企業風土

働くママが気兼ねなく働く秘策とは

投稿日:2014年11月10日 / by
ランクアップ調べ

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働くママはやはり肩身が狭い…。化粧品の開発、販売をする(株)ランクアップ(東京都中央区、岩崎裕美子社長)が、ワーキングマザー300人、出産後も働き続けたいと考える女性300人、計600人にアンケート調査。その結果、35.8%がワーキングマザーに不満を感じていることが分かった。

数字だけでみれば、無難にもみえるが、ワーキングマザー以外は出産後も働き続けたい女性ということを踏まえると、厳しい数字ともいえる。

さらに、ワーキングマザーへの質問で「職場で肩身の狭い思いをしたことがある」の質問には55.7%が「はい」と回答。これらのアンケートから、職場における働くママの複雑な思いが浮き彫りなってくる。

ランクアップ調べ

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なにが不満なのか。その理由についても調査している。断トツで多かったのは「子どもの病気などで急に休まなくていはいけない」(74.5%)。次いで「残業ができない」(50.9%)だった。肩身の狭い思いをした理由についても、この2つがトップ2で、職場においては、働くママが戦力として“計算できない”ことが、障壁となっているようだ。

自分もいつか働くママになる。そんな人でも子供のことで急に休まれると不満なのはなぜか。その辺りは、理由の下位に集中する、仕事のしわ寄せが来るからだろう。互いに助け合うのはやぶさかではないにしても、自分の予定が狂ってしまうのが、納得しがたいのかもしれない。

ランクアップ調べ

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調査をしたランクアップは、41人の社員のうち、39人が女性。ワーキングマザーは13人。圧倒的に女性の多い職場で、円滑に仕事が回っている。その秘策のひとつが、2011年から導入した“早く終われば早く帰れる制度”。残業をなくすための制度だったが、全員を対象にしたことで、社員同士が協力するようになり、定時の30分前に帰ることも珍しくなくなったそうだ。

働くママだけが、特別扱いになるからどうしても不満が発生してしまう。ならば、協力して早く仕事を終えれば全員が早く帰れるようにしよう。発想の転換ともいえる秘策で、同社は、働くママが気兼ねなく働けるだけでなく、子供のいない女性社員も気持ちよく働く環境が整備されている。

同社ではその他、スーパー時短勤務制度(休憩なし六時間勤務)、病児ベビーシッターの費用を会社負担など、女性が多様に働きえる制度を揃え、いつまで働き続けられる環境づくりに尽力している。女性活用が叫ばれる中、女性目線による施策によって成功している事例として、同社の取り組みは注目される。

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