働き方

【瓦版 働き方相談室】フリーランスは自由の扉か…

投稿日:2014年3月4日 / by

onigiri

「会社勤めを10年続けています。仕事に不満はありませんが、今後30年以上働くことを考えるといまのままでいいのか、という不安がよぎります。特技を活かして、フリーランスになることも頭をよぎっています」(34歳会社員)

◇ポイント
・フリー=自由は幻想
・目指すならまずは副業から
・仕事選びは人生選び


A:フリー=自由は、幻想。どんな形態でも、仕事をしていれば“制約”にぶち当たります。

正社員として会社勤めをしているととにかく制約が多いですよね。出社時間、服装、異動、転勤…全ての基準は会社の都合。働く当人の意思はほとんど無関係です。その代りに、手厚い福利厚生や高めの賃金、低い失職リスク…などが保証されているわけです。そうした“特権”を放棄するわけですから、確かに大幅に制約はなくなります。しかし、フリーランスとして、仕事は継続するわけですからそこにはやはりクライアントからの“制約”が発生します。会社の後ろ盾がない分、もっときついかもしれません。だからこそより強いメンタルが必要になります。

私の職業はフリーランスです

▽仕事に対する質を上げてこそ、フリーランスの存在意義がある。

・「1分で1億稼ぐ」、「フリーターから年収5000万円」…。こうしたキャッチで楽に大金を稼ぐことをあおる情報商材や書物があります。書いた人が実際に実現したことであったとしても、万人に通用するものではありません。こうしたことを鵜呑みにして、フリーランスになろうとする人がいます。ハッキリ言っておきます。「やめなさい!」。楽してお金儲けは残念ながらできないのです。

努力の本当の意味とは

▽フリーを目指すならまずは副業から

・いまはかつてに比べれば格段に個人でも収益を得やすい環境が整っています。クラウドソーシングサイトに登録して案件を受注することや無料ECサイトでネットショップを開設するなど、選択肢は豊富です。もちろん、そのためには“換金”出来るスキルや商品がなければいけません。副業としてそうしたところで稼ぎを得るのは、3つの点でフリーランスへのステップとして最適といえます。(1)本業があるのでリスクゼロ(2)自分の市場価値を測れる(3)スキルを磨き上げられる。正社員という“特権”は、今後ますます得にくくなります。せっかくの既得権益です。できるだけ大事に活用しましょう。

一人メイカーの働き方

▽チームを結成して不安を分散

・収益を得る方法にクラウドソーシングに登録するという手があります。基本は個人のスキルを売り出すわけですが、チームを結成する機能があるサイトもでてきています。このメリットは、自分の足りないスキルを違うメンバーのスキルで補えるという点です。一人では不十分なものが、チーム力によって、万全に近いものとして結集される。精神的にもチームが心強い味方になるメリットもあります。個人でなく、チームということで案件の受注がしやすくもなるでしょう。孤独なフリーランスとしてスタートするのもありですが、それだけがフリーへの道ではないことは知っておいていいと思います。

世界初のチーム機能のすごさとは

allabout▽「好き」を仕事にする

・どうしてもフリーとしてやっていく場合に、後悔するリスクを最小限にするには、「好き」を仕事にすることです。なにより、好きですから継続できる。好きなことで稼げることに大きな喜びを感じる。好きなことが上達する。など、自分自身が納得しやすい形で跳ね返ってきますから、後悔があったとしてもそれを上回るお金では測れないリターンがあるでしょう。現実的には、「好き」で家族を養うほどに収益を得られる人はほんの一握りでしょう。それだけ困難な道のりになることは確実です。それでもせめて、後悔を最小限にするならば、「好き」を仕事にするのが合理的といえるでしょう。

好きを仕事にするアプローチ

▽仕事選び=人生選びである

・正社員を捨ててフリーランスになれば、安定からは遠ざかります。しかし、心は満たされるかもしれません。フリーランスになれば、楽しく仕事はできても、生活が苦しくなるかもしれません。結局、価値観をどこに置くかによって、結果への満足度は変質します。これまで以上に働く期間が長期化する時代です。自分の人生として満足のいく選択であるか、そうした覚悟をもって決断するテーマであり、その上の決断なら、どんな道へ進もうと誰も文句は言えないでしょうし、後悔することもないでしょう。

仕事を選ぶということは人生を選ぶといういうこと

【まとめ】

フリーランスになるか迷っているという人が多い。そんな人への回答は簡単。「迷っているならやめておきなさい」。これは好きな人がいます。告白しようか迷っていますも同じです。「迷っているならやめなさい」。迷ってる理由は様々だが、たいていは「失敗したらどうしよう」というリスクヘッジ。その程度なら悩んでいる時間がもったいない。失敗してでもやってみたいと思うまで温めてからでも全然遅くはない。その間にもっといいチャンスが巡ってくるかもしれませんしね。本当にやりたければおそらく人に相談する前、もしくは相談直後にやってるでしょう。迷いは自信のなさの裏返しでもあります。フリーランスでやっていくことは本当に大変です。自信があったとしても木っ端みじんになることも珍しくありません。それだけの分岐点ですから、慎重に考えましょう。やはり、まずは副業からスタートするのが、いろいろな意味で最も合理的といえるでしょう。

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