働き方

やりたくないことをやらずに結果を出す方法とは

投稿日:2017年11月6日 / by

変人・安田の境目コラム

電話営業嫌いが考えたこと

私にも、会社員だった経験があります。電話をかけて、社長とのアポイントを取って、求人広告を売りにいく営業マン。それが私の会社員時代の仕事です。私はこの仕事がとても苦手でした。とにかく、電話をかけるのが苦手。断られても、断られても、電話をかけ続ける。そんな根性など、私にはありませんでした。

電話かけがとてつもなく嫌だったので、私はそこから逃げることばかり考えていました。そんな時、アイデアが閃きました。面白いDMを作って、社長の方から連絡してもらえばいい。そうだ!これだ!と私は、喜びました。喜んで、上司に許可を求めました。でも上司の答えはノー。それも即答で、ダメ出しされました。

「余計なことを考えないで、とにかく電話をかけろ」。それが上司の答えでした。断られても、断られても、電話をかけ続ける。その先に、お客様は待っているのだ、と。まあ、確かにそうかもしれません。かけ続けたら、いつかは売れるのでしょう。でも、どう考えたって、効率が悪すぎる。私の精神だって、そのうち病んでしまいます。

電話から逃げようとする私に、上司は言いました。守破離という、武道の基本を知っているか?と。まず、型をきちんと憶える。それが何よりも大事なのだ、と。「確かに、武道ではそうなのでしょう。でも営業はどうなのですかね?」と、私は上司にビシッと言い返しました。心の中で。まあ、入社して数ヶ月しか経たない新人でしたから。実績も何もない、単なる若造でしたから。だから仕方ないのです。でも、もったいないな、と思います。

楽をして短時間で成果上げる方法を考えるのも努力

独立後、私はDMによる集客を行い、大成功しました。もちろんそれは、結果論だとも言えます。会社員時代にDMを作っても、成果を出せたかどうかは分かりません。でも、どう考えても、私には電話営業は向いていませんでした。

もし私に集客をやらせてくれたら、どんな結果が出たのだろうと、想像してしまいます。確かに私は、すぐに楽をしたがります。でもそれって、いけない事なのでしょうか。楽をして、短時間で、成果を上げる方法を考える。これを努力とは、言わないのでしょうか。

私は、私を変えようとは、思いません。やりたくない事も、やりません。でも結果は出さなくてはならない。だから私は、商品を変えます。売り方を変えます。私ではなく、私の周りを、微調整するのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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