職業

ワークライフ未来予想図 File.2 <ネオライター 前編>

投稿日:2013年11月18日 / by 瓦版編集部
ライターという仕事は多岐に渡って募集されている

最近ではライターという仕事が多岐に渡って募集されている

ネオワーカーの生き方

インターネットが普及し、個人が情報を発信できる時代が来ている。人が持つスキルや情報を、他人が評価することも容易になってきた。そんな中で、他人から一つの才能を見出され、それを職業としている人間がいる。すぐ先の未来では個人が自分だけの武器を持って仕事を得る時代がやってくるだろう。そんな未来の予想図を描いてみよう。


私はニートだった。何をすることもできないぐらいのオチコボレだった。親と同居していたので衣食住は確保されており、生きるということはできたが、それ以外はなにもできなかったし、自分からやろうとは思わなかった。家にある本を読み漁り、学生時代に購入したCDを毎日聴き耽っていた。一応パソコンも買い与えられていたが、どんなサイトを見ても、SNSを見ても、周りの人がやっていることを羨ましげに見つめることしかできなかった。

私がこうなってしまったのにはわけがある。

私はもともと四年制の大学を出ており、その後も順風満帆な人生を歩む予定だった。しかし、現実はそう上手く機能してくれなかった。

最初に就職したのは小さな広告代理店だった。ネット広告などを細々と作っている地味な会社だったが、それなりに楽しく仕事をしていたつもりだ。商品のコピーを考えたり、そこに付随する文章を書いたり、レイアウトの調整をしたりとやることは多岐に渡った。しかし、私が勤めて一年半後に、上層部で逮捕者が出てしまい、クライアントは全て撤退。そのままずるずると会社は凋落。あっという間に私は無職になった。

その後も転職活動を続けてはみたが、なかなか就職先は見つからなかった。何度も何度も不採用通知を受け取る度に、自分は世の中から必要されていないと思い始めるようになった。私は面接にいくのが怖くなり、それ以来引きこもっていた。

そんな折、母が体調を崩し入院。父は「愚息の面倒など見る余裕はない」と言い放ち、仕事の時間以外は付きっ切りで母の看病をしたため、私はこの家に独りきりになってしまった。

正直、生活するためのスキルがないに等しい私にとって、この状況は「死ね」といわれているようなものである。外食するにも金はなく、着ていく洋服も洗濯しなければパジャマ以外は何もない。こういった状況に追い込まれることで家事に目覚めた。というのはよく聞くパターンだが、世の中から必要とされていない私にそんな気は起こるわけがなかった。結局、私は何も考えず「諦める」という選択をしたのだった。

ここでいう「諦める」というのは、これ以上生きるのを諦めるということで、とどのつまりは死んでもいいぐらいの気持ちで居た。しかし、暫く経ってからおなかがドンドン空き始め、鳴る腹を抱え我慢するだけでも相当辛かった。その時、自分が餓死に向いていないと初めて知ることとなった。

そこで私は、仕方なく仕事を探すことにした。インターネットを駆使してなるべく家から出なくても済みそうな仕事を、しらみつぶしに探した。

引きこもりは今も尚続いているが、私は現在職を得ている。それはライターという職業である。

<後編へ続く>

<豆知識>

実家に寄生するパラサイトやニートといった人間は、社会問題になるほど増えて現在では62万人近くいる。この数値は十年近く前から同じ水準で推移しており、完全なるニートは増加の傾向にないようだが、若いうちにニートになった人間が、そのままニートで居続けるといった高齢ニートの増加現象も起こってきているようである。雇用状況の悪化や、働かなくても親のお金で生きていける環境などが原因となっているようだ。

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