働き方

ダメ社長がメシを食えるようになるためにしたこと

投稿日:2017年4月17日 / by

社長は一人になると稼げないという現実

社長は、一人になると稼げない。組織を離れてひとりになった時、私はその事実を、嫌というほど思い知らされました。自分で言うのも何ですが、私は結構アイデアマンなのです。新しい商品、新しいサービス、新しい売り方。そういうアイデアを、たくさん考えました。事業や商材に変化をもたらすアイデアは、とても価値のあるものだと思います。社長の時には、アイデアだけでメシが食えました。でも一人になると、アイデアでメシは食えないのです。

なぜ、社長はアイデアでメシが食えるのか。それは、アイデアをお金に変える仕組みがあるから。つまり、企画書を作ったり、納品管理をしたり、進行管理をしてくれる社員がいるからなのです。社長は気ままなものです。「これいいアイデアでしょ?」とか「こんなDM作ってみてよ」とか「こういうストーリーで企画書を作れないかな」とか「こういう風にしたら売れるんじゃない」とか

今は、とてもとても、反省しています。だって、アイデアを商品化するのも、DMのコピーを書くのも、企画書を作るのも、現場で営業するのも、ぜーんぶ社員なわけですから。社員は私のアイデアを受け、行動してくれます。それは給料をもらっているからです。顧客は私のアイデアを受けても、行動してくれません。なぜなら、お金を払っている側だから。

本当の現実を理解して何をしたのか

行動すべきは顧客ではなく、私自身だったのです。アイデアを出し、そのアイデアを元に行動する。でも行動が出来ない。いつの間にか、社員に依存する体質に、なってしまっていたのです。パワポが使えない、進行管理が出来ない、デザイン発注が出来ない、などなど。一人になってみたら、出来ない事だらけ。その事実を突きつけられました。

でも最初の2年間くらいは、本当の現実をまだ理解していなかったのです。自分は仕事ができる。自分の発想力には自信がある。自分のアイデアには価値がある。そう思っていました。でも、アイデアがお金になっていかない。自分のアイデアにはお金をもらう価値がない。その現実を、受け入れざるを得なくなったのです。

顧客が欲しいのはアイデアではなく、結果。結果を出すためには、言うだけではなく、具体的な作業をしなくてはならない。私はまず、自己管理からやり直しました。酒を控え、早寝早起きし、朝早くから仕事をする。企画書づくりも、進行管理も、自分の手で行う。そうやって、やっとメシが食えるように、なったのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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