働き方

なぜ、損をすることが成功につながるのか

投稿日:2016年10月31日 / by

損することが成功につながる理由

人の相談に乗ってばかり。世話好きで、自分の得にならない事でも、平気で引き受けてしまう。そういう人っていますよね。
ceergirl
いい人なんだけど、大成しない。そういうイメージがあります。でもそれは、作られたイメージです。ドラマや小説によって、刷り込まれたイメージ。

ドラマに出て来るいい人は、いい人であるが故に、損な役回りでも引き受けてしまいます。他人の事を優先的に考えて、自分の事は後回し。結果、損ばかりしている。

でもそれは、架空の物語なのです。現実の世界では、そういう「いい人」が成功者となっていくのです。

損する人と、得する人。普通に考えれば、損がプラスになるとは思えません。でも実際にはそうなるのです。損することが、成功への鍵なのです。

損する事は絶対にしない。得する人としか付き合わない。そういう人からは、どんどん人が離れていきます。自分が得するために、周りに損を強いるからです。

あの人は、自分が得する事ばかり考えている。あの人といると、損ばかりさせられる。相手からは、そのように見えてしまうからです。

チャンスを引き寄せるメカニズム

反対に、損を取れる人の周りには、人が集まってきます。誰かのために、進んで損を取れる人。あの人と一緒にいると、得をする。あの人は、相手の事を考えてくれる。出会った人がみんな、そのように感じるからです。

人が集まって来るか、あるいは離れていくか。ここに人生の大きな分岐点があります。運も、縁も、チャンスも、仕事も、神様が持って来るわけではないからです。

運、縁、チャンス、仕事。それを持って来るのは人間なのです。つまり、人が集まる人の所には、運も、縁も、チャンスも、仕事も、たくさん集まって来るわけです。

長い人生において、奪い続ける事は不可能です。奪えば奪うほど、人が離れていってしまいます。でも与え続けることは、可能なのです。与えても、与えても、なくならない。なぜなら人が、縁や仕事を運んで来るからです。

まず、与えよ。聖書にはそう書いてあります。だから私たちには、それがとても崇高な行動に見えます。でも違うのです。

それは宗教ではなく、社会心理学なのです。見ているのは神様ではなく、人間。人間に好かれる人が、この社会では成功する。考えてみれば、単純なお話なのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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