器を配りたい エッセンシャル版」(講談社文庫:瀧本哲史著)

b3

何とも物騒なタイトルだが、中身はこれからの社会をどうやって乗り切っていくのかを明解にアドバイスしたある意味のノウハウ本。社会を俯瞰しつつ、鋭い視点で見極める著者は、グローバル資本主義で多くのことが汎用化していく中で埋没しない知恵を伝授。それは、世の流れを「投資」という観点で見極めること、と指南する。そうした知恵が「武器」であり、グローバル資本主義で“ブラック化”が進む日本で生き残る術となることを忠告している。著者がターゲットにしているのは社会的弱者である若者だが、どの層が読んでも「武器」になる。

参考:瓦版書評

「満員電車とサヨナラする方法」(ビジネス社:秋好陽介著)

lancersbook

著者は、日本最大級のクラウドソーシングサイト「ランサーズ」の社長。クラウドソーシングは、時間と場所にとらわれず仕事をすることを可能にするスキルと案件のマッチングサービスで、次世代のビジネスインフラともいえる。それがどんなものかはもちろん、なぜそうしたサービスを思いついたのかにも触れており、一歩踏み込んでクラウドソーシングを知ることができる一冊だ。フリーランスはもちろん、会社員にとっては、手軽に副業を始める参考に読んでみるのもいいかもしれない。まさに満員電車と一時的にサヨナラする夏休みに、「働き方」を考える上でうってつけといえるかもしれない…。

参考:会社に縛られない働き方

新しい働き方ができる人の時代(三笠書房:セス・ゴーディン著)

b2

「新しい働き方」ってなんだ? そんな風に思うビジネスパーソンも多いのかもしれない。それはともかく、これからの時代で活躍できる人はどんな人なのかは興味があるだろう。著者が指摘する「新しい働き手」の条件は次の5つ。〈目立った存在になる〉。〈利他心をもつ〉。〈創造的になる〉。〈判断したことに責任をもつ〉。〈人やアイディアを結びつける〉。さして真新しさを感じないかもしれない。だが、そうした人間を評価する倍率は大きく跳ね上がっている。なぜなら、時代がそうした人材を欲する環境に変化したからである。「新しい」という表現は、そういわれる時点では異質だが、時代が追いつくと途端に輝きを放つものである。

参考:瓦版書評

社長になる人の条件(日本実業出版社:井上和幸著)

b6

新しい働き方におけるマインドの軸は、自立や主体性が重要になってくる。会社にぶら下がるだけの歯車社員では、原動力が止まると同時に止まってしまう。会社員がそうならないためには、ストレートに社長を目指すのが最も分かりやすく有効だ。係長、課長、次長、部長というヒエラルキーを一段ずつ上がるのもいいが、最初から社長を目指すことで志が大きく違ってくるからだ。同書は、8,000人の経営者を見てきたヘッドハンターの著者が、経験則から社長になる人の条件を41の項目で指南する。単に社長という「エライポジション」を目指すのではなく最高経営責任者という「仕事」としてのトップを目指すのかで、その過程は大きく変わる。もちろん、後者であるべきなのは言うまでもない。

参考:日本実業出版社

君の働き方に未来はあるか?(光文社:大内伸哉著)

b1

非正規社員比率が4割に迫るなど、上昇の一途をたどる中、アルバイト・パートを正社員に切り替える動きが2014年入り相次いだ。その狙いは人材確保だが、なぜ急に手のひらを返したのか。そもそも正社員はそれほど魅力があるものなのか…。同書は正社員の魅力を明かすとともに企業にそれを維持する体力がもはやないことを指摘している。正社員神話を前提とすれば、本のタイトルへの回答は「ない」となる。だが、悲観することはない。どこへ行っても雇ってもらえる「転職力」と高度なスキルや専門性を有した「プロ」として、自己研さんを続けていれば、何ら恐れることはないからだ。指摘は当たり前のことだが、正社員神話を「幻想」と認識することで、通常の感覚があれば背筋はピンと伸びるハズである。その気づきは小さいようで実は大きい。

参考:瓦版書評

ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪(文春新書:今野春貴著)

bcb

昨年2013年の流行語大賞に選出された「ブラック企業」。極悪な企業というイメージだけはハッキリとしているが、実は明確な定義はない。ゆえに“被害”は収まることなく、日本の労働者、特に若者が食いつぶされているのである。同書では、ブラック企業の特長、実例、誕生の背景から対策にまで触れており、対策本として目を通しておくべき一冊といえる。「なんだか仕事がきついなぁ」、「このままじゃノルマが達成できないから徹夜だな」…こうした純真な責任感を悪用し、企業の利益だけを搾り取る経営者に対する「武器」は、知識。逆にいえば、無知では、いいように食いつぶされてしまう…。

参考:ブラック企業の傾向と対策

読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について