働き方

20代女性の出世欲は消費税より低かった…

投稿日:2015年8月26日 / by

20代女性の出世欲はわずか6%。(株)クロス・マーケティング(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:五十嵐 幹)が、一都三県(東京・神奈川・千葉・埼玉)に在住する20歳~39歳の男女(1000サンプル)を対象に「若手社員の出世・昇進意識に関する調査」を実施し、分かった。

出世意向について、【絶対に出世したいと思っている】割合は、20代女性では6.0%だった。ちなみに、『男性・20代』の【絶対に出世したいと思っている】の割合は22.4%。20代では、出世における男女の意識格差は非常に大きい結果となっている。

マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティング調べ

マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティング調べ

それにしても、女性管理職の増大を目指す政府の意向がある中で、この結果は、かなり深刻だ。政府が定める目標値は、指導的地位に占める女性の割合を2020年までに少なくとも30%程度というもの。いまから5年後としても、この20代が管理職になる確率は低いが、ラインには乗る世代だ。それがこの意識では、女性管理職増の目標が単なる押しつけにもなりかねない。

出世したくない理由については、男女の属性は定かでないが、「ワークライフバランスのとれた生活をしたいから」が46.6%でトップ。以下、責任の範囲が広がるのが嫌だから(38%)、出世しても給与年収がそれほど上がらないから(34%)となっている。

女性がワークライフバランスを重視して、管理職を嫌がっているとすれば、政府の思惑はそもそも大幅にずれていることになる。なぜなら、女性が働きやすい環境の整備も同時に進めているからだ。にもかかわらず「管理職はノー」というのは、就業を続ける女性の意欲の中に出世というものが薄いからに他ならない。

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マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティング調べ

労働人口が減少していく中で、今後、労働力としての女性は大きな戦力として期待されている。女性自身も働き続けること自体には、それほど抵抗は感じていない。それだけに、「管理職増」というアドバルーンが、かえって女性の就業継続の妨げになるとすれば、あまりに滑稽だ。

ちなみに全体の出世意向については、【出世したい・計】(絶対に出世したいと思っている+できれば出世したいと思っている)が40.8%に対し、【出世したくない・計】(出世はしたくないと思っている+出世にはあまりこだわっていない)が59.2%となり、半数以上が出世意向のない結果となっている。もはや、出世は、働き続けるモチベーションとしては、かなり下層へ落ちているというのが実状なのかもしれない…。

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