働き方

地方転職の新ワード「セルフターン」と働き方改革の親密な関係とは

投稿日:2017年3月22日 / by

働き方改革がいよいよ個人のマインド変革のステージへ

SELF TURN(セルフターン)という言葉をご存知だろうか。IターンUターン、変わったところでJターンVターンOターンなんてものもある。少し近いが、根本的に違う。決定的な違いは、セルフターンは、気持ちの回帰ということ。物理的な移動も付随するので、似た点もあるといえる。この言葉を伴う動きが、実は今後の日本の行く末を左右するかもしれない…。

では説明しよう。セルフターンとは、<自分自身の可能性を最大限に生かせる仕事を探すこと>だ。多くのビジネスパーソンは、就職後、入社当初の熱い思いを忘れ、いつのまにか仕事に追われ、流される毎日を繰り返す。その結果、愚痴を吐きがちになり、やる気も失っていく…。「それでいいのか。自分らしく働けているのか」。そうした問いかけとともに、ビジネスパーソンから活力を取り戻し、日本を元気にしよう。それが、セルフターンプロジェクトだ。

ビジネスパーソンよ、本当にいまのままでいいのか

「東京勤務の大手企業管理職1640人に聞いたアンケートでは、能力を発揮していると思われる同年代の割合は55%が3割以下と回答しました。そして、キャリアをやり直せるとしたら転職を選択をすると答えたのは、56%。なんともったいないことでしょうか。対大企業という意味合いでなく、地方には輝ける職場があり、人材が求められています。その道筋をつくるのが我々の役割です」。こう熱く語るのは、同プロジェクト発起人で(株)日本人材機構代表取締役社長の小城武彦氏だ。

同機構は、国の資本が入る組織で、事実上の公的機関。働き方改革を推進する政府は、長時間労働是正や同一労働同一賃金など、労働制度や企業における就労環境の整備に注力するが、同機関は働く個人のマインドに働きかけ、多様で個々が輝く働き方の推進を担う。

公務の合間を縫って駆けつけた加藤勝信働き方担当大臣は「セルフターンプロジェクトは、『本来の自分らしく、はたらく』というコンセプトのもと、政府の進める働き方改革が目指す『一人一人の事情に応じた、多様で柔軟な働き方』、まさに『単線型の日本のキャリアパスを変えていく』という方向性に沿うもの」とエールを送り、その成功に期待を寄せた。

地方に活力を取り戻す、壮大な人材プロジェクト

同機構がプロジェクトに描く理想のシナリオは、深刻な人材不足で停滞する地方へ、首都圏でくすぶる幹部候補レベルの人材を橋渡しし、リソースはあるが人材がいない地方を活性化。加えて、やりがいを失いつつある、能力を発揮しきれていないハイレベル人材を蘇生させ、日本全体を元気にすることだ。

左から宮城氏、小城氏、加藤氏、南氏

地方移住と働く個人の意識改革。2つの大きなボトルネックを抱える難題中の難題だけに、実現へは一筋縄でいきそうにない。そこで同機構が手を結ぶのが、社会起業家育成などで実績のあるNPO法人のETIC.と人材企業として地方転職でも大きな実績を残す(株)ビズリーチだ。

セミナーやワークショップで啓蒙しながら、転職プラットフォームも用意することで、意識変革からすぐに行動に移せる環境を整備。磐石の体制を敷くことで、難題に正面から向き合う。

ETIC.代表理事の宮路治男氏は「セルフターンという言葉は、やがて当たり前になり、最終的には使われなくなるのが理想」と意気込みを語る。ビズリーチの南壮一郎社長は「潜在ニーズを掘り起し、セルフターンを通じ、実現したい世界観をテクノロジーで支援し、新しい時代の働き方を支えていきたい」と力強くプロジェクトのバックアップを約束した。

働く個人が自分らしさを取り戻し、活躍の場を首都圏に縛られず、地方も含め広く捉える--。同プロジェクトが担う役割は、一億総活躍社会の実現と地方創生という政府の取り組みの推進に加え、右肩上がりの時代に確立された成功法則の破壊にまで及ぶ。時限組織である同機構の存続は、最大でも2023年3月一杯までの6年。その時までに、セルフターンが日本の常識になっていれば、少しは未来は明るいが、そうでなければセルフサティスファクションだらけの低調で力ない社会への没落しか待っていないかもしれない…。

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