働き方

結婚後も仕事を続けるか。夫の考え、妻の意見【瓦版働き方白書】

投稿日:2016年11月10日 / by

女性が結婚後も働くことについて調査

女性活躍が叫ばれています。すでに共働きもかなり当たり前の状況でもあります。そこで今回、結婚後の女性の就業継続について調査しました。対象は、瓦版ユーザー340人(男性:141人、女性:199人)。

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まず女性へ結婚後の就業継続を質問しました。その結果、85%が「イエス」と回答しました。過半数を占めるとは思いましたが想像以上に多い印象です。

理由は何なのでしょうか。多くは経済的理由です。「収入源が多くある方がいいから」、「シングルインカムになるのは怖い」、「生活のため」、「義務感」、「収入が不安だから」といった声が並びました。

その他、「働きたいから」、「視野は広く持ちたいので」、「社会とのかかわりを絶やさないため」という前向きな理由もありました。「自分のため。こどもは子ども、女は女、男は男」という声も。真の意味で女性活躍が浸透する上では、こうしたスタンスの働く女性が増えていかなければ、政府の掛け声も空回りしそうです。

では、結婚後は「働きたくない」と答えた人の理由はどうなっているのでしょうか。「育児に専念したい」、「たくさん子供が欲しいから」、「両立できないから」という意見が目立ちました。少子化が深刻な日本。それによる人材不足を補うために政府は女性活躍を打ち出していますが、この声を聞く限り、やるべきことがズレているような気もしてきます。

一方で、「結婚しても続けたいと思うほど会社が居心地良くないから」、「社長の考えについていけない」、「人間関係と仕事が嫌だから」という単なる現実逃避ともいえる離職理由もありました。

 男性も今やすっかり共働き派が主流に

男性の側はどうでしょうか。かつては専業主婦を許容するのが、男の甲斐性で当たり前のような時代もありましたが、結果は時代の流れを反映するものとなっています。「結婚後も奥様に仕事を続けてもらいたい」と回答したのは75%。4人に3人は妻の就業継続を希望しました。

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その理由はやはり、経済的理由が主流を占めました。「収入はあればあるほど家計は助かる」、「自分の収入だけではやっていけないから」、「共働きじゃないと家が買えない」など切実な声が並びました。その他「主夫になるため」や「人として成長して欲しいから」、「男女平等であるため」と、少し先を行くような建設的な意見もありました。

妻の就業継続に「ノー」と回答した人は、その理由としてどんなことを挙げたのでしょうか。「家事との両立が難しいと思うから」、「サービス残業多く、家のことはできない」、「家庭を守って欲しい」、「精神的にも時間的にも余裕を持ってほしい。その方が子育てや近隣との関係を円滑にできると思うから」と妻の立場に配慮した上での回答が目につきました。

一方で、「楽にして上げたい」、「自分ひとりの稼ぎで成功したいから」、「子育てをしっかりやってもらいたい」という男の立場にプライドを持った回答も少数派ながらありました。

全体としては、共働きが当たり前の世の中を象徴するような結果となった今回の調査。その背景には、長引く景気低迷による社会全体への不安の蔓延があることが浮き彫りになったといえます。上がらない給与、委縮する消費。アベノミクスの方程式が正しければ解決するハズの課題が“迷宮入り”していることが、労働市場の歯車を微妙に狂わせている側面もあるのかもしれません…。

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