働き方

人手不足が深刻な職種トップ2

投稿日:2014年9月9日 / by
アイ・キュー調べ

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職場近くの飲食店に「バイト急募!」の立て看板。そこには「このままでは…」と意味深な文字も。なかなかの繁盛店だけに意外な感じだったが…。一社員が人手不足を実感することはあまりない。だが、そうした募集を目にすると、さすがに少しは感じなくもない。

(株)アイ・キュー(本社:東京都港区、代表取締役社長:林 城)が運営する日本最大の人事ポータルサイト『日本の人事部』( http://jinjibu.jp/ )は、全国のビジネスパーソン(経営者、管理職、人事担当者ほか)に対し「人手不足」に関するWEBアンケートを実施。その結果を公開した(調査期間:2014年8月18日~8月24日、回答社数:243社)。

まず、人手不足による事業への影響について。「影響が出ている」との回答は63.5%。「将来的に影響が出る可能性もある」という回答も合わせると、実に94.3%もの企業が人手不足による影響を懸念していることが分かった。特に近い将来、徐々に影響が出てくることを懸念する声が多く挙がった。

「人手不足になると人材を育てる余裕がなく、有能な社員は他社に転職していく。そのため、さらに人手不足を感じるようになる」、「人材が不足すると一人当たりの業務負担が増え、長時間労働の問題が懸念される」、「会社の5年後、10年後の業績に影響がでてくる可能性がある」などの意見があった。

では、そうした状況にどう対処しているのか。「対応できている」と回答した企業はわずか15.4%。全体的に対策の遅れが目立つ結果となった。

アイ・キュー調べ

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人手不足の解消策としては、「社内制度を見直し、今いる社員の離職防止」(27.6%)が最も多く、「新卒・中途採用の拡充」(23.0%)、「女性・シニア・障がい者採用の促進」(14.9%)など、新たな人材の採用をおさえる傾向が顕著だった。その理由として、「新たに人材を採用することは理想的だが、非常に難しい。既存社員の離職を防ぎ、長期的に貢献してもらうほうが現実的」などの声が多く、企業にとっては今後、有能な社員をじっくり育てる社内制度や組織風土を作っていくことが重要な課題となりそうだ。

人手不足だと感じているのはどんな職種なのか。一位は、「営業/販売系」(36.9%)、続いて「エンジニア系」(23.1%)となり、二つが過半数を占めた。意見としては「全くエンジニア不足が解消されない。危機的状況だ」、「販売職はただでさえ人材の確保が困難だが、この1年ほどは本当に厳しい」など、慢性的な人手不足に悩む声が聞かれた。

厚生労働省が発表した2014年7月の全国の有効求人倍率は1.10倍で、リーマンショック直前のピークを越えた。労働人口の減少も伴い、今後「人手不足」はますます深刻になる。人材は人財といわれる。人なくして企業の繁栄はありえない。「このままでは…」とSOSを発信するのもいいが、人事制度改革も含めた抜本的なワークスタイル変革も視野に入れた対策を一刻も早く整えておかないと、手遅れになりかねない。もはや、人手不足はどの企業にとっても他人事ではない。

□参考トピックス

◆人手不足が深刻な業界は?

http://w-kawara.jp/others/worker-shorter/

◆勤め続けたいor勤め続けたくない業種は?

http://w-kawara.jp/motivation-up/motivation/

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