女性は何のために働くのか

お毒　どお？　この指輪。すごいでしょ。

猫田先生　どこで盗んだんだ？

お毒　失礼ねっ。お仕事を頑張った自分へのご褒美で買ったのよ。給料3か月分よっ。

編集部ニシ　赤字経営なのに、給料の三か月分なんて、さらに赤字じゃないですか？　一体何のために働いているんですか？

お毒　いいものを買うために決まってるでしょ。いいものを買ったらまた働かなきゃって、気持ちになるのよ。

編集部ニシ　なるほど…。実は、ネオマーケティングが20代～60代の女性1700人にライフスタイルの意識調査を実施しています。それによると、有職の独身女性と子離れ女性の6割近くが自投資額が増加し、約7割がご褒美消費をしていることが分かりました。その頻度も1週間から1か月に一回が全体35.1％と高いものでした。ちょっと豪華なランチとか、プチ贅沢なんかを頻繁にしてるんでしょうね。

猫田先生　俺が見た別の調査じゃ、男性の小遣いは減少傾向で、ご褒美どころではないようだったけどな。そう考えると、女性活躍が叫ばれているが、女性は本当はあんまり働きたくないってことなんだろうな。仕事には喜びはそれほど感じていない。だから、せめて頑張った自分へのご褒美が欲しいんだろう。

編集部ニシ　私のパートナーはまさにそれですね。仕事は完全に割り切ってやってます。でも、せっかく頑張って働いてるのに、高い服を買ってパーッと散財。一体何のために働いているのかさっぱりわかりませんよ。

お毒　そもそも、生きるために働くなんて大げさなのよ。確かにその通りなんだけど、それより、仕事が辛いのよ。なのに誰も褒めてくれない。だから、それを癒す行動が必要なのっ。

猫田先生　管理職なんか目指すようになったら、もっと仕事が大変になるもんな。中には男性に負けないほど出世欲のある女性もいるんだろうが、やっぱり少数派だよな。

編集部ニシ　女性管理職を増やすことを目標に掲げる企業の担当者も、進んで手を挙げる人は少ないとぼやいていました。一方で、スキルを磨くことには男性以上に興味があるともいっていました。

猫田先生　男性は3人集まれば上をみて、女性は横をみるっていうように、根本的に仕事へのスタンスが違うんだろうな。スペシャリストという観点でいえば、確かに女性の方が向いている気はするな。あくまで主観だが。

編集部ニシ　私もそう感じます。その意味では女性管理職を増やすという動きは、やや的外れなのかもしれません。そこに目標を設定した政府の狙いは、女性自身が上に立つようにならないと、真の男女平等は実現しないということ。決して間違っていないとは思います。ただ現状をみる限り、別の目標も考えた方がいいような気がしますね。専門職の地位を高めるとか、そういう方向ですね。

猫田先生　それは同感だな。人を束ねるより、仕事を極めることの価値を高めて、地位も上げる。そういうロールモデルが出来れば、女性はモチベーションが上がって、追随したくなるんじゃねぇか。