働き方

女性が幸せに働き続けられる会社のつくり方

投稿日:2016年2月8日 / by

ランクアップ
岩崎裕美子代表

理想の会社を目指し、起業したランクアップ・岩崎裕美子代表による長時間労働発生の元凶と女性が幸せに働き続ける会社づくりのプロセスをリポートした前2回。インタビュー3回目では、実践編として、「女性が幸せに働き続ける会社のつくり方」として、同社が実践するノウハウを共有する。

岩崎さん写真1 (1)

<定時退社を徹底>

長時間労働の元凶は、いうまでもなく、残業にある。それをなくせば、労働時間は適正になる。つまり、全社員に「定時退社」を徹底するのだ。こんな当たり前のことがなぜできないのか…。それは、第二回で記したように、多くの会社が、長時間労働でないと売り上げを維持できないビジネスモデルだからだ。

「長時間残業といっても実態はほとんどが、夜7時過ぎに軽食で気合を入れ、そこから徐々にエンジンをかけ、終電が近づくとスピードアップして業務終了というパターンがほとんど。つまり、残業を前提にしたダラダラ残業なんです。だから、最初から定時退社を徹底すれば、そんな無駄はなくなるんです」と岩崎氏。

<業務の棚卸しと選別>

もっとも、定時退社といっても、業務が多くてとても無理な場合もあれば、もっと働きたいという人も当然いる。そこで、重要になるのが業務の棚卸しだ。岩崎氏は言う。「物理的に業務が多いということは確かにあると思います。でも、精査すれば、不要な業務、自分より適した人に任せる業務、取引先に任せるべき業務、自分がすべき業務に振り分けられます。自分がすべき業務以外は、基本、アウトソーシング、というのがうちのスタイルです」。

一般的に会社の業務には無駄が多い。会議、資料作り…。なんでも自社内でやることが前提になっているが、その結果、どんどん時間が消費され、本来自分がすべき業務をやるころには定時オーバーというのが、日本のビジネスパーソンの実状だ。そこにメスを入れれば、残業は大幅に削減できる。

就業風景

<選択と集中で優先順位明確化>

自分がやるべき業務に集中することが、時間活用の最大化につながる--。そうした考えから、同社では各自がやるべき業務の研磨には時間もコストも惜しまない。主に製品開発、広告宣伝がメインとなる同社では「考えること」が最重要と捉え、そこに注力。就業時間内に講師を招いて講義を行う他、会議30分ルール、社内資料の作り込み禁止など、ルーティンワークには極力時間を割かないなど、選択と集中を徹底し、無駄を排除。労力の最大化を図っている。

<差別化製品の開発>

これらが、物理的な無駄の排除へのアプローチだとすれば、この「差別化された製品開発」は、より本質的な長時間労働撲滅策となる。インタビュー2回目で触れたとおり、長時間労働でないと成り立たないビジネスモデルの元凶は、売れない製品を扱っていることにある。だから、放っておいても消費者が欲しがるような製品をつくることが、長時間労働撲滅への本質的な解決アプローチとなる。

「企業ポリシーとして、製品づくりにはこだわりがあります。さらにいえば、差別化した製品づくりにこだわっています。売り上げ至上ではなく、広告宣伝を意識した分かりやすく、差別化された製品であることが重要です。なぜなら、そうでなければ、どんなにいい製品でも売るのに苦労します。営業に時間がかかります。それでは定時退社はとうてい不可能です。ですから、製品力、広告宣伝のしやすさは、製品づくりにおいてとても重要なのです」(岩崎氏)。

上記4つは、岩崎氏によれば、「長時間労働が不要な組織づくり」の土台となるもの。次回最終回では、これをベースにさらに女性が結婚、出産後も安心して働け、活躍できる会社づくりのアプローチを紹介する。

→インタビュー第一回はコチラ
→インタービュー第二回はコチラ


【会社概要】
maNaraホットクレンジングゲル| 公式 マナラ化粧品会社名:株式会社ランクアップ
設立:平成17年6月10日
所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座3-10-7 銀座東和ビル7F
資本金:10,000,000円
代表取締役:岩崎裕美子
事業内容:オリジナルブランド「マナラ化粧品」の開発および販売

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